昨年暮れの記事ですが、All Aboutの「男のモバイルグッズ」にmyloのレビューが掲載されています。
無線LAN搭載携帯端末ソニー「mylo」の魅力
動画プレーヤーに関する記述で、「(PSP)同様、メモリースティックビデオフォーマット準拠のMPEG-4形式に対応する」として、ソニーのメモリースティックビデオレコーダー「MSVR-A10」やハギワラシスコムの「い~レコ2」など、メモリースティックビデオフォーマット準拠の録画機器を利用すれば、面倒な変換作業の手間が一切無く動画を作成できるとあります。
「MSVR-A10」はH.264/MPEG-4 AVCオンリーなので同機で記録したファイルはmyloでは再生できないのでは…
と、さもライターさんの揚げ足をとったみたいに書いてしまいましたが、こういうことが起こるのもソニーの「メモリースティックビデオフォーマット」自体がわかりにくいことから来る間違いなのではないか、というのが本題です。
メモリースティック デベロッパーズ サイトの「メモリースティック ビデオフォーマット」解説ページを見てみると、ビデオコーデックにMPEG-4 Visualを採用し、MPEG-4をベースとした「メモリースティック ビデオフォーマット」を2004年11月に正式リリース。2005年7月にビデオフォーマットにH.264/MPEG-4 AVCを追加し今に至っています。
これら、MPEG-4ベースのビデオフォーマットの総称が「メモリースティック ビデオフォーマット」ということになるようですが、MPEG-4 VisualもH.264/MPEG-4 AVCも一緒くたにしているのがわかりにくい要因なのではないでしょうか。myloはオフィシャルサイトにはっきりと「メモリースティック ビデオフォーマット準拠」と書かれていますからね…。
かつて、クリエが絶好調の時代、ソニーはメモリースティックフォーマットで規定された動画アプリケーションの呼称を「モバイルムービー」としていましたが、QuickTimeファイル形式を使用していたこととアップルとのライセンス契約の問題があって新たに「メモリースティック ビデオフォーマット」を作成したみたいは話を聞いたことがあります。(VZ90が出る頃がまさにそうでした。そうえいば「Movie Player形式」なんてのもありましたね…)
その後、MPEG-4のメモリースティック ビデオフォーマット採用のPSPが発売され、一挙にスタンダード化したのは良いのですが、アップデートによるAVC対応でややこしくなってしまったと…。AVCの再生(デコード)にはハード的にもソフト的にもかなりのパワーが必要らしいので、myloが対応できない理由はわからなく無いのです。
ということで、ソニーがメモリースティック ビデオフォーマットをもう少しわかりやすく定義するとか、製品紹介ページで注意書きしてくれれば混乱も少なくて済むんじゃないか、と、ダラダラと長くなってしまいましたが、それだけの話です。
(そうえいば、myloの発売も近づいてきましたね。AVCどうのこうの関係なく楽しみです。ちなみに、アマゾンで「MSVR-A10」安いです。1/27現在で税込18,758円ですって。myloで使えないのは残念ですけど、PSP命の人には朗報かも…)
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