スマートワイヤレスステレオヘッドセット「MW1」のレビューも4回目。今回は音質についての感想など。MW1の対応コーデックはA2DPの標準のSubband Codec(SBC)なので、まずもって高音質についてはあまり期待できないです。ヘッドホンやイコライジングで多少は変わりますが、FMラジオよりは少し良い音で楽しめるぐらいで思っておいた方が吉かも。ソニー製のBT60と聞き比べましたが、音質的な傾向はほとんど同じでした。
付属のヘッドホンはデザインがなんとなく「XBA-1SL」に近い印象。ソニーのヘッドホンは現行品はドライバーユニットが最低でも9mmだけど、こいつはなんと6mm。ソニー製でこのサイズってかなり珍しいのでは?イヤーピースは、かつて外れやすくて大変だったソニーの「EP-EX1」に似てますが、微妙に形は違って、力を入れないと外れないようになってました。
ケーブルはXB/ZXのオーバーヘッドタイプのような平型(フラット)コード。絡みにくいのがメリットだけど、こすれ音がとにかくひどい。後述するけど、見た目の割に低音が出るので、こすれ音も低音が増幅されて不快度倍増。音にうるさい人はこれだけで「使わねー」「即ゴミ箱行き」って言うかも。
達郎さんの「FOR YOU」からオープニングナンバーの「SPARKLE」で聞き比べ。この曲は、達郎氏のシャープなギターカッティングに続き、伊藤広規と青山純、日本を代表するリズム隊のうねるようなグルーブが絡むと、それだけで夏を感じられる超有名曲。シンコペーションが良いんだよね…。
6mmのドライバーユニットにしては上から下までよく出てますが、低音が出すぎかな。量感は豊かだけど、音が低ければ低いほどこんもりしたキレのない音になってしまいます。いわゆるドンシャリですね。伊藤氏のベースは中域が結構聞こえるイメージがあるけど、このヘッドホンだとサムピングが特にモコモコしてしまい、他の音をマスキングしてしまうようなイメージ。異様に湿度の高い関東地方の夏のような印象…どんなだ。
SOMC的に何かトレンドを意識してチューニングしたのかわかりませんが、人によっては長時間聴いてるとつらくなってくるかもしれません。(個人的には昔のQUALIA EXQ1に似た印象です)
改善策としてはスマホ側のイコライジング調整やイヤーピースの交換でしょうか。ちなみに、BAシリーズのイヤーピースがかろうじてはまりました。多少ですが、低音にしまりが出て聞きやすくなりました。イヤーピースのサイズでも違いが出るので気になるなら色々試してみると良いかも。
あと、純正のイヤーピースは意外に遮音性能が高くてびっくりでした。作りからしてダダ漏れかと思ったんですけど。こすれ音の件と低音がもう少し抑えめだったらそこそこ使える付属品になったのに…。
ちなみに、XBA-1で聴くと低域が引っ込んで聞こえなくなってた中域が前に出てきて全体的にカラッとした音像に変わりました。伊藤氏のベース、青山氏のバスドラやスネアの1音1音がタイトになり断然聞きやすくなります。暑いけど湿気が無いから過ごしやすい北海道の夏みたいな印象…どんなだ。
音は人によって好みが全然変わりますので、あくまで一個人の感想として受け取っていただければと。実際、ソニーがXBシリーズをラインナップしたように、低音好きな人たちもたくさんいるわけですしね。純正で満足できたら、それもきっと幸せ(<どっかで聴いたことあるタイトル)。
蛇足ですが、久しぶりにEX90SLを引っ張り出してきて試してみましたが、やっぱいい音出ますね~。BAと比べて音圧が全然違う。音漏れはひどいけど…。
ソニエリ系ガジェット付属のヘッドホンは、ソニーっぽいけどソニエリが独自開発してるもののようですね。
イヤーチップからして別設計。
そして、デザインはいいけど音質はあまり期待できない印象があります^^;
なるほど、独自開発でしたか。
確かにデザインは良いですが、
フラットケーブルのこすれ音は
マジで驚きました。
よくあれでOKだすなと…。
今後、この手の付属品は
ソニー本体が担当して欲しいですね。