ソニーらしいものづくりへの原点回帰を~ウォークマンをヒットさせた黒木氏が語る

苦しいときこそ,原点回帰—成果が見えないソニーの「ハードとソフトの融合」(要登録)

今日のつぶやきで取り上げた「日経ものづくり」でなにげに見つけた近岡裕さんのコラム。ウォークマンヒットの立役者である黒木靖夫氏への取材ノートを基にソニーが抱える問題について考えるというもの。黒木氏はソニーが映画会社を買ったのは失敗だったと考えており、

盛田は常々『自分で経営できないものはやるな』と言っていました。映画事業をマネージメントすることは,ソニーの経営陣には難しい。やはり,ソニーにはソニーのDNAがある。それは,ライフスタイルを変え,市場を創造するような独創的な製品を生み出すことです。この非常に明確なソニーのものづくりの精神を変えてはいけません

と強烈なメッセージを投げかけています。近岡裕さんも「エレクトロニクス事業と映画事業の間では,そうした相乗効果(SPA注:CDが売れればプレイヤーが売れる。その逆も真なり。的なこと)の原動力となる独自の開発は見当たらない」として「ハードとソフトの融合」の“夢”が叶う確率は低いように見えるとしています。

ソニーが復活するために黒木氏が示した解決策はズバリ「原点回帰」。

今こそ,ソニーらしいものづくりへの原点回帰が必要だ。そして,その潜在力や情熱は,今でもソニーの中に十分にある

とか。がんばれ、ソニー!


【プチつぶやき】
そういえば、Amazon.co.jpのエレクトロニクスストアからのご案内がメールできたのですが、ウォークマンAシリーズのPRメールでした。もしかして、Amazonのメールでウォークマンがここまでフィーチャーされたのは初めてではないでしょうか。今回ばかりは四の五の言っていられないという感じで、とにかく売って売りまくれというマーケティング側の焦りを感じます。ソニーには悪いけど、今回のAシリーズは正直売れて欲しくありません。買った人が期待を裏切られるのが目に見えているから。むしろ思いっきりこけて欲しい。未完成品を売るのはもうやめましょう。そしてすべて一から出直してください。