Sony Readerはブレイクするのか

電子書籍の時代がついに到来するのか

電子書籍絡みのコラムは何年も前から目にしていますが、矢継ぎ早に発表される多機能ケータイやらポータブルオーディオやら携帯ゲーム機といったモバイル製品ばかりに注目してしまい、気がつくと電子書籍に対する関心が薄れてしまうんですよね。AVコンテンツ同様に著作権の問題を抱える業界なので、調整やらなにやら大変なのはわかるのですが、それでも他と比べると業界全体が牛歩というか関係者がもたもたしすぎているような気もしてます。

コラムではソニーが4月に発表した「Sony Reader」の話も出てきますね。前にも書きましたが、ダヴィンチ・コードの愛蔵版レベルのコンテンツがカラー液晶でインタラクティブで楽しめるなら専用端末を買っても良いかなと思うけど、作品全部がそういうものでもないでしょうし…。

品揃えに関しては、日本では最近、Timebook Townで天童荒太さんの新作「包帯クラブ」が紙の書籍から2ヶ月遅れでネット配信されたようですね。自分はこの「包帯クラブ」は書店で普通に紙版(?)を購入しましたが定価が税別760円でした。これが、Timebook Townだと2ヵ月間(60日)で税込315円と半額以下、会員期間中は永久に読めるというロングタイムだと税込630円なんです。新書で200ページにも満たない内容なので1日でも十分読み終わるボリュームですから、60日で315円は素直に魅力だと思います。(ちなみに、「包帯クラブ」とても良い話でした。ティーンエイジャー(死語?)に読んで欲しいなあ…。)

iconiconただ、リブリエiconなどの専用端末への先行投資を考えると、「包帯クラブ」程度の価格の本を100冊ネットで購入してそれをすべて60日以内で読破して初めて投資が回収できるということですよね。そもそも、4万円あったら普通に読みたい本を買うよって人の方がまだまだ多そうです。Timebook Townでは、Windowsパソコン向けのリーダーソフト「LIBRIe LE for Windows」を無償配布しているのでノートパソコンなどでも読書ができるようですが、そういうスタイルで読書を楽しみたいと思う人がどれだけいるのか疑問だったり。かといって、ケータイで読書ってのも違和感があるし。

ホント、どうなるんですかね、電子書籍って…と、うやむやに終わります。


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