電子ブックリーダーと電子ブックの価格設定

「Amazon Kindle」、日本のユーザーには高いか安いか

北米で飛ぶように売れている「Amazon Kindle」。約23,000円(259ドル)という価格は、日本人にとってはまだ高すぎるのかもしれないとの締めくくり。

でもって本田さんの「週刊モバイル通信」年頭コラム「2010年の電子ブック事情」に国内出版社の取り分に関する記述が載ってる。

・電子ブック化に際して日本の大手出版社は、売り上げ全体の7割を自分達が取りたいと主張(印刷コスト分は自分たちの取り分に組み込み、取り次ぎ分は流通コストの一部として電子ブック販売ポータルに渡す)
・ソニーは日本での電子ブック流通に関して50対50程度が適当ではないかと話している。この数字は、しかもかなり譲歩した数字として出されているもの。ちなみに、アマゾンは昨年末、大手出版社にKindle向けの電子書籍に関して、アマゾン側の利益が7割となるライセンス条件を打診

ちなみに、非正規の流通が進んでしまう(=販売機会を遺失する)ぐらいなら、電子書籍形式に編集したものをDRM付きで販売した方がいい(=リーズナブルな購買手段を提供しないリスクの方が大きい)というのが北米出版業界の判断らしく、本田さんは国内でも大手出版社が意外に早いタイミングで早期に判断を求められると思うとしていた。

そういえば、昨年末からPSP向けにもコミックス配信が始まりましたけど、実際のところ盛り上がっているのだろうか…。

【追記】経済学者の池田信夫さんも電子ブック絡みで語っておられました。「このままでは日本の家電メーカーは、アマゾンやアップルの下請けとして生き延びるしかない」とか~>日本は電子ブック戦争になぜ敗れたのか