「iPod」カテゴリーアーカイブ

動画対応iPodはビデオポッドキャストの盛り上がり次第?

[WSJ] AppleはiTunesのビデオ対応で何を狙う?

アップルがその気になればいつでも動画対応iPodはリリースできるはずなんですよね。QuickTime7もH.264にとっくに対応済だし、もしかしたら現行機でもファームウェアでどうにでもなっちゃったりするのでは?あとはタイミングだけなのかもしれませんね。ソニーが新ウォークマンとConnect Playerでやっと機能的に追いつきそうというタイミングで動画対応iPodで突き放すなんてことになったりして…。

それはさておき、クリクラ時代からお世話になっているアルパパさん(@アルパパのブログ)から自作の「iPod nano paper case」に関するお知らせを頂きました。
専用ケースが発売されるまでのキズ対策にということで紙製のケースを自作なさったそうです。専用の型紙も公開されているので紙さえ用意すれば誰でも自作できるとのこと。
お知らせ感謝です&自分も頑張って自作してみます>アルパパさん。

iPod nanoレビュー(3)~ウォークマンスティックにかなわない点は

iPod nanoを使い始めて3日間程度なんですが、なんなんでしょう、この楽しさは。やっぱいいわあ、ジャケット表示。iTunesのライブラリに片っ端からジャケット登録してます。

さておき、前回の予告通り、iPod nanoがウォークマンスティック(現行機)にかなわない点を見つけてみるという試みなんですが、ぶっちぎりの差は「バッテリの持ち」、これにつきます。

iPod nanoは公称14時間ってことなんですが、実際に使ってみるととてもそこまでは持たない感じ。カラー液晶のジャケット表示が一番影響しているのかもしれません。実測していないのでえらそーな事は言えませんが、たまにホイールをくるくるしてジャケ表示させたりした場合で半日ぐらいという印象。ただ、バッテリの残量表示が赤くなってからも結構粘るのは驚きました。ちなみに、再生ファイルは128kbpsのAAC。

ウォークマンスティックは、以前のつぶやきでも書いたとおり、恐ろしいほどのスタミナパワーを発揮します。一日数時間使用して軽く一週間は持ちます。これは夏休みで実証済。再生ファイルはATRAC3の132kbps。なお、ウォークマンは有機EL液晶ですがモノクロ2階調。

あとは、ギャップレス再生がいまだにできない点かな。ウォークマンスティックはATRAC3のファイルに限られますけどOK。ただ、これも使う人の聴き方によってはさほど重要ではないんですよね。オールタイムシャッフルみたいな使い方なら全然気にならないわけで…。

そうそう、ストラップホールとポケット用のクリップとポーチが標準で付属。う~ん、たいしたアドバンテージでは無いですかね…。

ipodnano_125-125.gifということで、以上。他に何か見つけようと思っても、単体の操作性、PCソフトの出来と本体との連携(iTMSの使いやすさ、Podcasting対応なども含む)、Mac&Win両対応、周辺機器の豊富さ、そして価格、どれをとってもかなわないという印象です。またiPod nanoが優れている点で特筆しても良いかなと思ったのはパソコンからiPod nanoへの曲転送スピードの速さ。フラッシュメモリタイプがiPod shuffleだけの時は転送スピードも横並びでウォークマンスティックにも色んなアドバンテージがありましたけど、nano登場後はそのほとんどが無くなってしまった感があります。

ウォークマンAシリーズもフラッシュメモリタイプはスタミナバッテリは健在だし、新開発のPCソフトとの連携を含めた独自のインテリジェンス機能が売りではありますが、すでに価格の面で開きがありすぎて買う側への動機付けが難しそう。残るはHDDタイプですけど、本体サイズは別にして、6GBのA1000シリーズがiPod nanoの4GBモデルとの価格差がそれほど無く2GBも容量が多く新機能がフルで使えるという点で唯一比較対象になりうるのかなあという印象。とはいえ、2ヶ月先の発売まで待てる人がどれだけいるかどうか…。もちろん、新製品の値下げができれば多少は変わるかもしれないけど、そうした場合は赤字必至なのかも。ウォークマンが復権の象徴だというのに、そのビジネスが足かせになるようなになったら元も子もないもんなあ。実際、2万や3万の商品でデッドヒートを繰り広げたところでたいして儲からないでしょうからね。ソニーのポータブルオーディオビジネスって一体これからどうなっちゃうんでしょう…。

iPodのレビューって言いながら、結局こういう終わり方になっちゃいました。なんだかすいませんです。

iPodの強さはどこにある~iPod nano発売後ソニーのシェアが10%に

Appleが作りあげたiPodのエコシステム
脚光を浴びる価格最適化技術
開けてビックリ「iPod nano」,Apple社のこだわりが随所に(要登録)

iPodの強さの秘密をさぐるニュースを集めてみました。ポータブルオーディオ市場のアップル(iPod)とソニー(Walkman)の関係について、「すでに2強の激突ではない」とする元麻布春男さんは、「現世代の決着はすでにAppleの勝利」として、その強さの理由を「Appleが作りあげたiPodのエコシステム」にあると解説してます。

どんなインフラも未来永劫続くものではない。日本人として、デジタルオーディオの3世代目のインフラを提案するのが日本企業であって欲しいと願っている

ソニーにとっては頭の痛い話が多いですけど、ソニーだけの問題じゃないですからね~。母艦がパソコンという土俵では勝ち目がないなら、ノンPCで攻めるしかないのかもしれませんね。元麻布さんは、「新しいインフラが、既存のユーザー資産を放棄してまで移行したいと思わせる魅力を提案できるか、ということに尽きる」とおっしゃってます。NetJukeのようななネットワーク対応のオーディオシステムを高度に発展させていく流れもあると思うんですが、賛同メーカーがもっと増えて、皆が協力し合わないと難しいのかなあ。ニュアンスはちと違いますが、関連してこんなニュースもあります。家庭内音楽配信システムで“ウォールステーション”っていうんですって…>CEDIA EXPO 2005レポート]ヤマハとソニーの家庭内音楽配信の新提案

ポータブルオーディオでは新製品発売前にすでに負けていると言われてしまったソニーですが、株価が9月に入って4000円の大台回復まであと一歩と迫っているそうです。9月に入って連日の新製品ラッシュですもんね。投資家の期待に応えられるのかどうかは、年末商戦にかかっていると言えそうです…>“最後の出遅れ”総合電機セクターに出番到来は本当か

【追記】BCNの最新売れ筋速報。iPod nanoだけで全体の販売台数シェアの3割を超えるほどの人気とか。ソニーのシェアは10%です>iPod nanoが垂直発進、初登場1位で早くも市場塗り替える勢い

iPod nanoレビュー(2)~Walkmanにはマネのできないシンプル操作

iPod特有の操作感ってあるじゃないですか。親指一本でほぼすべての操作が可能ってヤツ。それも、液晶の下にある円形のスクロール(旧機種はクリック)ホイールに集約されているからできることなんですが、第4世代以降のiPodってスイッチやボタンのたぐいが極端に少ないんですよね。これって、部品の点数を減らす事によるコスト削減や、ユーザーの想定外の使用方法による故障(力が強すぎてボタンが元に戻らなくなっちゃうとか)を防ぐ効果もあると思うんです。さらに、iPodでユーザーが操作するのって、このホイール以外にホールドスイッチしかないんです。誤動作を防ぐスイッチでこれだけは別になってるんですが、それ以外には何もない。動く部分がたった2つなんですよ。もうこれ以上無いほどシンプルな構成。そういう意味でiPodは第4世代でハードウェア的には一つの完成形を見たのかなと感じてます…。

ipodnano_125-125.gifで、iPod nano。サイズこそ違いますが、基本的なハードの構成要素って第4世代iPodと何一つ変わりません。なので、親指一本でほとんどの操作ができるんですが、個人的には第4世代iPodよりも使いやすいと感じてます。本体のサイズに合わせてスクロールホイールも小さくなったのが影響しているのですが、親指の動かす範囲が小さくてすむのです。実際のところ、カラー液晶対応ということもあるのか、ソフト的に多少操作時に引っかかるような動作をすることがまれにありますが、親指でくるくるやるだけで面白いように高速に動作します。(微細なタッチでも反応するので誤動作が心配なぐらい感度が良いです。)

nano_vs_nwe5.jpgで、ウォークマンスティック。「親指一本でほぼすべての作業が行える」という人もいたけど、実際はなかなかそうはいかないんですよね。親指と人差し指の組み合わせ、または両手でならって感じ。それも、やたらとスイッチやらボタンが多いせいなんですよね。数えてみたら操作に必要なスイッチが7個もある。もちろんあっても良いんです、使いやすければ…。でも実際は、米粒よりも小さいスイッチが押しにくいと感じたり、使っていくうちにボリュームスイッチがバカになってきたとか、色々と不満が出てきてるんですよね。背面のボタンが埋まったままになったみたいな声も聴きましたし…。要はデザイン的にいくら優れていても、操作性が伴ってなければ意味がないと思うんです。ましてや、スイッチ類の脆弱性はクレームのタネだし、必然的に修理対応だって増えるでしょう。ちなみに、筐体が全く同じ今度のAシリーズではスイッチ類の強度ももしかしたら改善されているかもしれませんが、基本操作には変更がないようなので親指一本で軽々操作というのはさすがにきびしいと思います。

HDD搭載ウォークマンもNW-HD5で操作系ががらっと変わりましたが、新製品のAシリーズでまたもや変わりますね。HD5で利き腕に関係なく使えるような操作系を確立したかと思ったら、Aシリーズは右腕で持つのがデフォルトみたいな作りになってる…。デザインは個人的な好みと言ってしまえばそれまでですが、本当に使う人の立場に立って作られているものなのか疑問に思うことが多いです。ソニーのモノづくりのスタイルがスクラップ&ビルドであり続けるならば何を言っても無駄ですが、本当にiPodから市場を奪い返したいのなら、ユニバーサルデザインとまではいかないけど操作性に重きを置いたスタンダードなデザインというものをじっくり腰を据えて考えた方がよいのではないかと思います。

結局、レビューとは名ばかりのソニー製品批判モードになっちゃいましたね…。iPod nanoについて書くことが無くなった時点で、自分のNW-E507/Nは修理に出すつもりっす。ボリュームスイッチがほとんど使えなくなってしまったので。ちなみに、iPodを修理に出したことは自分はまだ一度も無いです。この差がどこから来るのか、ソニーさんにはよく考えて欲しいっす。

けなすばかりではなんですので、次回は(どれほどあるのかわかりませんが)iPod nanoがウォークマンスティックに勝てない点を掘り起こしてみたいと思います。

iPod nanoレビュー~ソニー製品とのサイズ比較

ipodnano_0911_4.jpg脅威の薄さにスパイダーマンも驚くアップル渾身の一品「iPod nano」。そのサイズをしてSteve Jobs氏自ら史上最大の革命と宣言した「iPod nano」の実力やいかに。
・・・なと大げさに書いてしまいましたが、入手した「iPod nano」についてこれから何度かに分けてレビューしていきます。

まずはiPod nanoとソニー製品とのサイズ比較。レビューと言いながら、後先考えずに書きますのであっちこっちに脱線すると思いますが、それもまた一興ってことで軽く読み流してください。

ちなみに、個人的にはiPod購入は初代から数えて6台目となります。うち2台は人の手に渡りましたが、第3世代iPod(15GB)、第4世代iPod(40GB)、iPod shuffle(512MB)は現役で使用中で、同居人も同スペックのiPod shuffleを所有しています。で、今回購入したiPod nanoは2GBのブラックモデル。なお、カラー液晶搭載のiPodの購入は今回が初めてです。

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ということで、まずはカテゴリー的に最大のライバルとなるウォークマンスティック(新製品のA6xxシリーズと筐体サイズは同じ)とのサイズ比較。縦横ではウォークマンの方が一回りコンパクトですが、奥行き(厚み)はウォークマンの139mmに対しiPod nanoが69mと半分。

重さはウォークマンが47gに対してiPodが42g。その差は5gとあまり変わらないように思えますが、実際に両方を手に取ってみるとウォークマンの方が重く感じます。iPod nanoは表面積が大きいので手に持った場合に重量が手のひらの中で分散されるのでしょうね。

そういえば、iPod nanoのプレゼンでJobs氏が他社競合製品とのサイズ比較を交えていましたが、ソニー製品で比較対象になっていたのはHDD搭載のウォークマンスクエア(NW-HD5)でした。スティックではなくスクエアを比較対象にするのは反則ではないかと思ったのですが、これも一つのテクニックですよね。スティックが比較対象だと薄さと重さでしか勝てないわけですから…。(なお、米アップルの発表会はノーカットでQuickTimeムービーで公開中なので興味のある方は是非。)

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で、Jobs氏の反則技同様、初代HDD搭載ウォークマン「NW-HD1」と比較してみました。いってもサイズを把握してもらうための比較ってことで、特に深い意味はありません。HD1の幅がiPod nanoの縦とほとんど同じで、nanoの幅がHD1の縦の3分の2ぐらい。厚みはスティック同様約半分って感じでした。

それはそうと、個人的にはいまだにNW-HD1が好きなんですよね。ウォークマン20周年という節目に初めて登場したHDDウォークマンということもあって力が入ってましたから。なにより本体の質感が素晴らしい。ボディのヘアライン採用も傷を目立たせないという思わぬ副作用があったりするんですよね。iPodは初代からHDD搭載モデルすべてが本体表面に傷が付きやすく、最新のつぶやきにも書きましたけどiPod nanoも全く同じ。裸のままで使ってるとすぐに傷が付きます。アップルのデザイン戦略と言えばそれまでですが、傷が付きやすいことで保護シートやケース市場を活性化させるという側面を持っていることも見逃せません。自分は初代iPodの使い始めこそ保護シートを貼ってましたが、ウォークマンを含め、今は傷がついても全然気にならなくなりました。

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iPod nanoのすごさは69mmという驚異的な薄さの本体に1.5インチのバックライト付きカラーLCDを搭載している点にあります。ソニー製品ではウォークマンは11月発売の新製品を含めカラー液晶搭載機は出ていませんが、ゲーム以外に動画と音楽再生機能を取り込み、久多良木氏の「21世紀のウォークマン」発言が話題を呼んだPSPがカラー液晶搭載ですね。Jobs氏も出荷台数の比較対象としてプレゼンで取り上げるなど、アップルにとってはウォークマンよりもPSPを脅威としてとらえているのかもしれません。iPod nanoはそんなPSPの液晶パネルの中にすっぽり収まってしまうサイズなんですね…。

あ、ウォークマン以外のブランドではVAIO PocketやHMP-A1がカラー液晶搭載ですが、両者ともにソニー混迷の象徴としてすでに無かったもののような扱いを受けていますが、それぞれが持つ(持っていた)個性は次世代の製品に活かされることを願ってます。

予想通り、話があっちこっちに行ってしまいました。
次回は、もう少し使い込んだ上で、使い勝手などについての感想を書いてみたいと思います。

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iPod nanoの驚異的な価格競争力~ソニーはすぐに対抗策を!

今度の“革命”は薄さ? 正常進化を遂げたフラッシュiPod 魅力的なカラー液晶と強烈な価格競争力 アップルコンピュータ 「iPod nano」

AV Watch、週刊 デバイス・バイキング。昨日国内でも発売開始になったiPod nanoのレビューは各所で掲載されていますが、このレビューが一番素晴らしいと思ったので単独で取り上げさせてもらいました。

使い勝手はiPodを継承しながら、さらなる機能の充実を図っており、iPod shuffleの高機能板と考えても、iPod miniの後継と考えても、スキがない

というコメントが裏付けるとおり、期待を裏切らない正常進化と、遊び心と実用度の高い機能の追加、そして何より驚異的な低価格。見事としか言いようがありません。

今、ギガバイト級のフラッシュメモリープレーヤーを選択するならば、競合製品を探すことすら難しい。(中略)国内メーカーをはじめとして、各メーカーの奮闘にも期待したいが、Appleは後続に追いつかれる前に、大きく引き離しにかかっている

ソニーが新製品発表のタイミングをiPodよりも微妙に遅らせているにもかかわらず、IT系メディアの報道はiPod関連ニュースの方が上位に掲載されています。どちらがインパクトが強かったのかという結果の表れなのでしょうね。危惧していたとおりの結果となりました。

先手を打ったつもりが相手はさらに先を行っていた・・・ってまるで昔のソニーみたい。

ソニーのウォークマンスティックの大ヒットは、製品投入のタイミングの良さと予想に反した低価格がユーザーに支持されたこと、なによりiPod shuffleとうまく棲み分けができたことなどの、偶然がつみ重なったものと考えるべきであると個人的には感じてます。

つかの間の成功体験におぼれている場合ではないですよ。
今も今後も求められるのは環境の変化に対応できる瞬発力。
社運がかかっているのならすぐに行動を!

(しつこいですけど、A6xxシリーズを売りたいなら今すぐ値下げの発表をすべきでは…。)

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