電子書籍市場に関する調査結果2012~コンテンツ不足が徐々に解消し、市場は拡大成長へと向かう~
矢野経済研究所が電子書籍市場調査結果を発表。2010年度の市場規模は670億円(前年度比6.3%増)、2011年度が723億円(同7.9%増)。概況としては、総体としてのコンテンツ不足、モバイル向けコミックが市場の大半を占めている状況、などの用遺伝、期待された程の急拡大とはなっていないが、2012年中には米Amazonの本格進出が予定され、これらをきっかけに日本の電子書籍コンテンツは徐々に拡充し、今後2~3年では大幅に拡充していくことが見込まれるとか。
今後については、2014年度の市場規模は1,197億円(前年度比10.6%増)、2015年度は1,500億円(同25.3%増)と予測。外資参入を呼び水とするコンテンツの拡充や、軽量化などリーダーが一層使い易くなることで、2年から3年後に本格的な拡大期を迎えると予測。コンテンツ別では、コミックは拡大するものの徐々に頭打ちとなり、2015年度頃には文芸書をはじめとした書籍の市場規模が、コミックの市場規模を上回るものと予測。
学研ホールディングス、主婦の友社、PHP研究所がAmazonと契約に合意したとする報道に対する回答は主婦の友社はノーコメント、他の2社も契約締結または合意に至った事実はないとか。とはいえこうした交渉が継続しているのは間違いなく、AmazonのCEOが年内発表を明言したのも、発表までに一定の存在感を出せるコンテンツ数を用意できる見通しがあるからとの読み。
「GALAPAGOS STORE」と「Reader Store」の“蔵書点数”を比べてみた(4月20日編)
先週時点のReader Store書籍部門の蔵書点数。前回調査から512点増加の32,555点。一つ上の記事では、「米国でKindleがサービスインしたとき、コンテンツのラインアップは約9万タイトル」とあります。
Reader購入後、本の虫が騒ぎ、かなりのハイペースで消化中。上の本は最近自分が読んだ、読んでる、読もうと思っている本の一部。高野和明氏の作品は同居人が持ってた「13階段」の文庫でダダハマリしして、この土日で「ジェノサイド」を読了し、その足でブックオフまで「グレイヴディッガー」と「幽霊人命救助隊」を買いに走るほど。いかんせん、画像に写っている他の本を含め、そのどれもが電子化されていないモノばかり。さらにどれもが一冊4~500ページもある本ばかり。これらを全部Readerにぶち込んで持ち歩けたらどれだけ楽というか幸せだろう…。(その後調べたら今野敏「曙光の街」は電子本の存在を確認)
結局のところ、電子本が無いから少しでも安く買おうとブックオフに…。50円で買い取り、最低でも105円、最大で定価の5割程度で売るブックオフからは、著者にも出版社にも一銭も金は流れない。オールオアナッシングで考えたら電子化する方がまだマシなような気がするんだけど。Amazon上陸で電子作品が増えることを祈るばかり…。
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