・D&M、MP3プレーヤー「Rio」事業から全世界的に撤退
・リオ事業からの撤退について(D&M ホールディングスのプレスリリース)
アップルがMacOS9版のiTunesをリリースしてしばらくの間、対応プレイヤーは他社製品だけという今では信じられないような時代がありました。ポータブルオーディオもまだ創世記で、当時は聞いたこともないメーカーの製品が大半で(大半が韓国企業の製品でしたね)、大手家電メーカーが参入する気配すらなかったように思います。そんな創世記の時代、Windows対応オンリーだったプレイヤーが多い中、RioのオーディオプレイヤーはiTunesにも早くから対応するなど、Macユーザーからの支持も多かったように記憶しています。アップルがiPodを世に送り出した以降は、サードパーティを徐々に閉め出すような動きが進み、いつのまにかiTunesに対応するプレイヤーはiPodオンリーみたいになってしまいましたが…。
個人的には以前からRioのプロダクツデザインは好みで、ソニーとアップルを除けば一番好きなブランドです。HDD搭載プレイヤーへの取り組みもはやくRio Carbonなどはとても洗練された製品だと思ってます。自分で過去に購入したのはRio Chibaオンリーですが、最近は新製品が発表になる度にAmazonでポチっとなする寸前までいくぐらい自分には引きの強いブランドなんです。だからとても悲しい。ポータルサイト(http://www.rioaudio.jp/)もアクセスできなくなってますね…。
【追記】Rioのポータルは一日経ったらアクセスできました。一時的なアクセス集中によるサーバトラブルだったのでしょうか。サポートは継続とのことなので無くなるわけないですよね。それと、関連して日経にこんなニュースも掲載されていました。朝刊からの転載のようです>携帯音楽端末、アップル対ソニーの2強激突鮮明に。撤退報道前に公開されたD&M執行役(淺野恭文氏)へのインタビューもどうぞ>プレミアムオーディオを軸足に独自性とシナジー効果を高次元で両立する
・デジタルコンテンツを絶滅危惧品種にするな
そんなRioの撤退報道の前日に公開された日経BPの林さんのコラム。iTMS上陸後、音楽配信サービスを利用していて不便に感じることを書いていらっしゃるのですが、一番目をひくのは以下のコメント。
もっと心配なことがある。iTMSで何千曲も買いました、Moraで何百曲も買いましたという人が、ある日、突然iPodは販売中止、あるいはネットワークウオークマンは標準仕様合戦に負けました、新しい仕様に変更しますという悲劇に直面することもあるかも知れない。ベータ・ビデオのときのように。
微妙にニュアンスは違うかもしれませんが、色々悩んで購入した製品がメーカーの勝手な都合で使えなくなってしまうというのは悲劇以外の何者でもありません。メーカーにしてみれば損失が大きくなる前に負けを認めて戦線離脱って感じでしょうが、道連れにされるユーザーはなすすべ無しですから…。不条理だけどこれが現実。ソニーですら事業の選択と集中を声高に叫ぶ時代。これからの商品選びに求められるのは遙か先を見越した選択眼かもしれないけど、本能でポチっとなしてしまう新しもの好きの自分には難しいかもしれません…。
・車社会アメリカが切り開くiPod&ネットの近未来
立花隆氏の「メディア ソシオ-ポリティクス」で珍しくiPodの話題が取り上げられています。米国で普及しているオーディオ・ブックについて。日本では本は聞くより目で読むほうがまだまだ主流ですが、ハードの低価格化によっては将来的にはマーケットが広がる可能性もあるとか。iTMS-Jでもオーディオブックの提供が始まりましたしね。一方で携帯電話での電子書籍に関するこんな調査報告もあるようですし、ケータイでPodcastの動きも始まっているので聞いて読む本への動きも実際にでてくるのではないでしょうか…>「400字以上」は苦痛、電子書籍を購入しない理由トップは「読みにくい」
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