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ソニーディーラーコンベンション視察リポート(5)~まとめ編

ソニーディーラーコンベンションリポートも最終回。そろそろ記憶も薄れつつありますが、書き忘れていたことがあったので補足的な意味でバラバラとご紹介。

■当日の配付資料について
自分がSMOJさんからご招待いただいたのは16日(金)で、この日はいわゆる特約店を対象にした招待日でした。翌日土曜日は抽選によって選出されたソニーカスタマーの招待日だったのですが、来場対象の違いから展示内容や配付資料に違いがあったようです。16日は受付で特約店向けにファイリングされた新製品カタログが配布されており、実際は一般消費者である自分もこの資料をもらうことができました。なので、見落としてしまった製品に関する情報もこのカタログで把握することができました。また、このカタログは特約店向けなので商品開発意図や売りの機能、さらには製品戦略なども記載されており、資料性がとても高いのです。カタログはバインダー形式になっており、一番上にきていたのがパーソナルAVの製品カタログ、そして新ウォークマンのカタログは別立てでポケットに入っていました。やはり最初に目にとまる場所に持ってくるということは、一番力を入れているということなんでしょうね。
ちなみに、パーソナルAVのカタログでは、冒頭基本戦略について書かれており、第一にデジタルオーディオプレイヤー市場における商品力強化、二番目にMD/CDウォークマンを始めとする成熟マーケットでの商品力強化、そして三番目に市場創造としてPC無しで音楽を楽しめるNetJukeの新製品投入を掲げていました。以降は、ホームビデオ、ホームオーディオ、デジカメ、メモステ、と続いていますが、印象的なのが一番最後にきていたAVペリフェラル、つまりは周辺機器群のカタログです。ここに掲載されている製品群は他社製品との組み合わせでも使えるものが多いわけですが、昨今のデジタルオーディオプレイヤー市場の拡大に伴い、ヘッドホンとアクティブスピーカーのラインナップ拡充が目に付きます。カタログ化されているのは既発表の製品ばかりですが、このジャンルの製品に関してはiPod様々な部分も大きいのでしょうね。なお、BRAVIAやVAIOのカタログは同梱されておらず、一般的向けのカタログが展示場内で配布されているだけのようでした。

■目にとまった参考出品、見落とした製品
参考出品と表示のある製品でメディアの報道で取り上げられていないもので、あまり目立たない場所に展示されていた製品があります。あまり詳細は書けないのですが、デンスケのフラッシュメモリ版のような製品。基本的には業務用というかプロオーディオらしいのですが、デザインといい懐かしのアナログメーター採用といい、デンスケのテイストがそこかしこに。ミュージシャン向けということもあり、録音された音のクオリティも良かったです。価格は目の玉が飛び出るような金額でしたが、これぞソニー製品という風情が感じられる一品に仕上がってました。また、反対に見落とした製品も多数ありまして、メインの展示会場とは離れた場所にあったAVペリフェラルやオーディオ視聴室関連はまったくの素通り。バイオブランドではなく、ソニーブランドのモバイル用途のマウスがあったようなのですが、すっかり見落としてしまいました。
それと、新ウォークマンの展示の端にあったMoraのプロモブースのことを書くのを忘れていました。現行のSonicStageでもMoraの画面を呼び出すことは可能ですが、Connect Player対応のMoraも同様の手法(Webブラウザを呼び出す形)で表示させているとのこと。微妙に画面構成も違っていたので、新ウォークマン独自のインテリジェンス機能から、再生履歴からお薦めの曲やアーティストを紹介してくれるのかなあと思って、連携について聞いてみたところ、今の段階ではそこまでのことはできないみたいな話でした。

■うれしかった出来事
今回、一連の新製品を実際に目にすることができたこと以上にうれしかったのが、さる業界でとても著名な方にお会いでききたこと。以前からどこかでお見かけしたことがある人だなあと思って近づいてみたら・・・、なんとライターの小寺信良さんではありませんか。クリクラ時代から今まで、小寺さんのコラムやレビューはサイトで幾度となくネタとして取り上げさせていただいていますが、こうして直接ご本人と遭遇するのは初めてで、ものすごく緊張しました。勇気を振り絞って声をかけさせていただいたところ、当サイトはご存知いただけていたとのこと。いや~、マジでうれしかったです。その場では名刺交換だけさせていただきましたが、後ほどメールまで頂戴しまして、ウォークマンビーンズがどの辺に展示してあったかまで教えていただきました。自分は見落としてしまったのですが、店舗向けの什器展示コーナーのようなところにあったみたいです。ご丁寧に教えていただき本当にありがとうございました&これからもよろしくお願いします>小寺さん

■まとめにならないまとめ
やっぱり2時間だと見落としが多く、質問したいことがいっぱいあったのに失念してしてしまったりしてダメですね。また、サイト主宰者の興味の対象が偏っているため、比較的大型の製品をちゃんとご紹介できないのが大変申し訳なく思っています。とはいえ、当サイトのコンセプトがモバイル系ですのでその辺は大目に見てやってくださいませ。視察後すでに数日が経過してしまいましたが、やはり個人的に一番印象に残ったのはロケフリベースステーションパックとNetJukeですね。全体的な印象としては、ソニー製品同士の連携がはっきりと形になって現れてきたことでしょうか。ノンPC製品のジャンルも徐々に活性化してきて面白くなりそうな予感はありました。ただ、一番気がかりなのは新ウォークマン。「人と音楽を深く結ぶ」というコンセプトは素晴らしいとは思いますが、理想と現実がうまくかみ合っていない感じが強かったです。ソニーの空回りにならないことを祈りつつ、コンベンションリポートを終わりたいと思います。

(そういえば、クリエはどこにも展示されてなかったなあ。当たり前といえば当たり前なんでしょうけど、一抹の寂しさはぬぐえませんでした。)

ソニーディーラーコンベンション視察リポート(2)~新ウォークマン編(2)

ソニーディーラーコンベンション視察リポート(2)~新ウォークマン編(1)の続きです。】

■Connect Player
ソフトがインストールされたPCこそ複数台展示されていましたが、キーボードはカバーで覆われ全く操作ができなかったため説明員の方に口頭で説明いただきました。既報の通り、ウォークマンAシリーズの新機能を支える大きな役割を担うソフトという位置づけのようです。先述のアーティストリンク機能実現のために、基本的なCD情報以外の独自のデータベースを取得する機能を持つほか、ウォークマン本体に蓄積された再生履歴情報を同期、解析することでデータベースが賢くなっていくということらしいです。コクーンチームのトップだった方が関わっているだけありますね。ただ、聞いたところによると、CDからのエンコードはATRACオンリーでMP3には非対応なんだそうです(MP3ファイルの読み込みはできるようです)。それと、ATRAC3 CDとMP3 CDの書き出しも非対応。SonicStage最新版でできるようになったことが、再びできなくなってしまいました。SonicStageとの共存は可能とのことなので使い分けは可能ですが、ちぐはく感じは否めません。他にも色々と説明してくださったのですが、基本的なことでもできそうでできないことが多く、まだまだこれからという印象を受けました。SonicStageなどで構築した過去の資産との互換性などについては質問するのを失念してしまいました。ごめんなさい。なお、無償配布については現在のところ考えていないとのつれない返事でした。(が、販売店向けに配布された年末プロモーションのご案内には…守秘義務契約でこれ以上はまずいと判断しました。お許しを。)

■その他
新製品向けの専用ケースは触れこそしませんでしたが出来は良いと思いました。別売りリモコンにも触れずじまいだし、ドックスピーカーは本体デザインと今ひとつマッチングしていない印象。ウォークマンビーンズは展示があったのかもしれませんが完全に見落としました。MDウォークマンコーナーは誰も寄りついていなかったのが印象的でした。その他、個人的に大注目のNetJukeの次世代機については別立てで書きます。

□新ウォークマンに関する個人的なつぶやき
一通り触った後でも使いにくいという印象は変わらす、最後まで直感的な操作ができませんでした。携帯電話のテンキーで高速に文字入力できる人でデジタルオーディオプレイヤーを初めて使うという人はもしかしたら抵抗無いかもしれませんが、ネットワークウォークマンやiPodをすでに使いこなしている人が乗り換えたいと思った場合は独特の操作感にとまどうと思います。購入の検討をしている方は、店頭などで実機を触ってみることをお薦めします。とはいえ、正式発表後まもない展示のため、11月に発売される時にはソフトとハードを含めた操作系の見直しや改善が施されるかもしれません。自分も触っていたのは1時間にも満たないぐらいですし、話半分に取っていただければと思います。ちなみに、自分はA1000は買うつもりです。A3000はちょっと大きすぎだし、大容量は初代HD1で今のところ充分。手に馴染むちょうど良いサイズだったことも理由です。それと、ソニーのやろうとしている新しい試みに対してもう一度じっくり触った上で再度評価をしてみたいという気持ちもあります。A6xxシリーズは、個人的にはソニスタ限定モデル含め、今回は見送りするつもりっす。気がかりなのはConnect Playerの仕上がり。最終仕様はわかりませんが、今のままだと下手すると総スカンを食う恐れもあるかもしれないのでは無いかと心配です。

【突然のお便り紹介】
タイミング良く、読者のTMDCさんから以下のメールを頂戴しました。

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ウォークマンAシリーズ雑感

ネットワークウォークマン改め、ウォークマンとなった今回の新製品群ですが、今までのソニーに足りなかった、とことん突き詰める、という姿勢が感じられ個人的には好印象です。

iconicon特にHDD搭載モデルはボタン類などのハードウェアと組み込みソフト含め、思い切った改良が加えられたみたいですね。(クリエを思わせるBackボタン採用には驚きました。ボタンがいっぱいありすぎてもなんなんですけどね…)
個人的には以前から要望していた再生関連の機能がかなり充実しており、音楽ファイルを放り込んでしまえば、本体だけでバリエーション豊かな再生が楽しめそうなのがうれしいです。デザインについては好みがあるし感じ方も人それぞれかもしれませんが、個人的には初見で欲しい~!という感じでは無いかなあ…。どちらかといえば新機能ありきという感じです。

iconiconスティックタイプはデザインこそNW-E4/5xxシリーズから変更はなく、容量こそ最大2GBですが、アーティストリンク機能以外はHDDタイプ同様のインテリジェンス機能を備えており従来モデルとはひと味違った音楽再生が楽しめます。ただ、見た目がほとんど変わらないこともあってNW-Eシリーズ所有者がリプレースしたいと思うかどうかはちょっと微妙かも。個人的には現行のNW-E4/5xxシリーズユーザー向けにファームウェアアップグレードをして欲しいところですが、新開発のConnect Playerと深く連携するようなのでもしかしたら難しいのかもしれません。というか、ファーム提供したらコアなソニーファンが新製品を買ってくれませんもんね…。

そのConnect PlayerもSonicStageと比較して随分とインターフェースが変わったみたいで、機能的にはどちらかといえばiTunesに近い印象。もちろん実際に使ってみないと評価は難しいです。SonicStageのようにフリーダウンロードできるようになるのかも不明ですしね…。

で、対アップルという視点で今回のラインナップを眺めてみると、HDDタイプは本体のみで実現している個性的な機能やConnect Playerとの連携によってはHDD搭載iPod対抗としてそこそこ渡り合っていけそうな感じがします。ただし、フラッシュタイプに関しては、NW-Eシリーズからデザイン的に代わり映えがしていないことと、新たに登場したiPod nanoとの価格差から苦戦が強いられそうな予感が…。対抗となる2GBモデルとの1万円の差は想像以上に大きいのではないでしょうか。そして何よりiPod nanoは本日から発売が開始されていますが、ウォークマン新製品は11月後半発売というのも気になります。先行逃げ切りされるのか、2ヶ月以上も後からのスタートで追いつけるのか…。結果は年末商戦後って感じでしょうか。

以上、まだまだ具体的な製品情報を把握し切れていない段階ですが、一ソニーファンによる今回の新製品群に関する雑感ということで…。

ところで、話がそれますけど、ソニスタではネットワークウォークマン系の製品のみを「Network Music Style」で扱って、MD/CDウォークマンの製品情報にはQuick Naviからしかアクセスできなくなってしまったんですね。もちろん、店頭では今までどおりの品揃えなのかもしれませんが、MDがレガシーになる時代にいよいよなってきた現れなのかなあなんてことをふと思ったもので…。

【追記】NIKKEI NETにコラムが掲載されましたね。自分の感想同様、iPod nanoに対抗するには価格の見直しが必要と提言しています。発売まで先があるので、今がまさに英断の時。早々に値下げの発表したほうがよくありませんか、ソニーさん。もちろん、我々消費者にとっても大歓迎っす>ソニー、ハード・管理ソフト・音楽配信の3本柱そろう――新型ウォークマン

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携帯AVプレイヤー&音楽配信サービス関連ニュースラウンドアップ

SonicStageとWMP10のちょっと便利なTips

SonicStageを使う際、知っておくと便利なTipsだそうです。特にPSPとの連携について詳細に解説しています。

Apple、9月7日に「スペシャルイベント」――ビデオiPod発表か?
米アップルが9月に新商品投入へ、最新型MP3プレーヤーか◇ロイター
iPodの「Xデー」は9月7日–アップル、イベントの招待状を送付
Appleの「スペシャルイベント」はiTunes携帯とフラッシュ版mini?
恒例! これが9月7日のアップル・イベントの招待状だ!

来週、アップルが米マスコミ向けにスペシャルイベントを行うとかで、新製品発表の噂がまことしやかにささやかれているようです。フラッシュメモリタイプのiPod mini以外に、ビデオiPodとiTunesケータイが同日発表という話もあるようです。

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ソニー製品に一生を捧げるつもりの人など存在しない…らしいけど、がんばれ!

人はなぜ音楽を買うのか

さすが、小寺さんというコラムです。パラダイムシフトって、そこまでぶちあげちゃいますか~という気持ちもありますが、レンタルビデオ店のシングル1泊2日100円化を目の当たりにすると、iTMSの上陸ってそれなりに即効性があったんだなあと感じてます。以下、部分的に反応します。

米国同様の洋楽がいかに揃っているかという点が、筆者にとって最大の関心事であったのだ。実際にサービスが始まったiTMSを見ても、往年の洋楽ファンから見れば、その品揃えは「買いたい曲がない」に等しい。

もうまさに「激しく同意」ってヤツです。売れ筋のJ-POPは横並びになる運命だから、ここはやっぱり廃盤になった70~80’sの洋楽タイトルに力を入れて欲しいなあと思います。

対応プレーヤーの違いから、ほかのサービスも対抗できるとする考え方もあるようだが、そこには「音楽プレーヤーなどは簡単に乗り換える」という重大な視点が抜けている。iRiverやiAudio、あるいはソニーの製品に一生を捧げるつもりの人など、存在しないのである。

「iTMS vs その他大勢」という図式だとハードも自動的にiPod vs 他メーカー製品になっちゃいますね…。ただ、ソニーは、評判は悪いながらも、Moraと連動したSonicStageを提供している点で、他のハードメーカーと比べても頑張っていると思いますし、なによりこのカテゴリーの製品では他に期待できるメーカーってありますかね…。それが見あたらない以上、やっぱり自分は「ウォークマン」という文化を生み出した本家を応援したいという気持ちになるんですよね。もちろん、一生を捧げるなんて事はできませんけど…。
(そもそもウォークマンよりiPodの方が所有台数多いんです自分…笑)

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ヤフージャパン、10万曲が無料で聴けるネットラジオ型サービスを開始

ヤフーが無料音楽配信・ネットラジオ型で10万曲

ヤフーは、映像広告を流すことで10万曲が無料で聴けるインターネットラジオ型サービス「ヤフー!ミュージック サウンドステーション」を開始しました。音楽ジャンル別に分かれた35チャンネル・72番組を提供。番組を選ぶと30秒の映像広告が流れ、その後5曲を聴くたびに再び広告が流れる。番組は同社の音楽配信サービスやCD販売サービスと連携しており、サイト利用者の増加と有料配信事業の拡大を見込んでいるとか。「インターネットによる無料音楽配信事業に参入」、「業界勢力図が変わる可能性も出てきた」などと、なかなか刺激的なコメントが並びます。

新しい音楽と出会うきっかけとしてこういうサービスは大歓迎。無いよりはあった方がいいです(Macな人は使えないですけど…)。ちなみに、サービスのガイドコンテンツの本文を「音楽配信メモ」の津田大介氏が執筆してます。自分もちょっと使ってみましたが楽曲によってはダウンロード/CD販売サービスとうまく連携してくれません。配信されている楽曲ベースの番組作りになってしまうので、個人的にはちと物足りない感じ…。なお、ラジオ番組はWidonw Mediaですが音楽配信サービスはMoraとの連携によりOMAを採用しているのでSonicStage最新版がインストールしてあればMAGIQLIP2無しでも視聴できるみたいです。

ところで、ヤフーといえば米国では定額でダウンロードし放題のサブスクリプションサービスを提供していますが、今回のネットラジオを含め日本は独自のサービスを提供していくということなんでしょうか。

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