欧州で発表されたウォークマン新製品のまとめ

昨日、発表らしい発表もなく、突如英独ソニーのサイト上で公開されたウォークマン新製品情報。日本のメディアではAV WatchとAV&ホームシアターNewsがニュースとして取り上げてくれたので、それらを元に新製品についての情報をまとめてみました。

ウォークマンA80xシリーズ

(型番:内蔵フラッシュメモリ、カラバリ、価格)
・NW-A808:8GB、ブラック・ホワイト、199.99ポンド(参考:3/1現在で46,000円前後)
・NW-A806:4GB、ブラック・ホワイト・ブルー・ピンク、144.99ポンド
・NW-A805:2GB、ブラック・ホワイト・ブルー・ピンク、119.99ポンド

wm_a800_3.jpgまずはフラッグシップとして位置づけられそうなAシリーズ。内蔵メモリの違いで3モデルを4月に発売予定。注目は、表示の向きを横/縦向きに変更できる2型/240×320ドットのカラー液晶と、H.264/MPEG-4 AVC、MPEG-4の動画再生とJPEG静止画表示機能。動静止画変換・転送ソフトには「Image Converter 3.0」を使うようです。オーディオは、ATRAC3/ATRAC3plusとMP3/WMA/AAC/WAVのコーデックに対応し、DRM付きのWMAとAACには非対応。オーディオソフトはお馴染みの「SonicStage 4.3」を使いますが、そのSonicStageに採用された圧縮音声ファイルの補完技術「Digital Sound Enhancement Engine(DSEE)」を本体に搭載している点が新しいです。また、ヘッドホンは「MDR-EX082」が同梱されるようです。電源は内蔵リチウムイオンで、バッテリ駆動時間は音楽再生で約30時間、ビデオ再生で約6時間。サイズは88.0×43.8×9.1mm(縦×横×厚み)。重量は53g。また、英ソニーのサイトではフラッシュの特設コンテンツも公開され、主な機能やGUIの一部を確認できますので、興味のある方は是非!(お知らせ感謝です!>ykさん)

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AVC対応はW44S同様なんらかの専用チップを積んでいるのかもしれませんね。また、動画を思う存分に楽しみたいならやっぱり8GB版にしたいところ。転送はWM-PORT経由のPC接続でイメコン3がメインなのでしょうが、お出かけスゴ録やPS3との接続・テータ転送に対応しているのかどうかが個人的には気がかりです。

ウォークマンE01xシリーズ

wm_e01x.jpg(型番:内蔵フラッシュメモリ、FMチューナ)
・NW-E015F:2GB、あり
・NW-E015:2GB、なし
・NW-E013F:1GB、あり
・NW-E013:1GB、なし

Eシリーズ新製品は計4モデル。全機種とも3行表示の有機ELディスプレイ搭載でUSBコネクタ内蔵によりPCに直挿しで使えるスティックタイプとなっています。S700/600シリーズから採用された「Clear Bass」、「Clear Stereo LR」も搭載。電源は内蔵リチウムイオンで、バッテリ駆動時間は音楽再生で約28時間。サイズは83.1×22.8×14.2(縦×横×厚み)。重量は28g。価格は色々見たのですがよくわかりません。にしても、こちらは随分とイメチェンしましたね。リップスティックのようなイメージなんでしょうか。

AシリーズEシリーズともに、サイト上の情報だけでは伝わってこない実際の操作感も気になるところ。欧州では発表というか公開が3/1で統一されていたようですが、日米での正式発表はいまだ無し。いったい、いつになるんでしょうかね…。

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音は良いが操作レスポンスと設定が課題の「WA1」

PCにストックした音楽を無線LANで聴くWi-Fiオーディオ「WA1」

バイオのエクステンションラインiconシリーズ、Wi-Fiオーディオ「WA1icon」をデジタルARENAがレビュー。本体操作の「応答の遅さにはかなりの痛痒(つうよう)を感じた」そうです。言葉どおりにとるならば、かゆみはわかるけどいたみまで感じるってことは相当イライラするととっても良いのでしょうかね。音質の評価は、「機能と価格を考えると十分以上のクオリティー」とか。みんな口を揃えてこう言いますね…。また、セキュリティソフト絡みでサポートが苦労する製品かもしれない、防水性能がない点が惜しいなどのコメントもあります。

そうえいば、数日前にパイオニアからPLCを利用したネットワーク・オーディオシステムが発表されましたね。母艦となるサウンドステーションから、各部屋のネットワークスピーカーへ電源コンセントを介して音楽を配信するシステムとかで、BGM的な利用ニーズにこたえる商品のようです。「主要都市に住む20代後半から30代の、共働きで子供のいない夫婦(おお懐かしのDINKS!)」がターゲットで、家の中に音楽が溢れる=音楽が生活に溶け込むというライフスタイル提案商品。いいじゃないですか~。PLCの是非はともかく、個人的にはこのコンセプトには乗っかってみたいと思わせるモノがありました>パイオニア、音楽を“飾る”PLCネットオーディオを提案

それと、先日米ラスベガスで開催されたソニーの「Open House 2007」では「BLUETOOTH PERSONAL AUDIO SYSTEMS」なるオーディオ製品が発表されたんですね。NetJukeでもなく、WA1でもない。PLCオーディオとも違うBluetooth採用商品ということで、とっても気になりますです。

FeliCa ICチップの累計出荷が約一年半で2億個に

FeliCa(フェリカ)ICチップ累計出荷2億個達成

ソニーは、1996年に出荷を開始した非接触ICカード技術「FeliCa(フェリカ)」搭載 ICチップの累計出荷が本年3月に2億個を達成したと発表しました。2億個のうち約1億6千万個が“Suica”や“Edy”などの各種フェリカ・カード用、4千万個以上が“おサイフケータイ”向けICチップとか。今回の2億個達成は約1年半という短期間での達成であり、“おサイフケータイ”の急速な普及と電子交通乗車券や電子マネーサービスの急拡大が寄与しているそうです。

またプレスリリースの後半ではフェリカビジネスの特徴についても解説。ソニーのロゴやフェリカのロゴが使われないことが基本である理由を、モノ、サービス、場所が、三位一体となることで、はじめてフェリカが真に利用価値あるインフラとして普及拡大すると考えていること、つまりは事業者のサービスを陰で支える技術のためと説明しています。

フェリカといえば、FeliCa罵倒(…すいません)=暗号が破られたという噂のその後はどうなったんでしょうかね…。FACTA onlineの阿部重夫編集長ブログもこの一件で爆発的にアクセス数が伸びたらしいですが、「ソニー批判専門と見られては困るので、かえってソニーを扱いにくくなった」とのコメントもありますね。また、今年に入ってからこの話題に関しては沈黙が続いてます。

サイバーショット新製品の先行体験会レポ~顔ボケ機能搭載も提案したいぞ

製品レビューポータルサイト「MONO-PORTAL」さんのご厚意で昨日品川のインターシティで行われたサイバーショットの先行体験会に参加させていただきました。基本はMONO-PORTALの「第三回体験&撮影ツアー≪デジカメ撮影講座編」への参加でしたが、前半に品川のSMOJオフィスの会議室でデジカメ撮影セミナーが開催され、後半が場所を移しての体験会というスケジュールでした。体験会にはMONO-PORTALのツアー参加者以外のブロガーを含め60名ほどが参加したようです。ちなみに、カラーテックの店員佐藤さんともご一緒させていただきました。(佐藤さんの体験会レポートも必読です!)

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前半のセミナーは初心者向けのマクロ撮影講座でしたので内容は割愛しますが、後半の体験会はプレス向けにサイバーショットの新製品発表が行われた会場で行われました。ステージで映像によるプレゼンや新製品のポイント紹介があった後に隣接の展示会場に移動。前半のセミナーで勉強したマクロ撮影の実践も兼ねつつ、新製品全機種の実機を体験するというのが主な内容でした。会場内は、関係者の数も大変多く、気合いが入っているなという印象を受けました。以下の画像はα100で撮影してきた中からの抜粋です。(いまひとつ使い慣れていないマクロレンズで撮影したため変なところがボケてますがご了承を)

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新製品のT100、T20、W80、H7。いずれも従来からあるシリーズで、デザインの変更は控えめながら、中身や機能が一新され、ハイビジョンへの対応が大きな訴求ポイントとなっています。正直、発表時点ではグッとくる新製品は無かったのですが、実際に触ってみると着実に進化しているなという印象は受けました。個人的に一番興味が沸いたのはH7で、驚いたのはその軽さ。その場でα100を使っているということも影響しているのかもしれませんが桁外れに軽く感じました。夜に自宅のH1を触って確認しましたけど明らかに軽くなってます。新製品の中では最も広角な31mmの光学15倍ズームレンズ搭載ということも大きいです。

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GUIも一新。XMBライクなデザインでレスポンスも良い感じでした。また、バッテリーは今回の新製品は全機種共通になったそうです。これは素直にうれしい。H7用には従来どおりワイコン&テレコンレンズがオプションとして用意されます。自分はH1用のレンズをもってますが、それよりもかなり大振りな印象を受けました。また、本体のレンズの仕様が異なるため以前の機種では使えないないそうです。

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アクセサリーは充実の一言。ケース、マリンパック、サイバーショットステーションなど、相変わらずぬかりないです(相当儲かるんだろうなあ…)。また、同時に発表されたプリンタ新製品コーナーも実際の出力ができるとあってにぎわってました。

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そのアクセサリーの中で一番個人的に注目したのが、Tシリーズ用のワイドエンドコンバージョンレンズ。T100に装着した場合で広角27mm相当になるようです。また、新製品だけでなくT9以降の旧機種でも使えるようにしてくれたのは評価大です。ただ、装着した姿はちょっと不格好ですけどね…。ちなみに、このレンズを使う場合はマクロモードにする必要があるそうです。

それと、今回の新製品の大きな目玉ともいえる、顔検出機能の「顔キメ」についてですが、実際に試してみましたがちゃんと人の顔を認識しました。画像は実際に顔を検出している状態です。検出している状況ばかりに見入ってしまって、実際の効果を確認してませんが、検出できているということは効果も期待できるということなんでしょう(なんのこっちゃ)。

そうそう、今回の展示会場にはモデルさんもいて彼女たちを撮影しながら「顔キメ」の効果を実体験できたのですが、その様子を撮影しようと思ったら、彼女たちの顔出しはNGと言われました。なので顔検出をした部分にぼかしを入れてあります。(ここの2点のみ画像をクリックすると拡大画像が見られます)

これってよくよく考えてみたら、今回の顔キメ機能を応用してできることなんじゃないのかとハタと気がつきました。本来の機能と逆に検出した顔の部分にあらかじめぼかしを入れてくれる「顔ボケ」機能です。個人情報保護だの肖像権だ何だとやっかいな時代になってますから、意外に役立つ機能なんじゃないでしょうか。オフ会の写真撮影にも威力を発揮しそうです。ということで、次世代機には是非「顔ボケ」機能もご検討ください>サイバーショット部隊の皆様。

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ということで、簡単ではありますがサイバーショットの新製品で個人的に興味が沸いた内容を中心でお届けしました。それから、海外で流出したGシリーズについてはどうなのかをとある人に尋ねてみましたが軽く左に受け流されてしまいました。まあ、他の流出画像の信憑性が高まったので発表も時間の問題なんでしょうけどね…。個人的にはGシリーズが気になるので全機種はひとまずスルーといった感じですが、どれかひとつ選べと言われたらH7かなあ。って、そうこうしているうちにαの新製品発表が行われたりして…

【追記】響希さんからH7について以下のようなお便りを頂戴しました。(感謝です!)

サイバーショットのニューモデルが発表になり,T100,H7を中心に大変興味深く見ていたのですが,ソニスタとソニードライブのHPで,よくよく読んでいるとおかしな事に気付いたのですが・・・
わたしの勘違いであればいいのですが,H7の重量が違っているのです。
ソニスタ・・・約124g/約155g
ソニードライブ・・・約375g/約514g
いくら,H5から軽くなっていると言っても,Tシリーズより軽い訳ないですよね。やっぱり,ソニスタが間違っているんでしょうねぇ。

おっしゃるとおり、ソニスタ側が間違っているのでしょうね。実物は軽かったですが、さすがにそこまでは…。ちなみに、初代H1が約438g/約591gだったのでH7は15%近く軽量化されたことになります。H1ユーザーの自分が軽く感じるわけですよね。ただ、軽量化のためか筐体がH1のそれとくれべるとかなりプラスチッキーになっている点が少々気になりました。なので、ご購入を検討の際は店頭などで実機を触ってみることをオススメします。

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英ソニスタがいち早くウォークマンA800シリーズの先行受注をスタート【追記あり】

以前、ウォークマンAシリーズの英国事情についてお知らせいただいた、英国在住のよーへいさんから新型ウォークマンの情報をいただきました。(大感謝です!)

今、イギリスのソニースタイルを観覧してたら新型ウォークマンの情報が載ってました。
http://shop.sonystyle-europe.com/SonyStyle/b2c/deeplink.do?countryId=GB&s=external&ss=mp3&langId=EN&campaignId=LEC-MP305NAVUK
8GBのウォークマンもありました。なかなかのスペックですが、これ日本円に換算したら五万円ぐらいです。イギリスは相対的に物価が高いので、日本は、安い値段になると思いますが

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お知らせいただいた英国のソニスタを見てみると、「WALKMAN Video MP3 Player」とありますね。やっぱり動画に対応してきました。本体画像も先日の流出画像そのままで、主なスペックは以下の通り。

・Plays approximately 130 hours of music or 32 hours of video
・2.0 inch QVGA High Brightness Colour LCD (240 x 320 dots)
・Multi codec support
・WM-PORT
・Hi-Speed USB compatible (USB 2.0)
・Dimensions: 43.8 x 88.0 x 9.1 mm (the thinnest section is 8.3mm)
・Weight: approximately 53 g

液晶は2インチのQVGAなんですね。有機ELはやっぱり難しいのかな…。動画の対応コーデックや、動画転送アプリやサービスとの連携など、もっと詳細が知りたいですね。ということで、日本での正式発表が待たれます。

【追記】独ソニーのサイトでも製品情報が掲載され始めました。こちらの商品比較ページでみると動画はMPEG-4 AVC Baselineもいけそうですね。あと、動画用のPCアプリはイメコン3で音楽はいつものSonicStageとバラバラ。それはそうと日本の発表はまだか~っ!

【再追記】英国の新製品がAV Watchでもニュースになりました。スティック型のEシリーズ新製品も発売されているようです>英Sony、H.264ビデオ再生対応新「ウォークマンA」-2型/QVGAカラー液晶搭載。スティック型新モデルも

2007年のソニー製品トレンドはパーソナライゼーション

ソニー、2007年の製品トレンドは個人のカスタマイズ性重視へ

ソニーの2007年のトレンドはカスタマイズ性重視の製品ラインアップなのだとか。ソニーが毎年開催している「2007 Line Show」という発表会で同社の製品担当幹部が語ったそうです。「ライフスタイル」「エモーショナル」「エクスペリエンス」などのキーワードが飛び交ったようですが、BRAVIAやバイオでカラバリや刻印オプションが好調だったことから、それに注力していくみたいなことのようです。技術面の話題で登場する「BRAVIA Internet Video Link」もある意味「パーソナライゼーション」指向なツールということなんでしょうね。日本では出るのかわかりませんが、個人的にはちょっと気になる存在です。

ソニー、安価なBlu-rayプレーヤー投入へ

安価といっても599ドル。ただクリスマスには500ドルを切ると米ソニー社長が語ったそうです。また、コモディティ化について、米ソニー社長は「同じ道をたどる」との予測を示したとか。カスタマイズ性重視の話はどこへいったのか…。BRAVIAから対応プレーヤーやシアターシステムを制御できる「BRAVIA Theater Sync」は搭載しているようですが、ちょっと意味合いが違いますよね>米Sony、実売600ドルの新Blu-rayプレーヤー

ソニー時代と日本企業の将来を語る!『迷いと決断 ソニーと格闘した10年の記録』 著者、出井伸之・ソニー最高顧問、クオンタムリープ代表取締役に聞く

ソニーといえば、最高顧問の出井氏が「迷いと決断」で書ききれなかったことについて語るインタビュー記事がありました。

人と技術を変えれば、企業は生きながらえます。しかし、人は簡単には変革できない。それなら、古いシステムの合理化を命じる一方で、変われない人たちはそのままにして新しい事業を始めた方がよい。これは僕がマネジメントとして学んだ最大のポイント

というコメントが個人的には印象的でした。ということは、「変われない人たち」がまだソニーにはたくさんいるということなんでしょうかね…。