「オーディオ一般」カテゴリーアーカイブ

ネットジュークでMDを一気に整理~CDからの録音なら曲情報の取得も正確

鈴木桂水氏が体験する「NETJUKEのある生活」 - 第6回:MD→HDDダビング機能を活用する

iconicon鈴木桂水氏の「NETJUKEのある生活」の第6回は、MDのHDDへのダビング機能を紹介。LP4モード録音のMDが効率よくダビングができると感じたとか。曲情報の取得もCDを録音したMDはすべて正確にタイトルが入ったそうです。結論としては、「MDを一気に整理するということなら、これほど便利な機器はないだろう」とのこと。

自分はネットジュークを手にする前に手持ちのMDをほとんど処分してしまったんですよね…。もう少し待っていれば良かったなあと今さらながらに後悔してます。それはそうと、Hi-MDには対応しないのですかね。「MZ-RH1icon」で高音質を楽しみたいという人も多いと思うのですが…。

また、CNETのEditor’s Reviewには鈴木さんのPS3レビューが掲載されています。現段階ではPS3ならではのソフトが少なく、ゲーム機としては今ひとつでもAV機器としては魅力的との評価。ゲーム機へ路線変更したのにこの手の評価が多いのがなんとも皮肉な感じです…>わが家にPS3がやって来た–ゲーム、ネット、BDプレーヤーを全方位から徹底チェック

とはいえ、高級AV機器路線のPS3登場も示唆されるなど、ゲーム機とは違ったベクトルを特化させる流れも生まれてきそうです。ハード的なモノづくり以外にCell向けのソフト開発も重要になりそうですが、ネットジュークとPS3の良いところをうまく合体させれば、最強のオーディオ母艦マシンを作れるんじゃないでしょうか…。

アウトドアヘッドホンの最高峰「MDR-D777SL」に隠された秘密とは

「目指したのは、アウトドアヘッドホンの最高峰」 設計者に聞く、「MDR-D777SL」の秘密(ソニードライブ)

iconicon自分も発売日にゲットして絶賛愛用中のアウトドアタイプのオーバーヘッドバンド式ヘッドホン「MDR-D777SLicon」(以下D777)のレビューがソニードライブに掲載されました。レビューアーは我らが小寺さんで、設計担当の角田さんとマーケティング担当の野田さんへのインタビューを交えながら、その魅力をめいっぱい伝えてくれています。

先日ちらっと予告しましたが、自分も19日にSMOJを訪問してこのヘッドホンについて色々とお話しをお伺いしてきました。その内容をできるだけ詳細にレポートしようと思っていたのですが、大半は小寺さんが書かれていることとだぶってしまうので、自分が小寺さんのレビューに書かれていないことを補足したいと思います。ということで、小寺さんのレビューをかっちり読んでいただいたという前提でお読みください。

自分がお会いしたのは小寺さんと全く同じで、角田さんと野田さんのお二人。小寺さんをして「ヘッドホン好きの筆者が個人的に「ヘッドホンマスター」として敬愛する人物」と言わしめる角田さんのバックグラウンドについては、実はお会いした段階でも何も知らなかったので、後からおもいきり恐縮してしまいました。そんなにスゴイ方とお話しできた自分はマジでラッキーです。と、それはさておき、D777の開発の背景には「eggo」(<懐かしい!)のロングヒットがあったようで、特に「MDR-D77」は海外での評価も高く海外の営業さんからも同カテゴリーの新製品を期待されていたみたいです。D777の売りというか特徴のひとつでもある「サウンド・イン・ダイアフラム」も元はといえば「eggo」採用されていたものなんですよね。

その、ワンプッシュで周囲の音が聴けるという「サウンド・イン・ダイアフラム」なんですが、購入直後のレビューでも書いたように、バラシもしていないので、どんな構造になっているのかさっぱりわからなかったのですが、なんと今回目の前で角田さん自らがヘッドホンをバラして説明していただきました。これがその内部構造です。もしかして本邦初公開?

d777_01.jpg

エレキ製品と言うことでどうしても電気回路的なイメージを持っていたのですが、全くの反対というか非常にアナログな、いわゆる「音響的」な機構なんだそうです。小寺さんのレビューの2ページ目にも詳しい解説があるので参考にしていただきたいのですが、ヘッドホンの内側に特定の周波数のみを通す振動板(ダイアフラム)があって、スイッチをクローズした状態は、スイッチの裏側の突起でダイアフラムを押さえ込むことで機能(振動)しないようになっているわけです。で、スイッチをオープンにすると突起がダイアフラムから離れ、特定の音が通過していくということらしいのです。

d777_02.jpg

ちなみに、スイッチをオープン側にスライドするとスリットらしきものが視認できます。これ、全く気がつかなかったのですが、この隙間から音を取り込むんですね。その音がダイアフラムを経由して音が耳に届くというわけです。お話を聞いた後、帰り道でD777を使って色々試しましたが、雑踏の中などでは確かに人の声が良く聞こえてました。自分のように、自宅でこもって音楽を聴いている時に使ってもあまり意味が無いですが、アウトドアでは威力を発揮しれくるってことですね。(冬場は耳を寒さから保護してくれるので良いですよ~。反対に夏はちょっと暑いかもしれないですけどね…)

d777_04.jpgそれとヘッドホンの外装でデザインのポイントのひとつにもなっているアルミのヘアライン仕上げについても相当なこだわりがあることがわかりました。レビューにも角田さんご本人の言葉として出ていますが、実は3次曲面のヘアライン仕上げというのはかなり難しいらしいのです。自分はこのヘアラインのパーツはてっきりプラスチックのメッキ仕上げかと思っていたのですが、アルミ製と聞いて驚いてしまいました。さらにSONYロゴも削り出しと聞いて二度びっくり。しかも曲げ加工でヘアラインじゃないですか。で、この曲げ加工は実は日本のとある工場の職人芸なんだそうです。クリエでもT400などがアルミのしぼりで同様の職人技が活かされていましたが、ソニーデザインはこうした匠の技があってこそカタチになるのだということがよーくわかりました。

実は職人技はこれだけではありません。ヘッドバンドとハウジング部を繋ぐスチールパイプがありますが、このパイプにも職人技が活かされているのだそうです。このパイプには片出しコードを実現するためのケーブルを通すため穴が空いているのですが、ここで使われているケーブルがこれまたすごい。画像をご覧いただければおわかりの通り、このパイプの表面にスリットがありますよね。ケーブルを通すだけなら素直にパイプに通すだけで良いじゃないかとも思うのですが、なんとこのヘッドフォンのためにカールタイプのケーブルをわざわざ開発したそうなんです。

d777_03.jpg

自分は話を聞くまでスプリングか何かとばかり思っていたのですがこれがケーブルだったとは…。で、このケーブルをデザイン的に見せたいというデザイナーの要望から、パイプの表面にわざわざスリットを設けたということらしいです。見せる必要のないものをあえて見せてしまうというのが何とも面白いですね。さらに、このパイプにはヘッドバンド調節用の溝の加工が施された上で、キレイに曲がっているのですからどれだけすごいんだって話です。40mmHDドライバーユニットを新たに開発したのもすごいのですが、D777には音以外の部分でも細部に渡ってたくさんのこだわりが秘められていたのですね…。ちなみに、自分の買ったD777はMade in Thailandでしたが、アルミのヘアラインやパイプは日本で加工していて、それを輸送してタイで組み立てているそうです。

また、D777の音作りの基本は原音忠実再生だそうです。チューニング的にもモニターヘッドホンよりで、一番大事にしているのはど真ん中で聞こえるボーカルとか。自分も購入後のレビューで書きましたけど、ボーカルがちゃんと前に出てくるのでものすごく聞きやすいです。ヘッドホンが広帯域の80kHz再生を実現していてもそれをちゃんと鳴らしてくれるハードが少ないので、ヘッドホンの真の実力をなかなか実感できませんが、ゆくゆくのことを考えると余裕があるのに超したことはありません。どんなソースにも耐えうる能力を持っているということは、長く使っていけるという安心感にも繋がります。

そんなD777ですが、小寺さんも書いていらっしゃいましたが、ソニー製品で7が3つもつくのはかなり特別なことなんですよね。それだけ自信作であるということなんでしょう。角田さんもアウトドアタイプのオーバーヘッドの定番になってくれたらうれしいとおっしゃってました。ちなみに、角田さんはD777のことをディートリプルセブンと呼んでいらっしゃいましたよ。これからは自分もそう呼ぼうっと。

ソニーがヘッドホン開発で長年培ってきた技術とこだわりのデザイン、そして日本の職人芸が融合してできあがったヘッドホンが「D777」なんですね。いや~、ますます愛着が沸いてきました。少々お高いですが、以前のレビューでも書いたとおり、10年使おうと考えれば十分元も取れます。住宅事情や金銭的にピュアオーディオの世界に手を出せないという人でもこのヘッドホンがあれば、十分高音質なサウンドを楽しめますし、なんと言ってもその環境を手軽に外に持ち出せるというのが素晴らしいと思います。ということで、機会があったら是非手にとって、もとい、耳にしてみてください。素直な音なので始めは「こんなもんかあ」と感じるかもしれませんが、使っていくうちにその良さが実感できると思いますですよ。

蛇足ですが、エージングについて聞いてみたところ、最近のインナーイヤータイプのものを含めソニーのヘッドホンに関して言えば、キカイで計測した上では効果は無いようです。基本的にはベストな状態で出荷しているということですね。ただ、ヘッドホンの場合はハウジングのウレタンが変形するだけでも音が変わる場合があるので、一概に効果が無いとも言い切れないとのこと。聞く人の耳のカタチが違えば音も違ってくるでしょうしね。見えないだけに音響の世界は難しいというか、奥が深いですよね…。

最後になりますが、今回お話を聞く機会を与えてくださったSMOJさんとただの1ユーザー相手に丁寧に応対してくださった角田さんに改めまして感謝いたします。

続きを読む アウトドアヘッドホンの最高峰「MDR-D777SL」に隠された秘密とは

NetJuke&WalkmanでNapsterは夢なのか…(Part.2)

鈴木桂水氏が体験する「NETJUKEのある生活」 - 第5回:開発担当者に訊いたNET JUKEのホントウの魅力

鈴木桂水氏によるネットジュークicon開発担当者インタビュー。個人的にはインタビューそのものよりも鈴木さんの「妄想タイム」に共感しました。

じつはネットジュークって、ナップスター端末よりも、音楽の定額ダウンロードサービスに向いている商品なんじゃないだろうか?それに4.3型ワイドのきれいな液晶もついていることだし、つでにPVも配信すればさらに楽しく使えそうだ。 十数万曲を聴き放題できるミニコンポ━━そんな製品が登場したら、すごいことになりそうなのだが。コンポを中心としたサービスとなると、アップルコンピュータも入ってこられないだろう。

iconiconNapstarサービスが正式にスタートした直後にウォークマンとネットジュークの新製品が発表されたこともあり、自分も同様の感想を書いたような…>NetJuke&WalkmanでNapsterは夢なのか…

技術的にも政治的にも大変だろうとは思うのですが、Napstar対応が実現できたら大ブレイクするんじゃないですかね、ネットジュークが。もちろん、Napstar側も色々なハードルを克服してもらわないと困るのですが…>定額配信サービス上陸! ナップスターが変える音楽の“価値”

続きを読む NetJuke&WalkmanでNapsterは夢なのか…(Part.2)

ネットジューク(M90HD/M70HD/D50HD)用バージョンアッププログラム

「NAS-D50HD」「NAS-M70HD」「NAS-M90HD」本体ソフトウェア Ver.2.00.00 バージョンアッププログラムのご案内とお願い(ネットジューク カスタマーサポート)

iconiconソニーが、ネットジュークicon「NAS-D50HD」「NAS-M70HD」「NAS-M90HD」向けに本体ソフトバージョン2.00.00の提供を開始しました。HDDジュークボックスのプレイリストへの登録を削除すると曲自体が削除される場合があるという不具合を改善したほか、ドコモ「SO903i」の内蔵メモリなどへMP3形式の音楽データを転送できるようになるそうです。

なお、更新には約1時間かかり、ネットワークの状態によっては更に時間がかかることもあるそうです。

続きを読む ネットジューク(M90HD/M70HD/D50HD)用バージョンアッププログラム

SonicStage CPの高音域補完技術「DSEE」の実力を検証

SonicStage CPの音質補正機能「DSEE」を検証~ 高い補正効果。HE-AACエンコードもテスト ~

藤本健さんのDigital Audio Laboratoryで「SonicStage CP」がv.4.2になって実装された、ソニーが独自に開発した高音域補完技術「DSEE」の実力を検証しています。また、後半ではHE-AACのエンコードもテストしています。

ビットレート128kbpsのmp3ファイルを使ったテストでは、欠落していた16kHz以上の音域が非圧縮時の分析結果に近い形で再現されているのがわかったとかで、補正結果もかなりいい感じとのこと。とはいえ、変わってしまった音色を元に戻せたわけではないので、あくまでも全体の雰囲気がよくなる程度に考えた方がよいようです。

現在のウォークマンはAシリーズが原点~今後も伝えたいメッセージは変わらない

デザインから見るデジタルプロダクツ第2回:ソニー「ウォークマンNW-S700F/S600シリーズ」

CNET Japan、「デザインから見るデジタルプロダクツ」第2回に「NW-S700F/S600シリーズicon」が取り上げられていました。デザイン担当の森澤氏、コネクト事業部の伊藤氏などお馴染みの面々が登場し、今回のウォークマンへの想いやこだわりを語っています。

iconiconS700S600ではダイキャスト部分の表面処理が異なり、同じ色でもS700とS600では濃度を微妙に変えているとか。また、パネルの表面にはサングラスにも使われるハードコーティング技術を使っているため傷もつきにくくなっているそうです。さらに、次世代機のデザインについて森澤氏は、現在のウォークマンはAシリーズが原点になっており、伝えたいメッセージは変わらないとして、基本部分を継承しつつ新しい形を提案していきたいとコメントしています。

デザインポリシーの追求とは別に、もっともっと充実させて欲しいものがあるのですが、それをウォークマンに求めるのは難しいのかな。まあ、その辺についてはmyloに期待するとします。それと、ネットジュークiconに興味のある方は、鈴木圭水さんの「NETJUKEのある生活」の第2回「セットアップ開始!改めて気が付いた色んなこと」と第3回「さあ!いよいよラジオを録音しよう」もどうぞ。

続きを読む 現在のウォークマンはAシリーズが原点~今後も伝えたいメッセージは変わらない