ソニーがiPhoneを作れないワケとは

ソニーにもノキアにも作れなかったワケ

日経ベンチャーの経営者倶楽部。「スマートフォンをリードするメーカー」というポジションはソニーなどを筆頭とした日本メーカーが占めてよいはずなのに、何でそれができなかったのかをアップルのiPhoneを引き合いに出して考察しています。「経営トップが作りたい製品や事業コンセプトを明確に打ち出し、形にするまで自ら関与していく姿勢」と、iTunesと同ストアを核にした囲い込み戦略、イコール「ハードとソフトを組み合わせたトータルなビジネス展開」でユーザーの囲い込みに成功したのがアップルとか。

囲い込み戦略はソニーの十八番だったような気もしますが、アップルはさじ加減がうまいのでしょうね。ソニエリのスマートフォンすら使えない日本ですが、iPhoneが上陸してくれれば現状打破のためのカンフル剤になるような気もしています。ソニエリジャパンを変えてくれることへの期待を込めて、アップルを応援したいそんな気分です。

ソニエリといえば、ITmedia オルタナティブ・ブログの「安藤怜のロンドン灯」で、「ソニーエリクソンの挑戦」と題した連載が掲載されています。こちらも要チェックですね。

【追記】国もついに動き出すようです>「携帯開発、メーカー主導で」――総務省が競争促進策

それと、以前のエントリーで出井さんが著書でアップル買収を真剣に考えていたというエピソードをご紹介したことがありましたが、CNETでコラムを連載中の中島氏が、数年前にソニーの経営陣にアップル買収を勧めていたことがわかりました(お知らせ感謝です!>キャビアさん)。中島氏の個人ブログの2004年暮れのエントリーに、“出井さんにも、久多良木さんにも、「ソニーは Windows パソコンを作るのをやめてアップルを買収すべきです」と薦めたのだが中々本気で考えてもらえない”とあります。また、“買収が無理だったらアップルOSをライセンスしてソニーPCのラインナップを一新すべき”とのご意見も。04年のタイミングでその戦略転換はちょっと厳しかったのではと思いますが、もしも実現していたらと思うとそれはそれで興味深いですよね。今なら、PS3のMac化なんてのも面白いのではないでしょうか。って、それじゃあアップルがSCEを買収するようなものか…。


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