前回のレビューから随分と間が空いてしまいましたが、ウォークマンスティックのレビューの番外編として自分が使用しているヘッドフォンを何点かご紹介します。今回のソニスタモデル「NW-E507/N」にはヘッドホンが付属しないということもありますのでヘッドホンを選ぶ際、少しでも参考になればということでまとめてみました。なお、この手の製品の善し悪しの判断は個人差が大きいので、その点ご留意ください。
【インナーイヤー(カナル)タイプ】
まずは、ソニーのポータブルオーディオ製品に標準で付属する純正のインナーイヤーホンをいくつか。
・MDR-E838
2つ並んでますが、ブラックモデルがMDウォークマンに付属していたもので、右のシルバーモデルがHDDウォークマン「NW-HD1」に付属のもので、いずれもプラグは金メッキでショートコードタイプです。MDウォークマンの購入時期は97年ですが、2004年のHDDウォークマンにも標準で付属するぐらいなので、相当息の長いモデルになるのではないでしょうか。そういう意味で、良くも悪くも、これがソニーのスタンダードってことになるのかもしれません。原音忠実再生という印象で、好みのサウンドにするなら本体のイコライザーで調整しましょうといったところ。使い始めだと低音の鳴りが弱い気もしますが、エージング(経年経過)によりそれなりに鳴ってくれるようになるようです。とにかくお金をかけたくないという場合は、とにかく使い倒すことである程度の音質向上ができると思います。
・MDR-E741
相当前に単品購入したもの。たぶんNudeブランドだったと思うんですが、細かいことは忘れました。こちらは、E838よりも型番が一桁低く、プラグも金メッキではありません。なので、音的にはE838よりも劣るのかもしれませんが、実は個人的には純正品で一番お気に入りになってます。単純に使用頻度の問題で中域のエージングが最もうまくいっただけなのかもしれません。
ちなみに、ソニスタモデル以外のNW-E507には「MDR-E931/SP同等品」が付属するということですが、E9xxシリーズは使ったことがないので音質についてはよくわかりません。
・The Plug(KOSS)
以前も改造ネタで取り上げたKOSSのThe Plug。KOSSといえば低音、というぐらい低音が強調されるのが特徴。標準のゴム製のイヤーパッドの独特の装着感(ニチョニチョって感じ)に好き嫌いがでてきます。密閉感はなかなかですが、音量を上げるとそれなりに音漏れはするようです。聴く音楽を選ぶヘッドホンという印象ですが、改造してハード的に音質調整して使うことも話題になっています。自分は後述のE2cに付属するイヤーパッドを使ってチューニングしています。価格も2千円を切る程度でリーズナブルなので、他の製品との違いを楽しむという意味で、試しに買ってみるのも面白いと思います。
・E2c(Shure)※お薦めNo.2
マイクのメーカーとして著名なShure社のインナーイヤーヘッドホン。ミュージシャンがステージで使うモニター用として開発されたものが市販されるようになったようで、どんなジャンルの音楽でもそつなく鳴るようです。装着方法が独特ですが、なによりその密着感、密閉感が優れてる点が個人的には一番気に入っているところです。付属のイヤーパッドもシリコンタイプとスポンジタイプが用意されており、大・中・小の3サイズから好みで選べます。ケーブルが太く、重量感がある点が残念ですが、音漏れしない密閉感と素直な音質という2点だけで個人的には許してしまってます。以前は、ケーブルの断線が指摘されたことがあり、自分も一度交換したことがありますが、現行品はその問題は解決されているみたいです。へたなノイズキャンセリングホンを購入するぐらいなら、こっちを購入する方が良いのではと思うぐらいの遮音性能があるので、機内や車内でも大活躍。反対に、街中で使うときはまわりに気をつけましょう。
・HP-VX101の旧型(AIWA)
これは大失敗。見てくれにだまされてはいけないという典型。音像というか低位がはっきりせず、奥行き感が全くないベタっとした音。正直、これを購入してAIWAの音響製品は買えないなと思ってしまったぐらいです。
長くなりそうなので、耳かけタイプとその他は次回で。