中鉢良治次期社長が語る「ソニースピリット」とは

中鉢良治次期社長に聞く「ソニースピリットはよみがえるか」(上)

ソニーの2004年連結決算発表のタイミングに合わせたのか、「ソニースピリットはよみがえるか」の第30回は、2005年6月から社長に就任する中鉢良治氏への特大インタビューです。

「ソニースピリットの反作用」、「ソニースピリットの原点をはき違えた部分があったのではないか」など、独自の視点が語られていて大変興味深いです。今のソニーに欠けているとされる「カスタマービューポイント」という言葉が繰り返し使われている点も注目。ソニーファンの方は是非ご一読を。

なお、同連載も今回が最終回とのことで、クリエビジネスが取り上げられなかったことを含め、なんとなく物足りなさを感じているのも事実。大幅加筆による出版化を望みたいところです。

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音楽ケータイ、ウォークマン携帯が人気~NokiaもHDD搭載音楽携帯投入

みんなが欲しい音楽携帯は……ウォークマン携帯?

ITmediaが行った読者アンケート結果に関するニュース。音楽ケータイに魅力を感じるかについて、「とても感じる」が52.6%で、「まあ感じる」も合わせると約9割。通勤や通学などに音楽を聴いているかどうかでは、「いつも聴く」が37.1%で、「けっこう聴く」の44.8%とあわせると8割を超えるなど、同サイト読者は音楽ケータイに興味があり、日頃から音楽を聴いていることが分かるとか。また、音楽ケータイに関心を持つ読者に、「どの機種が欲しいか」も聞いてみたところ、海外で展示されていたソニエリのウォークマン携帯「W800i」と、auの新機種「W31S」に人気が集中。結果は、僅差で「ウォークマン携帯」がトップになったそうです。

一方で、ノキアが音楽ケータイを意識したHDD搭載のスマートフォンなど新製品3機種を発表して話題になっています。スマートフォン繋がりでは、ドコモ初となるビジネス向けFOMA端末「M1000」の詳報も話題になっているようです。iTunes携帯で話題のモトローラ製ということで、ビジネス向けとしながらも音楽プレーヤー機能もしっかり搭載しているようです。

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ソニー、2004年度連結業績を発表~今年度も厳しい環境が続く

2004年度 連結業績のお知らせ(ソニーのプレスリリース)

ソニーが、2004年度(2004.4.1-2005.3.31)のソニーグループ全体の経営状況を表わす連結業績が確定したアナウンスしていました。詳細はネット上で配布されたPDFで確認できます。以下、PDF記載の連結業績概況をざっと箇条書きにしてみました。

売上高は、前年度比4.5%の減収
・エレクトロニクス分野の売上はほぼ横ばい。フラットパネルテレビ、デジカメ、液晶リアプロテレビなどの売上が増加したが、ブラウン管テレビ、携帯オーディオなどの売上は減少。
・ゲーム分野は、ソフト売上が増加したが、戦略的値下げなどによりハードの売上が減少し、全体で減収。
・音楽分野は、日本のSMEJの売上は増加したが、ソニーBMGが持分法適用会社となったことにより減収。
・映画分野は「スパイダーマン2」の大きな貢献があったものの、円高の影響により減収。
・金融分野は、ソニー生命の保険料収入の減少などにより、減収。

営業利益は、前年度比15.2%の増益
・エレクトロニクス分野は、価格下落にともない原価率が引き続き悪化したことなどにより損失が拡大。
・ゲーム分野は、ハードウェアの売上が減少したことにより減益。
・映画分野は、主に「スパイダーマン2」の大きな貢献により、過去最高の営業利益を記録。
・1/12当年度には、900億円の構造改革費用を、営業費用として計上。このうちエレクトロニクス分野で818億円を計上。

他にも色々と細かい話が載っていますが、PDFを読むよりもAV Watchのニュースを読んだ方がわかりやすいかもです。

ソニー、2004年度連結決算を発表-エレクトロニクス事業の赤字が拡大

2005年度も厳しい環境が続くといった見方が強いようで、「どこまでエレクトロニクス部門の回復を推進できるかが、今年度の鍵」となるそうです。ちなみに、主要製品の2005年度の出荷計画で、なにげに「HDD&フラッシュ内蔵型携帯オーディオが450万台(前年比429.4%増)」と記載されていますが、これを見てもウォークマン復権にかける今年のソニーの意気込みが感じられますね。

それと、日経から「ソニーが首位転落・今年度のデジカメ世界シェア」などというニュースも飛び込んできました。国内で苦戦が続いていることが響いているとか。

がんばれソニー!(ついでに独立するSCNもがんばれ~!)

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ウォークマン スティック「NW-E507」レビュー(5)

本体への音楽転送について

ウォークマンスティックを使うには楽曲を本体メモリに転送(コピー)する必要があります。従来のネットワークウォークマンですと、主にパソコンを使う方法と、NetJukeなどの対応コンポを使う方法のふたつがありますが、普及の度合いからしてもパソコンを利用するスタイルが圧倒的多数と思われます。ちなみに、後者の場合、いわゆるメモリ内蔵タイプのウォークマンには対応していないようです(そのことに対するツッコミはここでは控えます)。ということで、ここではパソコンと付属の専用ソフト「SonicStage」を使ってみた感想などを思いつくままに書いてみたいと思います。

ちなみに、NW-Eシリーズに付属するSonicStageのバージョンは3.0ですが、現在はMP3のリッピングにも対応した最新版となるバージョン3.1が公開されています。また、SonicStageに統合されている音楽配信サイト「Mora」でも無償で配布されています。

パーソナルオーディオカスタマーサポート
音楽ダウンロード・メガサイト Mora のプレイヤーダウンロードページ

SonicStageをNW-E507との組み合わせで使ってみて感じたこと

自分は、NW-E507の発売日前にすでにSonicStage 3.1へアップグレードしていましたので、付属のインストールCDを使用せずにそのままNW-E507をパソコンに接続してしまいましたが、なんの問題もなく認識され、曲転送も問題なくできました。これはSonicStageのアップデートプログラムにNW-Eシリーズ用のドライバも含まれているからなのか、ネットワークウォークマン用のドライバが汎用性のあるものなのかよくわかりませんけど、問題なく使えているのでよしとしました。ちなみに後日、3.1バージョンが入っているパソコンに3.0収録のインストールCDを使用して上書きしてみましたが、バージョンは3.1のままで何も変化はありませんでした。

パソコンとNW-E507はUSBケーブルで接続しますが、クリエやNW-HD1でクレードル文化に慣れきってしまった自分にとってはこれが結構わずらわしいというか、面倒なんですよね。ちなみに自分は付属のケーブルは使わずに手持ちのショートケーブルを使っています。製造元がどこだか失念しましたけど、20cm程度の長さなので取り回しがしやすく、持ち歩きも苦にならないから気に入っています。

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そして、もう一つ気に入らないのがNW-E507本体のUSB端子カバー。他の作りが高級感にあふれるものなのにここだけがやけにプラスチッキー。色もダークグレーで地味な上に、キャップがはめにくいという点が不満です。そういった不満を抑えつつ、ケーブルを使ってパソコンと接続すれば、SonicStageが勝手に立ち上がって楽曲を転送できるモードになります。

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SonicStageの使い勝手についてここでとやかく掘り下げるつもりはありませんが、ウォークマンスティックを使いこなすという側面から見たときに気になってくることがありました。SonicStage自体はソニー製の各種ポータブルオーディオやメモステベースの音楽再生機能を有するデバイス(クリエやPSPなど)にも対応する必要があるためか、仕様自体が非常に最大公約数的であると感じでいます。そのため、複数のデバイスを1台のパソコンを母艦にして使うスタイルの場合に使い勝手に差が出てきてしまうのです。

たとえば、自分は初代HDDウォークマンを持っていますが、こちらの場合はどちらかというと、パソコン上にある楽曲をすべて持ち歩く使い方がメインなので、新たに録音した楽曲は本体の接続時に自動的に転送する設定にしています。この辺の動作は同じく初代から何台も買っているiPod&iTunesのシンクロ機能に近いものがありますが、元来ずぼらな性格の自分にはとても楽ができる機能というか好きな設定なわけです。

ところが、こういった環境の中で新たにNW-E507のようなメモリ容量が少ないデバイスを一緒に使おうとするとこの自動転送機能が使えなくなるわけです。そりゃそうです、パソコン上のファイルが1GB以上あれば全部の楽曲を転送できるわけにはいきません。NW-E507はそういうコンセプトの製品じゃないといえばそれまでなんですが、初回の接続時にSonicStage側で自動転送機能が勝手に立ち上がって「転送しますか~」みたいなことを聞いてくるもんだからややこしいんです。

それならばということで、自分の聞きたいと思うアルバムを複数選択してまとめて放り込んでやるかと妥協をしてみるものの、転送画面では選択したアルバムのデータ容量の合計すら表示されないもんだからいくつ選択して良いものかがまったくわかりません。適当に選択して、えいやで転送ボタンを押すと、アラートで入りきらない曲を表示してくれはしますが、実際に転送されるアルバムもアルファベット順のようで、選択肢を全く与えてくれないんです。

そういう意味では、iPod suffleとiTunesの関係はホントによく考えられていると思う訳ですよ。iTunesのアルバムもプレイリストもひとつだろうが複数だろうが常に合計容量を表示してくれるし、繋がれたデバイスのメモリ容量を把握して容量にあった曲をアトランダムに選曲してくれる「オートフィル」機能も手間いらずで便利。ユーザー側はキャップはずしてPCに挿してマウスでワンクリック、転送終了後に本体を抜いて終わり。パソコン上の操作はほんのワンクリックです。

ソニーにとっては耳タコな話でしょうけど、ハードの出来だけじゃなくてソフトの使い勝手みたいな話が多いのはこういうことなんじゃないのかなあって思うわけです。ウォークマンのハード開発チームがいくら頑張って良いものを出しても、こういうところでユーザーが使いにくいと感じたり、つまずいちゃうようなことがあると、二度と使いたくなくなっちゃうと思うわけです。だからこそ、SonicStageの開発チーム(またはConnectチームになるのかな)には、もう少しこういったちょっとしたことだけど使い勝手の向上を目指して欲しいなと思います。

最後に、パソコンから本体への転送スピードですが予想以上に遅いと感じましたです。まあ、この辺はiPod shuffleも同じようなものですが、shuffleは「オートフィル」機能が使える分、クリック1回でほったらかしにできる点が勝っているかなあと思います。

ウォークマンスクエア用晶保護シート「OverLay Brilliant」

OverLay Brilliant for ネットワークウォークマン(NW-HD5)

ビザビでお馴染みミヤビックスが、HDD搭載ネットワークウォークマン、もとい、ウォークマンスクエア(NW-HD5)用の高光沢の新液晶保護シート「OverLay Brilliant」を発表しました。NW-HD5本体の形状にフィットするよう、専用の抜き型により成形されています。価格はオープンですが、ビザビの販売価格は税込840円。

OverLay Brilliantの特徴や詳細についてはこちら
なお、ビザビでも「NW-HD5」の取り扱いが行われており、同シートを含む特典付きで34,800円で販売中です。

リムーバルHDD「iVDR」で広がるモバイルAVライフ

リムーバブルHDD「iVDR」がデジタル放送録画対応に-コンテンツ保護規格「SAFIA」を策定

リムーバブルHDDの規格団体「iVDRハードディスクドライブ・コンソーシアム」が報告会を開催。新フォーマットの策定や新著作権保護規格「SAFIA」などが発表されたそうです。報告会では、HDDが従来のPCやサーバー用途から、HDDレコーダーやポータブルオーディオなどのデジタル家電向け用途が広がっていることから、同市場の「成長にあわせて、従来“部品”として扱われていたHDDをアプリケーションに最適な容量や仕様を実現しながら差別化を図り、iVDRでは“商品”へと転換」していくことが語られたとか。

新たに策定された著作権保護機能「SAFIA」では、ブロードバンドネットワーク配信やデジタル放送録画などの用途を想定しており、あわせてiVDR用のアプリケーションフォーマットとして、静止画用、オーディオ用、テレビ録画用の3つのフォーマットも定義されたとか。静止画は、デジカメの標準規格「DCF」との親和性を重視、音楽はMP3/AAC/LPCMをサポートしたほか、プレイリスト機能やアルバム管理、著作権保護などについての標準規格を策定。テレビ番組は録画フォーマットをMPEG-2 TSとし、プレイリスト機能やフォルダ管理形式などの仕様を定めているそうです。

会場では各社のiVDR対応機が参考出品されたとかで、iVDRレコーダ、メディアサーバー、カーナビ、オーディオプレーヤー、ポータブルビデオプレーヤーなどが展示されたようです。

搭載レコーダーからiVDRを取り出してポータブルビデオプレイヤーに差し込んで持ち歩くというイメージでしょうか。これなら著作権云々を気にしなくて良いし、エンコードだなんだという作業も必要ないということなんでしょうね。

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