PSP goの正式発表を受け、後藤弘茂さんがSCEのPSPビジネス戦略を読み解いておられます。気になるポイントはこんな感じ。
- PSP2へは2ステップの移行計画があり、PSP1.5に相当する世代がPSP goという可能性が高い
- PSP go(PSP1.5)により、ビジネスモデルをダウンロード販売へシフト、フォームファクタの小型化、開発コミュニティ拡大、といった新しい方向をを次の世代(PSP2)に引き継ぐ
- PSP goは、デジタルメディアライフに生きていて、ネットワーク経由のコンテンツダウンロードに慣れており、もはや物質的なメディアを家やバックパックの中に持ちたいという欲求を持たない“デジタルコンシューマ”のためのデバイス
- PSP goとPSP-3000を併売する意図は、iPhone/iPod touchに代表される新しい携帯型エンターテインメントプラットフォームへの対抗
- 従来PSPとのハード互換性をできる限り保った上で、ビジネスモデルとフォームファクタの部分的な刷新を図ったのがPSP go
- 完全にダウンロードモデルへと移行を終えるのは、現行PSPの呪縛を断ち切った次の世代のハードに移った時。今回思い切った移行を行なわなかったことが、次にPSP2を控えさせていることを暗示している
- PSP goは既存のPSPプラットフォームをダウンロードモデルへ向けて拡張しデジタルコンシューマに足がかりを築くためのもの
ゆくゆくは完全にダウンロードモデルへと移行するというのが後藤さんの読みのようですが、日本は特に利権関係で調整が難しそうな気がします。現にPSP-3000を併売すると言ってもリアルなゲームショップからは相当怒りの声が上がっているみたいですから…。個人的には音楽と違って不思議とゲームソフトはパッケージに全くこだわりがないので、安くて手軽に入手できるならオールダウンロードでも全然OKかなあ…。とにもかくにも、欧米でのゲームコンソールとしてのiPhone/iPod touchプラットフォームのインパクトが各方面に大きな影響を与えていることだけは確かなようです。
【追記】翌日続きのコラムが公開されました。開発ツールの値下げを含むデベロッパーサポートと、ハードとソフトとサービスの三位一体連携がカギとか。ま、なことは別にソニーに限った話でもないっすけど手薄なのは確かか。CLIEでやってきたことを生かして、がんばってもらいたいものです…>次世代PSP2までの長期戦略が見えるSCEの「PSP go」
郷ひろみが11月1日にGoと叫んでいる可能性は確かに否定できないなあ…>「PSP go」のgoってどんな意味?
そういえば、現行PSPの最新ファームが公開されたようです。動作安定性の改善のみで具体的な内容は不明。最近はこんなのが多いですね…>SCE、PSPの動作安定性を改善するファーム「5.51」を公開
【関連ニュース】
・PSP goも登場したゲームイベント「E3」を徹底フォトレポート
・次世代機の登場サイクルに変化あり! E3 2009で発せられた静かなメッセージ
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ご無沙汰してます。寿方です。
PSP go、なかなか良さげで、発売が楽しみです。
ところで、昨日のシステムソフトウェアのアップデートですが、公式発表文の!マーク以下のところが、私には攻撃的に感じられたのですが、どうでしたか?
go のようなハードでは、ハッキングとの戦いがよりシビアになりますが、SCEは腰を据えて戦い抜く覚悟を固めたように感じられます。
あれ、!マーク以下の文章って前からありませんでしたっけ。今確認してみたら、PS3の方にも冒頭記載がありました。普通に読むとごくごく当たり前のこと言ってるように思えますけどね…。
とはいえ、カスタムファームだのマジコンの類が、PSPのハード出荷数とソフト販売数の乖離に影響を与えている可能性も否定できません。業界全体への影響も大きいので、SCEには断固たる意志で戦って欲しいっす。