「ソニー全体」カテゴリーアーカイブ

「サムソニー」誕生の可能性 【追記あり】

ソニーがサムスンに飲み込まれる! -サービス時代の到来と人口減少の影響(5)

ZDNet、徳田浩司さんの「シリコンバレーの現場から」というブログに気になるエントリーが。韓国の国際化に関する国際ビジネスコンサルタントの石崎氏との対話で出てくるソニーの話題に注目です。

【石崎氏】5年や10年のスパンで見たときに、日本の大手メーカがサムソンに吸収されるということは、十分に起こりえるでしょう。ソニーがサムソンの一ブランドになる日、来て欲しくはありませんが、国際化が急速に進展するビジネス界においては、経済的合理性が優先されますし、その意思決定権を有するソニーの株主は、すでに過半数が外国人なのです
【徳田氏】ソニーが今後も、ハードでの差別化に固執し、サービス化へのシフトに失敗するならば、韓国企業に買収されるというのは、ありえない話だとは決して言い切れないと思います。(中略)いずれにしても、ソニーの巻き返しを期待しています

「過去の成功であるハードの付加価値提供に固執したウォークマンとの最大の違い」として、iPodを引き合いに出している点にも注目。ただ、お二人自身も買収される可能性は否定できないけど、そうなって欲しくないと言ってくれているのが救いっす。仮に買収されたとしても、サムソニー(SamSony)というブランドが誕生するなんて事は間違っても無い…と思いたい。

【追記】当エントリーに関してkon2さんから以下のようなお便りをいただきました。(感謝です!)

「サムソニー」誕生の可能性ですけど,このお二方のお仕事からするに話半分で聞いておいた方がよろしいかと。反対に「サービス」化の時代では、自分が作るよりも、外国企業が提供するものの方が安く品質が安定しているのならば、本来は、喜んでどんどん採用すべき話である。というのが,この人たちの話のミソなのですな。ソニーは,S-LDCでまさにそれをやってるんだけど・・・どうしてそこは褒めないかねえ(まさにディスプレイ事業はサービスに絞って復活したようなもんなんだけど)。買収に的を絞るなら中国企業の方が脅威ですね。技術もブランドもないですから。サムソンは,独自ブランドでそこそこやっていけてるので,あまり考えられませんねえ。逆に個人的に興味があるのは有機ELがらみで,不振のサムソンSDIをソニーが買収するかどうかだったりします(ここはNECの有機ELの特許も持ってますし)。これだって,外国人株主が多いソニーなんですから,できるでしょ?なんで日本人は海外に出ていても悲観的なんだろう。

確かに、日本国内と海外ではソニー対する評価にも温度差がありますよね。ソニー自身も昔ほど日本に市場価値を見いだしていないような気もします。ゲームはともかく、テレビの復権によってソニー自身によるライバル企業の戦略的な買収だってありうる話ですもんね。ただの一ファンでも力が沸いてくるご意見、本当にありがとうございました!

ソニー製品のVista対応状況について

「Windows Vista」対応状況についてのお知らせ(ソニードライブ)

前のエントリーでクリエのVista対応状況について取り上げましたが、ソニードライブでソニー製品全体のVista対応についてアナウンスがありました。といっても、該当する製品のWebサイトで確認してくださいということみたいです。気になるモバイル系製品絡みの対応はおおむね以下の通り。

【ハード】
・クリエ:×
・ハードディスクマルチプレイヤー(HMP-A1):×
・LIBRIe:×
・mylo:○
・ロケフリ:?(PC20については1/30にホームページで案内)

【ソフト】
・SonicStage CP:○(次期バージョンで対応予定。2月中旬ダウンロード開始予定)
・CONNECT Player:×(VistaはSonicStageオンリーになるようです)
・LIBRIe/電子辞書/メモリースティックROMに付属のソフト:×
・サイバーショットやαに付属のソフト:△(ソフトごとに対応に細かい違いがあるようです)

モバイル系の旧製品はことごとく全滅。Vistaは新たな需要を創出する一方で、様々なデジタルガジェットを過去のモノにしてしまうようです…。

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非接触の時代到来?~触らぬ神に祟りなし

ソニーなど、非接触会員証の簡易システム・中小企業などに販売

ソニーとフェリカネットワークスは、非接触IC技術を使った会員証システムの簡易型を中小企業や地方自治体向けに販売するそうです。1台5~7万円の端末などを購入すれば、商店街で手軽にポイントサービスを始められるとか。

増大する電子マネーへの情報セキュリティー脅威

iconiconFeliCaについては暗号鍵が破られたという報道が話題になりましたね。真偽の程は別にして、組み込み機器の脆弱性の発見、届け出、修正の進め方については、まだ関係者間でコンセンサスができあがっていないのだそうです…。

話は変わりますが、先週土曜日に始まった「仮面ライダー電王」を見て驚きました。今回は定期入れのようなアイテムをベルトの上にかざして変身するんですね~。これも非接触ですよ。(「オレの必殺技」には笑わせていただきました)。

それと、PS3のEdy対応で「パソリicon」が売れているみたいっすね。

つーことで、「非接触」の時代到来っすか?

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ソニーがiPhoneを作れないワケとは

ソニーにもノキアにも作れなかったワケ

日経ベンチャーの経営者倶楽部。「スマートフォンをリードするメーカー」というポジションはソニーなどを筆頭とした日本メーカーが占めてよいはずなのに、何でそれができなかったのかをアップルのiPhoneを引き合いに出して考察しています。「経営トップが作りたい製品や事業コンセプトを明確に打ち出し、形にするまで自ら関与していく姿勢」と、iTunesと同ストアを核にした囲い込み戦略、イコール「ハードとソフトを組み合わせたトータルなビジネス展開」でユーザーの囲い込みに成功したのがアップルとか。

囲い込み戦略はソニーの十八番だったような気もしますが、アップルはさじ加減がうまいのでしょうね。ソニエリのスマートフォンすら使えない日本ですが、iPhoneが上陸してくれれば現状打破のためのカンフル剤になるような気もしています。ソニエリジャパンを変えてくれることへの期待を込めて、アップルを応援したいそんな気分です。

ソニエリといえば、ITmedia オルタナティブ・ブログの「安藤怜のロンドン灯」で、「ソニーエリクソンの挑戦」と題した連載が掲載されています。こちらも要チェックですね。

【追記】国もついに動き出すようです>「携帯開発、メーカー主導で」――総務省が競争促進策

それと、以前のエントリーで出井さんが著書でアップル買収を真剣に考えていたというエピソードをご紹介したことがありましたが、CNETでコラムを連載中の中島氏が、数年前にソニーの経営陣にアップル買収を勧めていたことがわかりました(お知らせ感謝です!>キャビアさん)。中島氏の個人ブログの2004年暮れのエントリーに、“出井さんにも、久多良木さんにも、「ソニーは Windows パソコンを作るのをやめてアップルを買収すべきです」と薦めたのだが中々本気で考えてもらえない”とあります。また、“買収が無理だったらアップルOSをライセンスしてソニーPCのラインナップを一新すべき”とのご意見も。04年のタイミングでその戦略転換はちょっと厳しかったのではと思いますが、もしも実現していたらと思うとそれはそれで興味深いですよね。今なら、PS3のMac化なんてのも面白いのではないでしょうか。って、それじゃあアップルがSCEを買収するようなものか…。

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BCN AWARD 2007発表~ソニーのトップ3入りは14部門

BCN AWARD 2007発表~全部門のシェア3位までの一覧を掲載

BCN AWARD 2007の最終結果が発表されたようです。対象部門は、ハードウェアが61部門、ソフトウェアが32部門の計93部門。今回のAWARDでは、ICレコーダー、IP通信関連機器、PCゲームソフトの3部門が新設されています。ソニーのトップ3入りは14部門で、そのうちトップ1入りは2部門。

サーマルプリンタ:キヤノン 84.8、松下電器産業 6.9、ソニー 4.6
スピーカ:エレコム 14.9、サンワサプライ 14.6、ソニー 11.1
デジタルカメラ(レンズ一体型):キヤノン 21.0、カシオ 16.3、ソニー 15.2
携帯オーディオ(フラッシュメモリ):アップル 45.0、ソニー 19.0、松下電器産業 8.7
携帯オーディオ(HDD):アップル 72.9、ソニー 12.6、東芝 5.7
CDメディア:日立マクセル 25.9、TDK 18.7、ソニー 13.6
DVDメディア:日立マクセル 23.7、TDK 15.2、ソニー 11.2
MOメディア:日立マクセル 52.3、三菱化学メディア 19.9、ソニー 17.5
液晶TV(32インチ未満):シャープ 47.0、ソニー 23.8、松下電器産業 14.0
液晶TV(32インチ以上):シャープ 49.3、ソニー 22.5、東芝 8.7
HDD・DVDレコーダー部門:松下電器産業 20.6、シャープ 20.4、ソニー 18.1
DVDプレーヤー部門:ソニー 16.2、セントレードM.E. 14.0、東芝 10.5
デジタルビデオカメラ:ソニー 35.8、ビクター 17.3、松下電器産業 17.2
ICレコーダー:オリンパス 33.8、ソニー 28.3、三洋電機 20.6

ビデオカメラの強さばかりが目立ちますが、次回は是非テレビでトップ1を!携帯オーディオは相当頑張らないと難しそうですね…。

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CES2007ソニーブース関連ニュースラウンドアップ【追記あり】

サンフランシスコではiPhoneが熱いですが、ラスベガスも負けちゃいません。CES2007のソニーブースも有機ELと丸形バイオで大盛り上がりだあ~っ。ということで、ソニー絡みで新しいor取り上げていなかったニューストピックをまとめてご紹介。

【CES2007】ソニーの有機ELディスプレイに黒山の人だかり,PS3は100万台突破
【CES2007】ソニーがネット新戦略,液晶テレビを動画投稿サイト対応に
【ソニー/パイオニア】70型「ブラビア」やAVアンプなど-パイオニアは新PDPでデモ再生
進化するフラットテレビ 改良型有機ELに第8世代プラズマ(西川善司の大画面☆マニア)
CESで最も小さく、最も輝いていた薄型ディスプレイ(山之内正の週刊AVラボ)
ソニーの丸いパソコンの正体は?【CESリポート】
ソニー「タイプUX」にOQO、小型携帯PCもビスタに対応【CESリポート】
<CES2007>ソニー、オンキヨーがHDMI 1.3対応AVアンプを参考展示
<会田肇のCES2007レポート>ソニーはHDモデルも含め、一挙に16モデルのニューモデルを発表!
【CESプレビュー】レーザー光源を使った画素型リアプロ・テレビ,ソニーが披露
【麻倉怜士CES報告10】ソニーの「BRAVIA」,ナンバーワンシェアの秘密
あの丸い新型VAIOが間近で見られる! 銀座ソニーショールームで展示開始

捜せばもっとたくさんあるのでしょうけど、iPhoneというかアップル絡みのニュースの多いことってば…。

蛇足ですが、出井さんの「迷いと決断」の第4章にある「ブランド力をどう維持するか」という節で、ソニーが、というか出井さんが抱いていたアップル買収構想について書かれています。買収後はソニーの情報機器全てをアップルブランドにしようとまで考えていたようです。なお、真剣に買収を考えていたのはバイオ開発前とのこと。今のアップルの好調を目の当たりにすると、ソニーがアップルを買収していれば良かったのにとも思わないこともないのですが、90年代の特に中期のアップルははっきり言ってズタボロでしたからね…。なにより、ソニーが買収していたら「iPod」も「iPhone」も出てこなかったかもしれません。出井さんは90年代初頭の調査でソニーが好きな人とアップルが好きな人が重なっていたと書いていらっしゃいますが、21世紀の今でもそういう人は結構多いと思うんですよね。今から両社が手を組むようなビジネスはごく一部を除いてあり得ないでしょうが、良い意味でライバル関係は維持し続けていって欲しいなあと思います。当のアップルはすでにソニーをライバルと感じていないかもしれませんが…。

【追記】アラゴロクさんからCESのソニーブースについて以下のような情報いただきました。

古川さんのブログをご覧になっていますか。CESソニーブースの詳細なレポートが掲載されています。Navin’Youみたいな名前の謎の端末、007モデルのサイバーショットとVAIOなど、気になるもの多数。myloや読書端末も展示されていたようですね。

お知らせ大感謝です!古川さんのブログ、恥ずかしながら初めて拝見しました。有機ELや丸形バイオ以外にも、怪しげな(?)製品がちょこちょこ展示されているんですね~。モバイル好きには「Hear, There Everywhere」ブースが特に気になります。日本では撤退してしまったカーオーディオもあちらでは元気なようで。サイバーショットフォンも現物を拝んでみたいなあ…。パーソナルナビ「nav-u」についてはこんなニュースも>【CES 2007(Vol.16)】ソニーの交通情報対応のパーソナルナビ

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