電子書籍ビジネスにおけるソニーの誤算と成算


ソニーの誤算と成算、「キンドル」迎え撃つ老舗の意地

日経の特集。野口不二夫デジタルリーディング事業部長へのインタビューを取り上げつつ、電子書籍ビジネスに取り組むソニーが後発のAmazonに抜き去られ、差を縮めることができなかった理由(誤算等)や今後の見込み(成算等)について解説。

サービス主体、徹底的な低価格、ジェフ・ベゾスCEOの存在などがAmazonに引き離された理由。kindleの影響力は計り知れないが、思うようにグローバル展開が進んでいない「弱点」がある。

日本ではソニーが先行して市場を開拓しており、さらに20カ国以上ですでにリーダーを販売。各国固有の事情を研究したうえで、その国の出版文化に合わせながら、広範囲でビジネスを育てようとしている。

などがソニーとしての言い分。日経の記者は、ソニーが「ハード依存」から脱却できればまだ成算はあるとしながらも、「2012年度までに世界シェア40%を目指す」としたストリンガー元CEOの宣言を引き合いに、残された時間は少ないと締めくくってます。

昨日に引き続き、電子書籍ネタ。単純比較は難しいけど、AppleとAmazonがコンテンツ制作会社を持たずに独自のサービスを作り上げ、なんだかんだで供給サイドがフォローしてきてることは注目に値するのではないかと。ま、ソニーも出版会社持ってたけど、この4月にどっかの会社度合併してソニーの名前もとれちゃったし、そもそも本社とほとんどシナジーなさそうだし。ソニーのように相手に合わせるのが良いのか、AppleやAmazonのように相手にあわせさせるのが良いのか。今年ぐらいからその結論が出るってことですな。

個人的には、読みたいと思った本が、新刊旧刊関係無く、安価に、いつでもどこでも読める環境が手に入るのなら、ハードを買い直し、サービスを乗り換えることもいとわないが、すでに持ってるReader端末でそれらが実現してくれる方がありがたいし、うれしい。てことで、よろしくたのんます。

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