最新ウォークマンでMoraが使えない?! 30年目を迎えたソニー・ウォークマンの迷走
大河原克行さんのウォークマン30周年絡みのコラム。定時株主総会でのストリンガー氏の、「自らが数多くのコンテンツを持ち、また多くのハードウエアデバイス、独自技術を開発、投入していることを背景にした」、“ソニーはコングロマリット”で“アップルはブティック”という発言(アップルを明らかに見下した言い方らしい)や、DRM再生(Mora)非対応というWシリーズの製品コンセプトを引き合いに出し、ウォークマンのネットワーク戦略のダメっぷり(明らかに後塵を排している&不安定)を指摘なさっておられます。
実は経営陣のビッグマウスぶりに現場が一番とまどっているんじゃないかもと思えますが、「NWD-W202」についてはなんというか、どちらかというとウェアラブルとかコードフリー、Zappingなどの新しいリスニングスタイルに軸足が傾いているので、DRM非対応云々だけで語る製品でもないような気がしてます。むしろ、D&D対応による運用のしやすさなどが注目されるべきところのようにも感じますが、そこは軽くスルーされちゃってますね。
ぶっちゃけ、DRMにも対応しておけば、こんなこと言われなくてすんだという話もありますが、その辺の不器用さというか機能的な中途半端加減は今に始まった事じゃないし、社内やグループ間の政治的な駆け引きみたいなモノもあるようなんで…。それもこれもウォークマンがソニーの戦略商品だから。一筋縄でいかないんでしょねきっと。ちなみに、
ソニーが6月から発売した「ウォークマンWシリーズ」は、ソニー独自の圧縮方式であるATRACのほか、MP3、WMA、AACにも対応する。同社の管理ソフトである「SonicStage」で管理した楽曲に加え、iTunesで管理した楽曲ファイルも聞くことができるようにした。iTunesへの歩み寄りとも受け取れる戦略を打ち出している
とのコメントもありますが、WMAやAAC対応はWシリーズに始まった事じゃありませんし、日本以外はすでにATARACは廃止状態。先だってSCEが無償配布を始めた「Media Go」なんてAACとかWMAにはサクッと対応するけどATRACをスルーですよ。VAIOのオリジナル音楽アプリもリリース当初ATRAC非対応で大騒ぎしたことがあったっけ…。
個人的にはiTunesライブラに付加価値を追加できるという意味で「Media Go」の今後に期待してます。現段階ではPSPとソニエリケータイのみサポートしてますが、D&D対応のウォークマンなら普通に使えるし、WシリーズならSenseMe解析した楽曲がZappinに対応してくれます。なんというか、共存の道ですよ。そういえば、「doubleTwist日本語版」が無償公開され話題になりました。Media Goは基本的にソニー製品のみのサポートだけど、こっちはかなりの汎用性が期待できそうです>ケータイにもiPodにも音楽やビデオを転送,“DVD Jon”のdoubleTwist社が日本語版を発表
あと、iTunesにしてもAmazonにしても米国などではすでにほぼDRMフリーなので、日本もはやいとこ追いつきましょうよ。レコミュニを見習って、Moraも高音質DRMフリー配信できるなら、高音質ウォークマンとの連動性もでてくるでしょうし…>クラムボンが新曲をDRMフリーのWAV配信でリリース - パイオニア「PDX-Z10」を使った先行試聴会を開催
ま、おじさん達はレコードというかCDに妙なパッケージ幻想があるので、こっちに流れる人も多いかもしれんけど…>中高年向けに音楽配信、ポニーキャニオンなど
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