ソニー「DR-BT160AS」やらJabra「8040」の検証を優先したため、置き去りになっていたBluetoothステレオスピーカー「BIT-STB2820」のレビュー第2弾。初回からしていい加減な内容でしたが、今回はさらに輪をかけていい加減です。期待はずれな製品だからなんでしょうね。わかりやすいな、オレ。(お待たせしました>とーらさん)
■本体外観と基本的な仕様
本体サイズは320mm×96mm×106mm。重量は1.6kg。据え置きタイプなのでそこそこデカイです。スピーカーは12Wのフルレンジが2個。ダイナミックレンジは20Hz~10kHz。FMラジオは76MHz~108MHz。背面には電源スイッチ、ACアダプター、AUX、アンテナ端子。それらの上にバスレフポートがあります。
STB2819と一緒の写真。そのでかさを確認できますね。トップにあるボタンは、STB2819と同様のタッチパネル式。左から、MODE、再生・停止、ボリューム(-)、同(+)、(曲)戻し、(曲)送り。触ると青く光ります。右の写真はボリュームを操作中のもの。
初回のレビューで不可解と書いたCelldenというロゴはトップの左上隅にあります。また、正面右下にはうっすらと「Stereo Speaker STB-2820」の記載があります。一番右はカメラのフラッシュをたくと見えるスピーカーコーン。
付属のリモコンはウォークマンA800とほぼ同サイズ。ボタンは、スタンバイ、温度表示、ディスプレーモード(VFD MODE)、ペアリング、再生・停止、Bluetooth、ボリューム(+-)、トラック(送り・戻し)、外部入力、FMラジオ、ミュート(消音)、サラウンド(SRS)、時計(CLOCK)が用意されています。
基本的にSTB2820は、Blueooth、AUX(外部入力)、FMラジオ、3種類のモードで利用可能で、それをこのリモコン、または本体のMODEスイッチで切り替えて使います。また、モードによって、リモコンおよび本体のボタンの役割が変わります。
■ペアリング
スピーカーの電源オンで自動的にペアリングモード。正面ディスプレーには「>B」の表示。この状態で接続機器からペアリングを実行。機器名が表示される場合は「STB-2820」、パスキーは「0000」。ペアリング成功でディスプレイにチェックマーク(レ)が表示。ペアリング後はピークメーターっぽい表示がデフォルトに。
手持ちの機器では、ウォークマンA829、WM-PORT対応ウォークマン+専用ドングル(NWB1)、iPod+各種ドングル(ソニー製、PCL製、シグマ製)、au「W54T」などで動作確認。驚いたのはCDウォークマン+BRM1専用のトランスミッター(充電器兼用)でもサクッとつながったこと。これが一番音がイイです。って元がPCMなんだから当たり前か…。
ちなみに、このスピーカーはBluetooth接続時に常に青く光るところはありません。Bluetooth対応機器では結構珍しいですよね…。
■音質
比較対象が同じSTBシリーズということであれば、恐ろしいまでに低音が出ます。というか、全体的に低音が前に出る感じ。ボリュームを絞っている時は特に顕著で、高音が完全に低音に飲まれてしまいます。全体を10とした場合の7以上のボリュームで音楽を再生して初めて全体のバランスが良くなるという印象。うっすらとBGMをかけるような使い方だと、音がこもってしまって正直聴けたもんじゃないっす。ある程度の音量じゃないと本来の性能が発揮できないっぽいです。バランス良く鳴っている時は決して悪い音じゃないんですけど…。
据え置きタイプとは言いつつ、移動しやすいサイズではあるんで、置き場所の工夫で音質が改善、もしくは変化するケースもあると思います。そうしたさじ加減で変わる音質の違いを聞き比べてみるというのもこの手のスピーカーの楽しみの一つかもしれません。なお、外部入力に音源を接続した場合は、音源の内容にもよりますが、BluetoothのSBM/MP3転送よりは明らかに高音域が出ますね。スピーカートップの操作ボタンの周りには結構なバッファがあるので、Bluetooth非対応のポータブルオーディオや音声出力対応のクレードルを置いて有線接続もできるはず。
あと、STB2820にはSRSという著名なサラウンド音響技術が採用されています。SRSの原理の詳細はこちらに詳しいですが、ステレオスピーカーのスイートスポット範囲を拡大して、スピーカーがどこにあってもそれなりの音場で聴けるみたいな事です。これを有効にすると確かに音場は広がるんですが、全体的に高域が強調されボーカルを含む中域が引っ込んでしまうのと、少々リバーブがかかったような感じになり、自分にとっては聞きにくいと感じました。オリジナルとは別物のリミックス音源になってしまうような感じで、面白いといえば面白いのですが…。あと、これはけがの功名かもしれませんが、SRS ONの状態は高音域が良く聞こえるので小ボリューム時の低音のこもりがSNS OFFの時よりも少ないです。
■ディスプレー
正面のディスプレーは機能に応じて表示が切り替わります。Bluetoothスピーカーと外部入力モードの時は、標準で動きのあるピークメーターライクな表示。FMラジオモードの時は標準で周波数。これらの状態でリモコンの温度表示や時計ボタンを押すと一定時間(ほんの数秒)だけそれぞれのその時点での数値が表示されるようになってます。ちなみに、電源オフ時は時計表示です。このディスプレー、輝度の調節ができない(=任意の輝度にできない)のが玉に瑕。オフ時の時計表示は結構うるさいです。
ま、この手のディスプレーも使い方次第なんでしょうね。今後の話なのでしょうが、送信側の楽曲情報を表示させたりしても面白いでしょうし、Wi-Fiにも対応すればRSS表示なんかも考えられます。カラー液晶搭載でChumby的なアプローチをするというもの面白いかも。つーか、いっそのことChumby取り込んじゃえばとも思ったり…。
■FMラジオ
とにかく使いにくい。プリセットの方法など、使い方がわからない。置き場所に左右されるが、付属のアンテナは貧弱すぎてまともに受信できない。ということで、ラジオはあくまでおまけとしてとらえた方が良いです。自分も使う気ありません。
■リモコンの使い勝手
SRB2820は基本が据え置きということで、置く場所によって、本体(トップのボタン)での操作が難しくなる場合があります。AVRCPプロファイル対応Bluetooth機器をリモコン代わりに使うこともできますが、できるのは曲の再生・停止並びに送り・戻し程度。スピーカー自体のボリュームやサラウンド、時計・温度表示などには対応していません。
リモコンには音楽再生にまつわる基本操作に加え、ディスプレーの表示を切り替える「VFD MODE」ボタン、接続するBluetooth機器を切り替えられる「ペアリング」ボタンも用意されています。最初はリモコンなんていらないんじゃないかと思ったんですが、あればあったで便利。というか、これが無いとSTB2820の使い勝手は半減します。
ウォークマンA829のリモート操作はツークッションなので信号の遅延も大きいように思えるかもしれませんが、以外に反応速いです。Bluetoothオーディオ機器とスピーカーの一対一の関係に、割ってはいるリモコンの存在。なんとは無しに不思議です。
■総論
全体的な質感や音質は決して悪くはないのですが、比較対象にできるスピーカーをもっていないので、13,200円が高いのか、安いのか、自分には正直わかりません。ただ、事前の情報には全く出てこなかったCelldenブランドの表記並びに既存品にシールを貼っただけの、投げやりなパッケージ、テストマーケティングとはいえ不親切すぎるマニュアル、いまだよくわからないリテールコムとアビリティークリエイトとの関係等々、なんか不透明な点が多いです。
てなことを書いてたら、いつの間にかリテールコム扱い分が11,800円に値下げされてますね。もしかして、在庫処分モード?こういうところからしていい加減だよなあとも思うわけです。レビューも結果的にいい加減で投げやりになるという悪循環。てことで、STB2819とSTB2825は強力にプッシュしますけど、STB2820をプッシュするのはかなり難しいですね…。
(STB2820のディスプレー機能がSTB2819に搭載できたら良いのになあ…)
多機能…..ラテカセ世代の私には甘美な響きですなぁ….(^^;)
RSSで更新されてるのを知ってうれしかったです。
適当なんかじゃないです。素のレビューがいい感じだと思います。
STB2820の購入はとりあえず見送ろうと思いました。
「STB2820のディスプレー機能がSTB2819に搭載できたら良いのになあ…」←これが出たらすぐに買換えちゃいますね。
レビューお疲れ様でした。
バレンタインセールで安くなってたのでSTB2820とSTB2819を購入しました。
質問なのですが2820のピークメーター?ですが通常聞くぐらいの音量では殆どメーターの動きがありませんよね? 音量MAX近くにするとそこそこ動くんですが・・・ それなら別の表示ができた方が良いのですが対処方法はないでしょうか?(^_^;)
>LINCOLNさん
音量が小さいと確かにメーター動きませんね。メーカーに言っても仕様で終わってしまうような気もします。お力になれず、すいません!
そうですよね・・・(^_^;)
わざわざお返事有難うございます。
また、本音のレビュー楽しみにしてます☆
BIT-STB2820でお伺いしたいのですが、しばらく使っていると変なノイズが乗るようになってきました。
皆さんはそんなことありません?
あんまりスピーカーに顔を近づけたことがなかったので気がつきませんでしたが、耳を寄せてみると確かにうっすらとノイズが出てますね。
自分は最低でも1.5メートルぐらい離して使っているので、正直なところあまり気にならないですが…。
ちなみに、言うほど変なノイズではないので、気になるようでしたら一度メーカーに問い合わせてみてはいかがでしょうか。