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ソニーCSLが音楽リミックス/共有サービスサイト「Music Mashroom」を公開

Music Mashroom (ソニーCSL)

ソニーCSLが、リミックスエンジン~ MusicMosaic Generator(MMG) ~を利用した音楽リミックス/マッシュアップの実験的サイト「Music Mashroom」を6/25に公開したと発表。MMGは、市販の楽曲や録音済みの音源を利用し、音楽知識がなくても楽曲を簡単にアレンジしてリ ミックスを製作することができるエンジンのこと。完成したリミックスは”レシピ”と呼ばれるリミックス情報として保存され、レシピ と原曲の双方が揃った段階で再生成されるため、ネット上には原曲や再録音されたデータを一切アップロードせずにリミックスの交換を可能にしています。以下は、MMGを開発した宮島さんのメッセージ。

Music Mashroom はユーザのみなさんに参加していただけるCGM 実験サービスです 。写真や動画は一般の人々が作ってアップロードすることが簡単にできましたが、音楽に関してはこれまで一般の人々には障壁が高く CGM(Consumer Generated Media)文化が育ちませんでした。今回、音楽 CGM 文化の可能性や問題点を探るべく実験サービスを立ち上げました。コンセプトをご理解いただき、ぜひ一度お試しいただければ幸いです。

同サービスは、楽曲のタイムラインメタデータを付けるためのアプリケーション「MetaPong!」のダウンロードも可能なメタデータ共有サイト「Timeline Metadata Room」と、リミックスレシピ作成アプリケーション「Hash’n Mash」のダウンロードも可能なリミックスデータ共有サイト「Recipe Room」の二つで構成されており、データ共有にはいずれもOpenID登録が必要とのこと。

サービスの全体像並びに詳細についてはAV Watchのニュースがわかりやすいと思います>ソニーCSL、リミックス楽曲共有サイト「Music Mashroom」-「MusicMosaic Generator」搭載ソフトを無償配布

また、ソニーCSLには宮島さんご本人がMMGについて解説しているインタビューも掲載されています。こちらも一緒に読むとサービス内容が理解しやすいと思います>Music Mosaic Generator

このMMGは、昨年開催された「ソニーCSL オープンハウス2007」で初めて一般公開されたんですが、自分は音楽好きなので大変興味を持った次第です。そもそも、オープンハウスにお招きいただけたのも、宮島さんから直接ご連絡をいただいたことから始まっています。公開から1年。大変なご苦労があったと思いますが、こうしてサービスとして形にできるのは本当にすごいことだと思います。また、この実験の成果がPlace Engineや12音解析のようにソニー製品に採用されていくのでしょうね。ちょっと意味合いは違うけど、ACIDと合体したらさらに面白くなりそう。

市販の音楽アプリっていかにも敷居が高そうなのですが、MMGで大変なのはタイムラインメタデータの作成だけなんじゃないでしょうか。それさえ用意できればリミックス作業のみ。そこからはセンスがモノを言う世界か…。

【追記】当エントリーをご覧になったソニーCSLの宮島さんからMMGの開発日記を執筆中ですとのご連絡いただきました(感謝です&ご苦労様です!)。公開に至る経緯やそれにまつわる裏話が読めるほか、今後はメタデータ作成のテクニックや使いこなしも披露されることでしょう。MMGに興味のある方は日々チェックです!>MMG 開発日記

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バイオTP1に黒いおひつが仲間入り~Giga Pocket Digital搭載

“Giga Pocket Digital”搭載 テレビ接続型パソコン「TP1」発売(ソニードライブ)

ソニーは、バイオエクステンションラインの新製品として、新開発の小型地デジダブルチューナーとテレビ録画・視聴ソフトウェア 「Giga Pocket Digital」を搭載したテレビ接続型PC“テレビサイドPC「TP1icon」”を7/5に発売すると発表。属リモコンまたはキーボードの簡単操作で、映像の場面選択や、番組情報とインターネットを連携させた情報収集など、PCの機能を活用した多彩なテレビ録画・視聴機能を楽しむことができるとか。

iconicon上位モデル「VGX-TP1DQ/B」にはBlu-rayディスクドライブを内蔵。 市場推定価格は「VGX-TP1DQ/B」が200,000円前後、「VGX-TP1D」が150,000円前後とか。オーナーメードモデルのソニスタ販売価格は99,800円~。

あのGiga Pocketがデジタル放送に対応して復活。番組付帯情報と連携する“カタログビュー”機能が新しいですね。「ダビング10」にも対応予定でディスクやメモリーカードへの番組の書きだしが可能。PSPやワンセグ対応携帯電話で視聴できるとか。編集に強いPCならではの書き出し機能に注目したいですね。

【追記】VCLがバイオシリーズのダビング10対応についての詳細と対応機種を発表しています。

デジタルテレビ録画再生ソフトウェアでのダビング 10 放送対応について
デジタルチューナー搭載VAIOの「ダビング10」への対応および、ソフトウェアアップデート開始時期についてのお知らせ

【再追記】鏑木さんから「ニュースサイトにもスルーされているんですが、TP1発表と同時にVAIO typeGがマイナーチェンジしています。CPUの強化のほか、法人向けでXPダウングレードを選択可。VAIO唯一のXPモデルになるようです。」とのお知らせいただきました(感謝です!)。TP1発表後到着したソニスタのメルマガにも記載がありましたね。プロセッサーにCore 2 Duo U7700が選択可能になったほか、法人向けのオーナーメードモデルはXPへのダウングレードも可能なんですね。

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ケータイ以上モバイルノート未満のデバイス本命は何?~type Uは蚊帳の外

夏のボーナス特別企画 ケータイ超/モバイルノート未満、本命はどれ?

Eee PCにより開拓された新市場に多くのシステムビルダーが新製品を投入しつつあるとして、PC Watchが携帯電話とモバイルノートPCの間に属する低価格モバイルデバイスを解説。ソニーの「Type U」や富士通「LOOX U」などは小型ながら低価格ではなかったとして蚊帳の外っす。

HP 2133 Mini-Note PCの受注が昨日から始まったようですがとにかく反響がものすごいですね。初回分はHPのオンラインショップ含め、どこも完売っぽいです。iPhone同様、巨大な黒船になりそう>日本HP 重要なお知らせ HP 2133 Mini-Note PCの販売一時停止のお知らせ

そんな中、工人舎がAtom搭載で世界初GPS内蔵のミニPCを発表するなど、「ケータイ超/モバイルノート未満」のデバイスがますます活気づいてますね。>工人舎、Atom/GPS搭載の7型液晶ミニPC~8.9型で1.25kgの2スピンドルタイプも

以前ソニーがミニノートPCの開発を進めているとの噂がありましたが、その後は音沙汰無し。何もやっていないということはないでしょうが、商売になるのかどうかの見極めが一番なんでしょうね。ま、HPに出来てソニーに出来ないって事はないでしょう。というか、やらないとウルトラモバイルは他社に全部持って行かれちゃうのでは…。

(自分もHP 2133欲しいけど特に慌ててません。なにより先立つものが無い。この際、手持ちのPC全部うっぱらうか、もう…>なぜ、中古PCは前年比30%も市場規模が拡大したのか~新品市場の1割を突破する中古PC

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Liblog Station HS1はソニーらしさが光るひと味違うNASなんです

外出先でもリアルタイムにデータを共有 ソニーの新発想NAS「Liblog Station HS1」
ソニーらしさが光る多機能ネットワークHDD「Liblog Station VGF-HS1」

前者がBBWatch(清水理史さんの「イニシャルB」)、後者が日経トレンディネットですが、いずれもバイオエクステシリーズ「Liblog Station HS1icon」のレビュー。これまた、いずれもHS1を「ソニーらしい」製品と評価。「ホームサーバーとしての完成度は抜群に高い」、「幅広い人にお薦めできるネットワークHDD」と総合評価も上々です。

iconiconAVコンテンツは何でも来いみたいなノリの方がかつてのソニーらしさのような気もしますが、今はそうでもないんですよね…。単発で終わらせずにちゃんとシリーズ化して、使いやすさだけでなく、AVコンテンツサーバーとしての機能を突き詰めていくと、もっともっと面白い商品になりそうです。

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未完成が魅力の小型ネット端末「Chumby」が間もなく日本上陸

目覚まし、ゲーム機、YouTubeテレビ――多機能ネットガジェット「Chumby」日本上陸

目覚ましやネットラジオ、ゲーム、YouTube再生など、数百種のウィジェットを利用してさまざまな機能を追加できる小型のネット端末「Chumby」が日本で8~9月ごろ発売されるそうです。販売価格は2~3万円の見込みとか。丸みのある外観が特徴。3.5インチ(320x240ピクセル)のタッチパネル式液晶ディスプレイとスピーカーを搭載し、ウィジェットは無線LANで追加して利用。目覚まし機能、ネットラジオ、ゲーム、YouTube視聴、天気予報、Gmail/POPメールの受信、ニュース配信、Flickr画像の再生などのウィジェットが用意されているほか、オリジナルウィジェットの開発も可能とのこと。

Gadget Hacks:chumby――米国生まれの情報端末に家電の未来を見る

こちらは米国版「Chumby」のレビュー。「デバイスの真価は、Flash Lite 3.0を搭載したインタフェースと、ネットワーク経由で機能追加できる点にある」とか。実際に触ってみて、「chumbyには何か未完成な魅力がある。その未完成な部分の埋め方によっては、今後の家電の進む方向を指し示すようなデバイスになる可能性を持っているように感じた」そうです。

chumby.jpg

Mac&HyperCardを例に挙げていますが、Palmやクリエに近い感覚もありそう。電源がACアダプターのみのようなのでモバイル向きではないですが、デスクトップにちょこんと置いておくと何かと便利っぽそうな…って変な日本語だ。丸っこい外観と液晶で表情を持たせること(擬人化)も出来そう。エイプリルフールでもネタにしましたが、Rollyとmyloを合体したようなガジェットを彷彿とさせます。踊らないけど…。

myloと言えば日本ではいまだにガジェットが配布されてないですよね。日本発売前から600種類ものウィジェットが存在するChumby。未完成だからこそワクワクしてしまうChamby。同じLinux端末でも大違い。日本に上陸したら是非ゲットしてみたいです。

(ソニーの「手のひらにのるテレビ」にも近しいものを感じます。商品化するならChumbyみたいな展開して欲しいなあ…)

【追記】Chumbyをお持ちのFighter-KOUさんから以下のようなお便りいただきました。(感謝&すでにお持ちだったとは流石!)

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バイオチームの考えるホームサーバーとは

商品企画担当者に聞くLiblog Stationのポイント ポンとつないで使えるソニーのホームサーバー

バイオエクステンションライン「HS1icon」の商品企画を担当したVAIO事業本部企画部1課 プロダクトプロデューサーの鞍田氏へのインタビュー。HS1に限らず、エクステンションラインシリーズの基本は、「VAIOが持っている機能の切り出し」であり、「“面白い・楽しいこと”を切り出していると考えている」とのこと。HS1については、「貯めることのハードルを、どれだけ下げられるかを考え」、「ホームサーバーと各種デバイスを、いかに簡単につなげるか」という点にこだわったとか。

iconiconファイル形式の異なる音楽や動画もサーバー側でエンコードし直したり、サムネイルを作ることで扱いやすくしているそうです。ダイナミックDNS採用にはロケフリーチームが持っている資産と技術が活用されているとか。VAIO Picture Labの動画対応については、「ぜひやりたいが、課題が多く検討中」とのこと。

ホームサーバーで動画と言えば、小寺さんの週刊「Electric Zooma!」で、あの「SPIDER PRO」が取り上げられていました。

全部録りを超える全部録り、「SPIDER PRO」~ テレビ+ネット並みの検索性のすごさ ~

こちらこちらなど、当サイトでも何回か取り上げている「SPIDER PRO」ですが、ついにコンシューマ向けが出るんですか。でもプロ用の半額だと30万オーバーは必至。なかなか手が出せるしろものじゃないな…みたいな話はさておき。

ソニーのビデオステーションに無くて、SPIDER PROにあるものはこれでもかな詳細なメタデータ。ただデータを貯めるだけじゃなく、「それを使って情報を掘り起こし、そこに新しい意味を見いだすデータベースの連結と、情報の見せ方に価値がある」んですね。「全部録りとメタデータ活用は、今後コンシューマにおいても重要なテーマ」とする小寺さん結論に激しく同意いたしました。ちなみに、麻倉怜士さんもSPIDER PROには注目なさっているそうです>麻倉怜士のデジタル閻魔帳:薄型テレビ、今夏のトレンド (4/4)

type X、ビデオステーション、TP1、HS1。ソニーの先見性は常にすごいんですが、もう一歩の踏み込みが必要なのかもしれません。いかんせん、ソニーはメタデータ作成のような根気のいる地道な作業が苦手っぽいイメージがあるんですよね…。