ICT総研が2013年度電子書籍コンテンツ需要予測に関する調査結果を発表。タブレット端末の普及ペースが想定されていたものよりも早く、電子書籍ストアの整備もさらに進むことにより、2013年度以降は拡大加速する見込みとの予測。市場全体では、2013年度に1,050億円(2011年度比1.5倍)、2016年度には1850億円(同2.8倍)に達すると見込まれるそう。
閲覧端末は7インチが充実したことによりタブレット端末の出荷台数が大きく増加し549万台を記録。そのうち専用端末の構成比は11%だが、前年比2.3倍の60万台に。2015年度に電子書籍閲覧端末の出荷台数は1,000台を突破し、2016年度には1,133万台に達する見込み。大画面のスマートフォンを利用して電子書籍を読むユーザーも増えており閲覧端末の選択肢は広がる傾向。
ストアの利用有無では、楽天「kobo」が利用率2.5%、アマゾンのKindleストアが2.1%、アップルの「iBookstore」が1.4%で、その他の電子書籍ストアは利用率1%以下が大勢を占める結果。今後は、ユーザーにとって使いやすいストアに収れんしていく必要があるとか。また、電子書籍ストアの満足度については、トップの「honto」と12位の「Reader Sore」を比較してもポイント差は6ポイントしかなく、どれか1つのサービスを選択する決定的な動機もない状態とのこと。
満足度はトップと12位で大差ないとあるけど、Reader Storeが最下位であることには変わりないっす。この結果をソニーは同受け止めるのでしょうか…。
ソニー Reader の未発表モデル PRS-T3 が FCC入り、6型電子ペーパー画面採用
約1割の構成比でしかない専用端末市場にソニーが送り出す次世代機の情報がちらほら。現行モデルと見た目はほとんど変わらないようですが、解像度とバックライトの仕様いかんでは総スカンをくらう可能性もありそう…。
【追記】ソニー、電子書籍とReader Storeの成長について語る
タイミング良くこんなニュース記事が登場。海外はともかく、毎週毎週クーポンをばらまくしか能の無い日本のストアの行く末がマジで心配です。PS Vitaの中途半端な対応も何とかして欲しいところ。
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