ソニーのエンジニアにインタビューした結果などを元に笠原一輝さんがVAIO Zの内部構造を解説。意外にPower Media Dockに関する記述が多いですが、個人的に注目したいトピックはこんな感じか…。
- より尖った製品が欲しいユーザー向けに作ったからこそ価格も尖ってしまった。車でいうところのスポーツカーなのだと考えればこの価格もあり。他のモバイルノートPCが全く追いつけていない部分に価値を見出すユーザーにとっては幸せになれる。
- ソニー自ら「尖っている部分とする内容」は以下の4つ
(1)dGPUがドック側に乗っているMedia Dockのデザイン
(2)薄型のボディに通常電圧版(SV)の第2世代Coreプロセッサー搭載
(3)13.1型のノートPCでおそらく世界で唯一フルHD液晶を搭載可能
(4)RAID 0構成のSSDである“第3世代SSD RAID”採用 - “ハイパフォーマンスなモバイル”として特徴付ける部分は標準電圧版(SV)の第2世代Coreプロセッサー・ファミリーを搭載しながら16.65mmという薄型のボディを実現したこと。ソニーがSV版を選んだ理由は「パフォーマンスを重視。以前のプロセッサであればULV版とSV版ではバッテリ駆動時間に差があったのだが、今の世代ではほとんど差が無い」ため。SV版採用の“マジック”に開発チームが活用したのが、片面実装基板、新設計の放熱機構、それらを可能にするシミュレーション技術。
ちなみに、笠原氏が最も感心したのは起動時間の短さで、特に感動したのはハイバネーションからの復帰が非常に速いことだそうです。でもって、内部構造などを詳しく見てきた笠原氏が出した最後の結論は、「むしろその価格(店頭モデルの25万)よりは安い」「これだけの突き詰めた設計を、ワンオフの特注品ではなく、大量生産向けの製品で実現できていることは賞賛に値する」というもの。
うぉー、もうべた褒めじゃないですか。ほぼフルスペックにカスタムした甲斐があったというもの。そうこうしているうちに明日が発売日。いやー、到着が楽しみです。