ソニー、新経営陣就任会見を開催~「モバイルとITの融合」という新領域も視野に

ソニー、ハワード・ストリンガー氏らの会長就任会見を開催――「最初にやるべきことはエレクトロニクスの復活」

ソニーは、新経営陣の就任会見を6月23日に開催、ハワード・ストリンガー会長兼CEO、中鉢良治社長兼エレクトロニクスCEOの会見の様子が様々なメディアで取り上げられていました。両氏の発言に共通するのは、“エレクトロニクスの復活”と“コミュニケーションの徹底”で、

“TV事業”を核としてそのTVを構成する電子部品を開発・製造する中鉢氏の“エレクトロニクス事業”が緊密な連携を取りながら、ソニーの新たな“強み”を模索していく姿勢をストリンガー氏は繰り返し発言していたのが印象的

とASCII24のニュースはまとめています。質疑応答ではソニーが9月までにまとめるという計画への質問が集中したようで、具体的な戦略こそ明らかにしなかったものの、集中(撤退)する事業としては中鉢氏が、

TV”、次世代DVDを含む“ビデオ(AV機器)”、“ウォークマン(携帯AV機器)”が既存領域では重点目標と考えている。もちろん、今後モバイルとITの融合もあり、新たな領域も視野に入れている。撤退領域については、過去に(社内で)話したことはないが、R&Dの中でいくつかの領域を定めて検討している

とコメントしていました。注目したいのは、「モバイルとITの融合」という新領域。他社のニュースでは、「コミュニケーションとモバイルの融合領域」とありますが、ある意味クリエが担うはずだった領域とも言えるだけに、どんな製品が出てくるのか楽しみです。個人的には、それはPSPでもソニエリのスマートフォンでもなく、全く新しいカテゴリーの製品であって欲しいです。(昔のソニーのようにOS含めすべてスクラッチで作られたものが理想ですが、さすがにそれは厳しいかな…。)

ソニーにとっては暑い夏になりそうですが、そこは夏バテすることなく乗り切って、秋に新生ソニーを大いにアピールしていただきたいと思います。

【追記】「ソニー、音楽プレーヤーに衛星ラジオ機能を搭載?」というニュースが飛び込んできました。衛星ラジオサービスの提供会社とソニーとの音楽デバイスに関する話し合いについて書かれています。日本は地デジの1セグがあるので蚊帳の外の話かもしれませんが…。


【関連ニュース】
ソニーのストリンガーCEOが就任初日に早くも見せた「ウルトラC」
ソニー、新経営陣就任会見を開催。経営方針は9月に発表-テレビやウォークマンに注力し、復活を期す
“エレキの復活”へ嵐の船出 ソニー新体制発足
「次世代DVDは統一規格が望ましい」~ソニー・中鉢新社長
ソニー新会長、「利益の出る製品にラインアップを集中する」
「最優先課題はエレキの復活」,ソニーの新トップ2人が選択と集中を語る(要登録)
ソニーの中鉢氏,「ゲーム機で手に入れた最先端LSI強みに民生市場で勝負」(要登録)
ソニー:新経営陣が会見「エレクトロニクス復権が課題」
事業選択で「ソニー復権」 会長、不採算部門撤退も
ソニー新会長が初会見「成長領域に資源集中」
ソニー新経営陣の指針 – 成長見込める領域に力点、選択と集中を強化へ