こちらのエントリーの最後でちらっとお知らせしましたが、みんぽす経由でソニーさん「Giga Pocket Digital」体感イベントに参加中です。このイベントは参加者にアプリがインストールされたPC(VAIO J)が長期間(2ヶ月)貸し出され、貸出し途中に感じたことをソニーの商品企画や開発関係者に直接フィードバックするというもの。また、毎月1回(最低2回)「Giga Pocket Digital」に関する感想などをブログにアップするというのが最低条件となっています。
■前置き
我が家のテレビとレコーダー関連の環境は、ここで説明するまでもなく、かなりカオスな状況でVAIO Jのセッティング(置き)場所にかなり悩むことになりましたが、同居人とも相談してダイニングテーブルの上に置くことにしました。いつもはアナログレコーダー(東芝X5)と繋がってるロケフリX1の定位置なんですが、録画機が一つ増えるって事でアナログレコーダーにはお休みしてもらうことにして、その代わりにVAIOを使うことにしたわけです。
リビングのアンテナ線はいっぱいいっぱいで、しかたなく寝室の壁から引っ張ってくることに(地デジのみ)。また、ロケフリのモニターは持ち運びできますが、VAIO Jはそういう訳にもいかず。テーブル上にあった小物をひとまず他に移して、なんとかテーブルの隅に設置できました。そこそこのサイズなので奥行きがとられてしまいましたが、これは仕方がないですね。まあ、でも昔に比べたら、フットプリントは恐ろしいほど小さくなりましたよね。すごいです。そんなこんなで定位置が決まったのでVAIO Jをセットアップ。Windows 7やVAIO独自のアップデートを適応・導入しただけで、他のアプリは一切インストールしないようにしました。
ちなみに、貸し出されたVAIO JはWindows 7搭載でW録対応のフルHD液晶搭載機です。基本的にはハード(VAIO)の評価がメインではないとのことなのですが、ワイヤレスキーボードとワイヤレスマウスの設定に時間がかかったのがちょっと気になりました。使い方のレクチャーも無ければ、取説の類も一切入ってなかったのでね…。実機のヘルプを参照するしかないにもかかわらず、ヘルプを選択するためのポインティングデバイスが使えないというジレンマ。後で液晶がタッチパネルだってことに気がついたことを含め、使い始めるまでのステップ解説程度はあっても良かったような気がします。こんなページがあるなら見ろと一言言って欲しかったっすよ>VAIOでテレビ(地上デジタル放送)をとことん楽しもう!!操作手順
■取説を見ずに使ってみた
てなことで、こちらもあまり深く考えずに使ってみることにしました。VAIOの右上にある主電源を入れると起動。起動後は以後は、キーボードまたはリモコンのスタンバイボタンでスリープモードに移行できます。Giga Pocket DigitalはランチャーもしくはWindowsスタートボタン経由でプログラムを探して起動すればOKなんですが、付属のリモコンを使うのが一番簡単かもしれません。リモコンには「テレビ」「ビデオ一覧」「番組表」ボタンが用意されていて、どれを押してもGiga Pocket Digitalが起動します。見かけは別々のアプリになっているようですが、全部ひっくるめてGiga Pocket Digitalってことになるようです。
面白いのはリモコンで起動した時と、マウスまたはキーボードで起動した時とで別々の表示モードが用意されていること。リモコンで起動した時は全体的に文字サイズも大きめで視認性に優れたGUIになってます。リモコンを使うって事でモニターまでの距離がある場合を想定して最適化したってことなんでしょうきっと。
マウスとキーボードの場合はフルHD画面の高解像度な情報表示となります。かなり字が小さくなるのでご高齢の方には少々厳しいかも…。またVAIO Jの液晶はタッチパネル式で直接画面に指をマウス代わりに使うこともできます。総じてなかなか良くできてますが、リモコン操作とマウス操作のモードで使い方が微妙に異なるのでまともに使えるようになるまでそこそこ時間がかかりました。
■Giga Pocket Digitalでできて専用機でできないこと
オフィシャルサイト「Giga Pocket Digital | VAIOでできること」記載があるように、Giga Pocket Digitalでできることは実に多彩。ソニーのBDレコーダーでできることの大半に加え、多彩な再生モード、外付けHDDへの録画対応、パソコンならではの使いやすい編集機能などが売りのようです。
幸か不幸か、我が家には比較的新しいソニーのBDレコーダー(RX100)があるので機能比較もしやすいのですが、録画モードに関係なく2チャンネル同時に録画できるのは素直にうらやましいです。現状、最新機種でも2機目はDRモードオンリーになるので…。
専用機は録画中の制限事項が多いですが、パソコンの場合はCPUパワーやメモリーが許す限りマルチタスクが可能なことでしょうか。ただ、自分が試したところ、2チャンネル同時録画中に追っかけ再生しようとして、アプリが動かなくなったりすることもあったので、録画メインで使うのであればあまり無理はさせない方がよいのかなあという気がしました。
ソニー製品でお馴染みの「おまかせ・まる録」も、マウスやキーボードがが使える分、専用機よりやりやすく細かい設定が可能です。また録画した番組情報などからユーザーの好みを解析する「お好み学習エンジン」の精度を「Myカルテ」から編集できるのも便利だと思いました。
個人的に最も便利だなと思ったのが独自のカタログビュー機能を含む多彩な再生機能。ダイジェスト再生のモードがなんと5種類もあるのですが、番組全体の3/4程度の時間で再生するという「長め」にするとドンピシャでCMカットして再生してくれるんです。これには驚きました。専用機はCMカットこそしてくれるけどそれはあくまでチャプター設定をするだけで、CM以外の本編を連続再生する機能なんてありませんから…。
録画した番組内の各コーナー部分をダイレクトに選択して再生したり、番組で紹介された「お店」や「商品」の情報や番組中に流れたCMの商品情報を整理して後から情報ツールとして活用できる「カタログビュー」機能がこれまた便利。録画後、ある程度のの解析時間が必要で、すが、王様のブランチやアド街ック天国、ぴったんこカンカンといった情報・グルメ番組との相性が良いですね。
■ここがわかりにくい・良くない・ちょっと疑問な点
褒めてばかりもいられないので、わかりにくかったり挙動がおかしかったりした点などを、次の日曜に開催されるフィードバックミーティングに向けた備忘録をかねて書き留めておきます。ちなみに、不具合の原因が自分の設定ミスによる可能性もあるので、Giga Pocket Digitalってそんなもんなんだと認識するのはひとまず避けていただきたく思います。ミーティングやヒアリング後に改善する内容かもしれませんし…。
・CMカットが完璧ではない。長時間録画で失敗する確率が高かった。(27時間テレビの深夜枠の録画にて検証)
・再生モードが多いのは良いが、再生を停止したポイントを覚えてくれない。中途再生がうまくいかない。リモコンの早送りがきかない。等々、再生絡みではこう動いて当たり前だよなという動作をしてくれない。というかやり方が今ひとつわからない。
・解析のタイミングがまちまち(遅い?)。番組によっては一週間未解析のまま。これによりカタログビューが機能しないようだ。予約の入っていない深夜とか早朝に起動して自動で解析するとかできないのかしら…。
・番組情報の取得タイミングもわからない。解析マネージャーの設定を見ると、次回取得の日時設定が変。履歴もなぜか取得日が未来の日付だったりする。
・勝手に電源が入る(=スタンバイ解除する)ことがある。これタッチパネルの感度の問題かも。扇風機の風に反応したこともある。あとマウスを少し動かすだけでも反応しちゃう。
■まとめのようなもの
Giga Pocket Digitalをここ2週間ほど酷使してみましたが、とにかく機能が豊富で驚きです。約10年前に買ったVAIO MX5に入ってたGiga Pocketとは雲泥の差。とにかくできることが多い。その分、機能や使い方の把握だけでも結構大変です。
一方で、専用機並みの信頼度を期待してはいけないなとも感じました。動作が不安定になった時にアプリを強制終了すると、当然のことながら録画はストップしてしまいますPCは万能と言われるけど、それはスペックに左右されるものであるし当然限界もあります。ファームウェアのアップデートやウィルスチェック等の常駐アプリとの兼ね合いもあるでしょうし、日々肥大するキャッシュやディスクの断片化、アプリ追加に伴うシステムリソースの増加など、24時間それこそ365日、システムを常に同じ状態で保つのはどだい無理というもの。
絶対に取り逃したくない番組があるなら、録画中は他のタスクは一切させない(しない)ぐらいじゃないと危険だと感じました。ま、こまめなメンテと運用ポリシーによってカバーできることもあるし、録画したい番組の数(=使用頻度)も人それぞれってことで一概に言えないとも思いますが…。
それでも、専用機には無い魅力がたくさんあるのが新しいGiga Pocket Digital。カタログビュー機能のブラッシュアップもさることながら、今後はTwitterのようなソーシャル系のアプリとの連携なども期待できそうな気がしました。
てことで、ひとまずこんな感想などを携えて8/1のフィードバックミーティングに臨みたいと思います。
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