ソニー、2012年度第3四半期は464億円の黒字~金融と映画と音楽が貢献

sony_fy12_3q

Sony Japan | 2012年度 第3四半期 業績説明会

ソニーが2012年度第3四半期の連結業績を発表。売上高は、テレビの販売台数が減少したHE&S分野や、ゲーム分野などにおいて大幅な減収となったものの、MP&C・映画・金融分野において大幅な増収となったことにより、前年同期比6.9%増加の1兆9,480億円。MP&C分野はソニーモバイルが100%子会社として連結された影響により大幅な増収。

営業損益は、前年同期の917億円の損失に対し、当四半期は464億円の利益。売却したS-LCD持分の減損634億円、及びソニエリが繰延税金資産の一部に対して計上した評価性引当金330億円が前年同期の持分法による投資損失に含まれていたことによるもの。ゲーム分野は大幅減益になったものの、イメージセンサーが大幅増収になったデバイス分野や、映画作品の売上が大幅に増加した映画分野が損益改善に寄与。

IP&S分野
売上高は、前年同期比-4.7%の1,805億円。減収は、主に、スマートフォンの普及の影響により低価格帯モデルの市場が縮小したコンパクトデジタルカメラの大幅な売上台数の減少や、放送用・業務用機器の大幅減収によるもの。レンズ交換式一眼カメラは大幅増収。営業損益は-29億円

ゲーム分野
売上高は、前年同期比-15.1%の2,685億円。PS Vitaの売上が計上されたものの、PS3ならびにPSPのハード及びソフトの減収により、分野全体で大幅減収。営業利益は46 億円

MP&C分野
売上高は、前年同期比+94.4%の3,188億円。販売台数の減少によるPCの大幅な減収があったものの、ソニーモバイルが100%子会社として連結された影響などによるもの。営業利益は-213 億円

HE&S分野
売上高は、前年同期比-17.9%の3,238億円。主に、液晶テレビの販売台数が減少したことによるもの。営業利益は-80億円

デバイス分野
売上高は、前年同期比-6.8%減少の2,173 億円。モバイル機器向けの需要増加によるイメージセンサーの大幅な増収があったものの中小型ディスプレイ事業及びケミカルプロダクツ関連事業の売上が含まれていたことによるもの。外部顧客に対する売上は、前年同期比-5.8%。営業利益は97 億円

映画分野
売上高は、前年同期比+30.1%の2,089億円。主に、当年度に公開された映画作品の劇場興行収入及び映像ソフト収入の大幅な増加によるもの。営業利益は253億円

音楽分野
売上高は、前年同期比+2.4%の1,264億円。世界的なパッケージメディア音楽市場の継続的な縮小の影響があったものの、米ドルに対する円安の好影響及びデジタル配信売上の増加などによるもの。営業利益は164億円

金融ビジネス
主にソニー生命の増収により、前年同期比+21.0%の2,664億円。日本の株式相場が当四半期に大幅に上昇したことなどにともない、特別勘定における運用損益が大幅に改善したことによるもの。ソニー生命の保険料収入は保有契約高の拡大により増加。営業利益は342億円

今回は金融と映画が大きいね。ゲームはハードもさることながらソフトが全然売れてないのがイタイ。果たしてPS4で巻き返せるかどうか。VAIOも厳しそう。

【関連ニュース】
ソニー、’12年度第3四半期は営業利益464億円。Vitaは大幅下方修正 TV/エレキ収益改善も売上低迷
ソニー<6758.T>、通期予想を据え置き デジタル製品不振も円安や資産売却が支え
ソニーCFO、ゲーム苦戦「今期は値下げ実施せず」
ソニーCFO、円安「下期の営業益に約170億円寄与」
ソニーの4~12月、最終赤字508億円 TV採算改善
ソニー、12年度3Q業績を発表 - テレビ事業の収益改善が進む
【決算】ソニーは黒字化も、エレクトロニクス5分野合計は赤字
ソニー、エンタメと金融分野が好調–円安も追い風に