VODのユーザーニーズってどこにあるんだろう…

デジタル放送:テレビとネットの連携、見えないユーザーニーズ

議論を重ねている学者、識者、政府関係者も、そもそも日頃からテレビなど見ていないのだろう。日頃からテレビを見ている者からすれば、テレビ放送はテレビで見られれば十分な話でしかない。時間が合わなければVTRも使えたのだから、もうそれで間に合っていたわけである。ネット経由でテレビ放送が見られるようにと頑張っている人の大半が、普段からテレビを見ていないのだから、ユーザーニーズなどというものは取って付けただけの屁理屈に過ぎない。

放送局が乗り出す番組ネット配信事業のインパクト

たとえ過去の番組であってもネット上でオンデマンド配信を開始するということは、広告費を用いて番組を制作して放映するというこれまでのモデルとのカニバリズムを引き起こす。これは、パンドラの箱を開いたことに他ならない。

VODのユーザーニーズってどこにあるのでしょうかね。個人的にはビデオ録画を予約し忘れたとか、予想に反して評判が良いドラマなどを1話から見てみたいとか、その程度かも…。森祐治さんのいう「リアルタイム性の高い、あるいはある一定の時間範囲の中=コンテクスト性の高い生活での視聴」を望んでいるのかもしれません。


最近になって、アニメの「エウレカセブン」の1話をパソコンで視聴したのですが、画も綺麗だし話の展開も面白そうだったので2話以降も見てみたくなったんです。それもパソコンの小さい画面ではなくやっぱりテレビで…。リアルタイムでは13話からHDDレコーダーで録画を始めたのですが、そこまでの空白を早く埋めたいわけです。今月からDVDリリースが始まるということですが買うほどのものではないし、レンタル狙いですが、それでもリアルタイムに追いつくのはかなり先になりそうだし…。

そういう意味では下にリンクした、コンテンツをDVDにダウンロードできる「ひかり de DVD」みたいなサービスが利用できると便利かなと思ってます。あとはリアルタイム性の高い番組がどれだけテレビ局から提供されるかということになるのでしょうけどね…。レコーダー機能込みのセットトップボックスなら放送とかネットとかってユーザーがあまり意識する必要もないし…。

ちなみに、過去のドラマ番組であれば、大半はレンタルビデオ店で借りられますし、今はむしろHDDレコーダーで予約録画した番組をいかに効率よく消化する(見る)かの方が重要だったりするのではないでしょうか。ということで、大画面で見る必要のない番組とかはモバイル機器で消化しようという動きになればいいなあっていいたかっただけなんですけど…。

【関連ニュース】
トライアルには課題があるもサービスの魅力は十分 コンテンツをDVDにダウンロードできる「ひかり de DVD」を実際に体験
テレビで見られるブロードバンド放送ってどういうサービス?
テレビ局は携帯でどう稼ぐ? TBSの場合
コンテンツ流通論(19) メディアの闘い方(4) パーソナル・メディアの進化
「モバイルコンテンツ事業者は今後2年で淘汰される」–ドワンゴ社長
ポータルサイトはモバイルも制すか–ヤフーとエキサイトの取り組み
ダウンロードコンテンツ、10年たっても買い続ける?