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S700シリーズは本当に史上最も高音質なウォークマンなのか…(追記あり)

ソニー初のノイズキャンセル回路内蔵「ウォークマンSシリーズ NW-S703F」

デジタルARENAによるウォークマンS700シリーズの1GBメモリモデル「NW-S703Ficon」のレビュー。ソニー自らが「目指したのは史上最も高音質」と豪語するウォークマンSシリーズの音質を厳しくチェックしています。

iconicon個人的に気になっていた遮音性についてですが、EX90SLにあったダクトがふさがれた事で遮音効果が得られたらしく、おもわぬプラスになっているようですね。全体のバランスは低域寄りながら、実売4000~5000円台のイヤホンと思えば文句のない性能と高評価。NCの完成度も高く、「地下鉄スペシャル」として効果的との記述も。ただ、ウォークマン単体の音質については、「アンダーパワーでヘッドホンのドライブ能力が低く、聴感で分かるほど明らかにS/Nで劣る」として、積極的に評価できる点は見当たらなかったそうですが、NCヘッドホンを含めたトータルでなら史上最高音質のウォークマンと断言できるとか。

また、S700シリーズの力点は「モバイル環境でも鑑賞に耐える音を創る」ことにあり、必ずしも原音忠実再生とは一致しないときっぱり。IT系メディアのレビューや、実際に購入なさった人のご意見も多く目にしてきましたが、ここまで音質について掘り下げたレビューは無かったように思います。「ノイズキャンセリングヘッドホンを買ったらオマケにプレーヤーも付いてくると思うと破格」との評価もありますね。買おうか買うまいかいまだに悩み中の自分にとっても、色々な意味でとても参考になりました。「あとは魅力のある音楽配信サービスに期待したいところ」という締めのコメントもGoodっす。

ところで、レーベルゲートとJ-WAVEが、ネットラジオと楽曲配信サイトとの連携に向け業務提携したそうです。これにより、ネットラジオで聴いた曲がmoraですぐに購入可能になるとか。ネットジュークにもラジオ番組とエニーミュージックが連動する機能がありますが、できるのはFM東京系列だけなんですよね。ということで、そっちも早く何とかして欲しいぞと…>J-WAVEのネットラジオとmoraが連携サービスを開始

【追記】mratsさんからウォークマンS700シリーズについて以下のようなお便りを頂戴しました。(感謝です!)

こんにちは。連日のウォークマンS700シリーズの記事、興味深く読ませてもらっています。私は先日S706Fをゲットし、今年の春頃にはMDウォークマンMZ-RH1も購入しているのですが、7日の音質検証の記事を見て思いを新たにしたのは、
■S700シリーズは音質補正系■RH1はピュア音質系
なのかな、ということです。
私は音質をくわしく語れるほどではないですが、RH1の方が、デジタルアンプ、大容量コンデンサといった、高音質への骨太?な取り組みが音に現れていると思います。実際、RH1はイコライザも何もかけない素の音がいちばん気持ちいいですが、S700はあれこれ細かく設定して、いい音のポイントを見つけながら使っています。S700はもちろん気に入っていますが、史上最高音質のウォークマンはRH1かも。S700の場合”目指したのは・・”の前置きツキですしね。
<追伸>いろいろな方の投稿と同じく、私もSonicStageの”コンピ”の概念やら一部のジャケ写が転送できない点にとまどっています。一方で、PodCastアイコンなどをオリジナルで作ってPodcast配信されているMP3などから取り込んで聴いています。ちょっと楽しいです。

iconiconなるほど~、確かに史上最強も「目指した」だけですもんね。ウォークマンというくくりであれば史上最強はおっしゃるとおり「MZ-RH1icon」なのかもしれませんね。S700シリーズは出先の劣悪な環境をも快適なリビングルームへと変貌させてくれる総合力が魅力ってことになりそうですね。

(ということで自分もついにポチっとなしてしまいました~。感想は届いてからってことで…)

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ウォークマンはエコシステムを確立できるか

私が体感した「iPod vs ネットウォークマン」

その量販店では、ソニー製品の売り場は建物の隅においやられていました。関連アクセサリーが少ないので、本体だけでは売り場を拡張しにくいようです。iPodの売り場が盛況なだけに、明暗が際立ちます。iPodは購入した後でも周辺機器で拡張する喜びがあるように感じます。アップルは、ソニーがかつて初代ウォークマンで生み出した文化を、各種のネットサービスだけでなく、アクセサリー市場によっても形成しているのではないでしょうか。

日経BP、PC Onlineの「記事の芽」。日経パソコン編集者さんによる量販店のポータブルオーディオ売り場の現状レポート。実際は奥さんの買い物につきあっただけのようですが、お薦めだったソニーの新ウォークマンもiPodのエコシステムの前には歯が立たなかったようです。

フラッシュメモリータイプのウォークマンのフラッグシップ機S700シリーズは、かつてのAシリーズよりも格段に周辺機器が充実していますが、数的にはiPodのアクセサリー群にはとうてい及びません。「WM Port」採用製品にしてもそのほとんどが純正品。三次曲面な筐体デザインもサードパーティーの開発を難しくしているような気もしないでもありません。まあ、それが無かったかソニーらしさも半減してしまうのでしょうが…。

今でこそiPodのエコシステムはとてつもなく巨大になっていますが、数年前ならクリエもそこそこのエコシステムを生み出していたように思います。デベロッパーサイトなどを通じていち早く仕様を公開したりしていましたからね。ユーザーだけじゃなくてデベロッパーのコミュニティもしっかりサポートしていたのがクリエビジネスの良さだったんですよね。ホントあの頃は良かったなあ…。

って話がそれましたが、NW-S700シリーズiconをご購入なさったツー三さんからも感想をお寄せいただきましたのでこちらでご紹介しておきます。(感謝です!)

私もNCの評判が良いようなので、S706F購入してみました。ケーブルの長さも気になりますが、私的にはケーブルが肌にくっつく感じが良くないです。かなり以前に、SONYで表面がツルツルしてなくてくっつかないモデルを1個だけ持っていたのですが、それ以来見ていません。あのタイプの復活を希望したいです。
あと、SonicStageですが、アルバムと等しいプレイリストを作り、そちらで転送し、再生もアーティストでは無く、プレイリストの方を使っています。(私の場合、挿入歌を集めたCDや時代毎のJ-Popを集めたCDとかが多いのでそもそもアーティスト毎なんかだと収集が就かないです)ただ、ジャケット写真がうまく表示できません。SonicStageからはウォークマン側も表示しているのに。
さて、S706FのNCですが、周りの雑音は一挙に減ります。で音量を2にして聞いているのですが(1でも十分かも)、そもそも、この手の携帯プレイヤーに10以上とか必要なんですか?Maxは30みたいですが、これって難聴者用。と言うか上の方を取っ払って、もっと細かな設定を希望です。

あ、S700シリーズのNCヘッドホンのケーブルって光沢ありのつるつるタイプなんでしたっけ?お台場で触ったときは全然気にとめなかったから気がつきませんでした。てっきりEX90SLとかEXQ1のような絡みにくいケーブルと一緒と思っていたのですが違うんですね。それ以外の点については実機を持っていないためコメントのしようがありません。意見するためにもやっぱ買うしかないかな…ってどれだけ悩んでいるのだろうか、自分。にしても、ソニーファンの要求は厳しいっすね。エコシステム確立とは別に、基本的なところでまだまだ課題がたくさんありそうです。

新ウォークマンの感想 by 現さん&まさあかさん【追記あり】

一昨日のエントリーを公開後もウォークマン「NW-S700シリーズicon」をご購入なさった方から様々な感想をお寄せいただきましたのでまとめてご紹介いたします。まずは、現さんから。

私もNW-S706iconを購入したのですが……私はこのウォークマンはNGです。高音質化やNC機能は予想よりも出来が良かったのですが、それ以上に不満を感じる箇所が2つありました。
1.アルバム・プレイリスト混合モードの消滅
10月21日にTAKEさんが報告していましたが、以前は使えた転送した順番にアルバム・プレイリスト関係なく再生していくモードが無くなってしまい、非常に使いにくくなってしまいました。色々な再生モードを追加するの良いですが、突然今までメインで使えたモードが突然消えてしまったのは納得できません。
2.付属ヘッドフォンのケーブル長変更
私が一番気に入らないのがここです。MDR-EX90SLiconと付属のMDR-NC022を比較すると、a)左カナル・分岐点間 b)右カナル・分岐点間 c)分岐点・ヘッドフォンジャック間 それぞれが
MDR-EX90SL a)9.5cm b)49cm c)41cm
MDR-NC022  a)20cm b)53cm c)25cm
となっています(その他のSONY製ヘッドフォンや、買ってはいませんがMDR-NC22も店頭で調べてだいたい同じような比率でした)
この変更によりヘッドフォン自体が全体的に左側に偏ってしまいケーブルが突っ張ってしまったり、首からぶら下げると右カナルが引っ張られてしまったり……伝わり難いかもしれませんが、とにかく装着感が非常に悪いのです。
特に2番はS700シリーズの売りであるNC機能に直結しており、今現在他のヘッドフォンに取り替えることが出来ません。こんな所を気にする方は私以外にいないのかもしれませんが、以前のケーブルの比率が不評だったとかなら分かりますが、ものすごくいいバランスだったと思いますし正直変更した理由が検討付きません。NC機能が出来がよかっただけに残念です。
とりあえずEX90SLを使っていますが、別売でもいいのでNC機能対応ヘッドフォンを標準のケーブル比率でだして欲しいです。

続いて、まさあかさんから。

MDR-NC22iconを買ったばかりだというのに、NW-S706iconも購入してしまいましたので、ご連絡させていただきました。
S706F自体ホワイトノイズはありますし、NCヘッドホンも従来どおりのホワイトノイズがあります。しかし、デジタルオーディオプレイヤー(DAP)+NCヘッドホンの相乗効果で、単品のDAP+単品のNCヘッドホンより、良い環境を提供してくれています。従来のSONYのNCヘッドホンですと、NC機能をONにするとどうしても音はこもりがちになります。また、NC機能OFFの時は、音量がなぜか小さくなり、低音がスカスカであったように思います。これを今回のWalkmanは、透明度はクリアステレオによって、低音の不足分はクリアベースで補完し、NC機能のデメリットをDAP本体でカバーしている気がします。静かな環境では、NC機能をOFFにした方がNC機能のホワイトノイズが無くなりますので、MDR-EX90などの方が良い音で音楽を楽しむことができます。しかし、電車の中などある程度の騒音がある環境では、NC機能+クリア技術のため、EX90より音楽が楽しめる環境になっていると思います。
音の面から離れると、NCヘッドホンの泣き所である電池が不要というのも、よい点です。MDR-NC22は、MDR-NC11Aに比べ格段の小さな電池ボックスに改良されました。が、やっぱり、途中に何の箱もないNC022の方が取り回しは便利です。加えて、電源の心配をしなくて良いというのも、精神衛生上うれしい限りです。MDR-NC22の場合、電池が切れてもそこそこいい音で鳴ってくれますが、MDR-NC6、NC50は電池が切れたなら、それはもう貧弱な音に成り下がりました。(NC11Aは電池があっても駄目ですが、、、) この電源有り/無しのギャップに悩まなくていいのは、やっぱり気持ちがいいです。
騒音環境ではNC機能ON、静かな環境ではNC機能OFF。電池を気にすることなく、どちらも”そこそこ、いい音”。これは、従来のNCヘッドホンを持っている人が望んだ”気持ちのよい音楽環境”だと思います。

iconicon様々なご意見があってとても参考になりますね。ということで、お二人に感謝。まとめると、NCの性能は十分満足がいくものであり、高音質化とNC効果により、まさあかさんの言う「気持ちのよい音楽環境」を得ることができるのがウォークマン「NW-S700シリーズicon」の魅力と言うことになりそうですね。一方で、現さんのように、再生モードの変更やモノによって異なるケーブル長に不満(使い勝手が悪い)と感じる方もいらっしゃるようです。些細なことかもしれませんが、そういう不満が積み重なって結果的に「気持ちのよい音楽環境」を損なわれてしまうのは悲しいですよね…。あちらを立てればこちらが立たず。実際は、良い点と悪い点を天秤にかけて、良い点が勝っていれば悪い点に目をつぶっちゃうことも多々ありますが、人によって良い点と悪い点それぞれの重さが異なりますからね。少数意見であっても、ユーザーが不満に思う内容はソニー側はしっかりと受け止めて欲しいと思います。

思い起こせば、デザインを優先してあるべきボタンをとってしまったり、上下の位置を入れ替えたり、突拍子もない位置につけたりなんてことがクリエでは良くありました。OpenMG Juke、SonicStage、Connect Playerといった音楽再生ソフトの改変や変遷も混乱を招いてきたように思います。新しいことにチャレンジしていくパワーはあるのですが、その分切り捨てられていく事が半端じゃないぐらい多いのが今までのソニーのモノづくりなんじゃないかと感じています。スクラップ&ビルドというと格好いいですが、悪く言えばいろんな事をあきらめちゃっているんじゃないかとも思うわけです。これからのソニーに必要なのは一貫したポリシーと、それを守り続ける根気&貫き通す勇気なんじゃないかと思うんですよね…

って、話が変な方にそれちゃいましたね。すいません。新ウォークマンについて色々なご意見やご感想を頂戴しましたが、なんだかんだ言っても自分で使ってみないと評価できないっすね。S2 Sportsを購入してしまったし、他にも小口でちょこちょこ買ってしまっているので予算の確保が厳しいのですが、αレンズ用に確保してあった予算をまわせば…。ああ、でも悩みますね。NCの効果を試すだけならヘッドホンを単体で買えば使い回しもきいて出費も少ないけど、高音質は望めないのか~。むう、もうしばらく悩んでみますか…。

【追記】その後、まさあかさんからヘッドホンのケーブル長の興味深い検証結果についてご報告いただきました。(大感謝っす!)

現さんのコードの長さのお話が興味深かったので、手持ちのものをいくつか測ってみました。
MDR-EX90SL  a) 11 cm b) 50 cm c)  40 cm
MDR-NC022   a) 22 cm b) 54 cm c)  25 cm
MDR-NC22    a) 11 cm b) 57 cm c)  66 cm
MDR-NC11A   a) 12 cm b)56 cm c)  76 cm
MDR-888     a)  9 cm b) 48 cm c) 110 cm
やはり、NC022の左ヘッドホン側の長さは、今までのとまったく違っていることが分かりました。まさあかも、NC022のすわりの悪さは実は感じておりまして、ただ単に分岐点に大き目の接合部分があるためと思っておりました。長さが変わっていたとは、ぜんぜん気がついていませんでした。現さん と同じく、今までの比率のNC022Aがでたら、買っちゃうかもしれません。:-)
あと、SonicStage4.1は、使い勝手が落ちていますね。まだ、指摘されていないと思うのですが、コンピテーションアルバムをS706に移すと、アーティスト単位にばらばらにされてしまうという欠点があります。たとえば、スネークマンショウ(戦争反対)などは、曲がないトークショウの塊のフォルダと、一曲単位に生成されたフォルダになってしまい、台無しです、、、
#せっかくATRAC3で、ギャップレスなのに、、、、、

ヘッドホンはケーブル長が違うだけで使い勝手が大きく左右しますよね。長さを変えている理由が何かあるんですかね。ソニーのやることがホントよくわかりません。あと、SonicStage4.1はあまりいい話が聞こえてきませんね。改悪な仕様変更は願い下げっすよね…。
また、NW-S706Fを購入なさったnaritetさんからも感想をお寄せいただきました。(感謝です!)

私もNW-S706Fを購入しました。音がいいので、大満足しています。ヘッドフォンのケーブルのバランスが変わったのには違和感がありましたが、すぐに慣れました。それより、このヘッドフォンが補修部品としてしか入手できない。だろうことが心配です。WM-Portに繋がる機器も拡充して欲しいのですが、この特殊な端子専用のヘッドフォンにも選択肢が欲しいなぁと思います。例えば、NW-MS70Dのようにヘッドフォンだけで首掛けにできるようになるものとか、かぶせタイプのとか。ヘッドフォンごとに、NCの特性をメニューから変更できたりすれば完璧ですね。

ヘッドホンって思わぬ事故で断線してしまうことも考えられますので別売を検討してくれると良いですね。専用オプションは、S700シリーズの売れ行きとNC機能標準搭載の後継機の計画いかんではあり得るかもしれませんね。出てくるにしても、マイクが必要になるようなので多少値段も張りそうですが…。

ソニスタ、密閉型インナーイヤーレシーバー「MDR-EX85SL」を先行予約販売

iconiconソニスタが、密閉型インナーイヤーレシーバー「MDR-EX85SL
icon」の先行予約販売受付を開始しました。販売価格は税込4,980円(送料別)。大ヒットのEX90SLと同じ直径13.5mmドライバーユニット採用の廉価版。ブラック、ホワイト、バイオレット、レッドのカラバリ展開で、色々とコーディネートできそうです。

SDCでほんの少し視聴しただけですけど、喧噪の中ではEX90SLとのはっきりとした違いを聞き分けるのは難しかったです。それだけ遜色無かったということになるのでしょうかね。作りが作りだけに期待できないでしょうが、音漏れがEX90SLよりも少なければ外で活躍してくれそうなのですが…。

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ソニービルに出現した森で新ウォークマン体験

ソニービルに、ウォークマンSなどを配した“森”が出現

ソニーが銀座ソニービルで開催している「Art exhibition with “Walkman”at Sony Building」のレポート。「暮らしに欠かすことのできない自然をモチーフに、人と音楽の絆を深める」として、ビルの2階に森を再現。その中にウォークマンなどの製品が配置され、映像や音楽を組み合わせて一つの空間を表現しているとか。エリア内では、森の自然音と都会の騒音が一定間隔で交互に流れるようになっており、ウォークマンSシリーズのノイズキャンセル機能などを体感できるそうです。なお、同イベントは11/19まで開催されるそうです。

また、同レポートを掲載したAV Watchには間もなく発売開始となるヘッドホン新製品の情報も取り上げていました。ちなみに、EX85SLと、EX52SL、EX32は、まだソニスタで販売されていません。

ソニー、6,195円のカナル型「EXモニター」イヤフォン-チューニングパーツを省いて「EX90SL」の約半額
ソニー、ネックストラップ型ノイズキャンセルイヤフォン-「騒音を1/4に低減」。イヤフォンはカナル型
ソニー、巻き取り機構採用のカナル型イヤフォン-プレーヤーも装着可能。カラビナフックも付属
ソニー、3,000円台のカナル型「EXモニター」3機種-耳掛け式に変更可能な2ウェイモデルなど

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ステレオヘッドホン「MDR-D777SL」レビュー

先週末届いたステレオヘッドホン「MDR-D777SL」ですが、この2日間じっくりと音を聞いてきましたので、簡単ですがレビューをお届けします。

■パッケージや仕様ついて

パッケージは透明エンビ製。中身はヘッドホン本体と延長コード、キャリングポーチというシンプルな構成。パッケージの裏面に使い方が印刷されており、取説の類は一切入っていません。「SOUND WALK」のブランドロゴもさりげなく入ってますね。今後どういうヘッドホンにこのブランドが使われるのかよくわかりませんが、響きとしては悪くないっすよね。

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ソニーのヘッドホンではお馴染みの折りたたみ式。後述するサウンド・イン・ダイアフラムのスイッチはソニーロゴの上に、左右両方別々にあります。

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D777SLの売りはスタジオモニター用ヘッドホンの最高峰である「Z900HD」譲りの高音質設計をコンパクトにまとめ上げた点ですよね。ドライバーユニットのサイズ(10mmの差)と最大入力(Z900は2倍)以外はほぼ同スペック。Z600とはドライバーユニットのサイズこそ同じですが、再生周波数帯域には大きな差があります。その差は価格にも現れており、ソニスタではD777SLを一台買う金額でZ600が二台買えます。

iconiconMDR-D777SLicon
(19,800円・ソニスタ)
・感度 106dB/mW
・再生周波数帯域 8-80,000Hz
・インピーダンス 24Ω
・最大入力 1,500mW
・質量 約166g

iconiconMDR-Z900HDicon
(22,800円・ソニスタ)
・感度 107dB/mW
・再生周波数帯域 8-80,000Hz
・インピーダンス 24Ω
・最大入力 3,000mW
・質量 約300g

■音質について

コンセプトや価格帯から競合製品はBOSEの「TriPort」(右画像)になると思いますが、あいにく所有していませんので手持ちのZ600との比較してみました。画像はZ600との比較です。Z600と比べて大変コンパクトに仕上がってます。ハウジングはソニーロゴが入っている部分はヘアライン仕上げで高級な感じに見えるのですが、じっくり見ると大半はプラスチック製です。天然コラーゲン複合素材を使用したというイヤーパッドの装着感は自分の場合は良好でした。ただ、長時間の装着はさすがに蒸れてきますね。これから冬場は暖も取れて良いかもしれないけど、夏場はちょっとつらいかもって感じです。(画像のモデルは同居人っす)

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音質については、Z900HD譲りということですごく期待していたのですが、初めて使ったときは正直「え、こんなもんなの?」という感じでかなり微妙な印象だったんです。がしかし、D777SLの音にある程度慣れた後にZ600で同じ音楽を聴いてみて色々とわかってきました。

音場感というか音の広がりはZ600のほうがあるように思えるのですが、定位がはっきりしているのはD777SL。全ての楽器がバランス良く鳴っている感じ。ロックやポップスではスネアのチューニング、ベースのピッキング、ギターやシンセ・キーボードのコード感がはっきりとわかるし、何よりボーカルが前に出てくるのが良いです。

なんのことはない、Z600もソニーマジック(ドンシャリ系のチューニング)が施されていたということがD777SLを使ってみてよくわかりました。Z600を使い始めた時はなんて音が良いんだと感動しましたけど、上には上があるというか、チューニングによってここまで音が変わるんだなあということがよーくわかりました。

Z600だと低音域の楽器の音が前に来てしまい、ボーカルが平坦、または引っ込んでいる感じがするが、D777SLには全くそれを感じません。Z600の場合は、ベースとバスドラのアタック音が増幅されてしまい耳障りに感じることが多いのでが、D777SLはアタック音が実に自然で、ベースも指弾きなのか、ピック弾きなのかもわかるぐらい。楽器をやる人がこの二つのヘッドホンで音楽を聴いてコピーしたら演奏方法どころか音作り(イコライジング)からして変わってしまうのではないかと思います。

サンプル音源としてジノ・バネリの「Brother To Brother」(画像右・リマスター版CDでむっちゃ音良いです!)のタイトル曲を嫌と言うほど聞き比べてみましたたが、その差は歴然でした。手数の多いドラム、スケール感ある手弾きベースとブリブリのシンセベース、声域の広いジノのボーカル、それら全てがとてもバランス良く聞こえます。ドラムにいたってはスネアのチューニングや大小のタムタムまではっきりと違いがわかります。ちなみに、ウォークマンS2(ATRAC 256kbps)とiPod 5G(AAC 128kbps)でも色々と聞き比べましたけど、圧縮率に関係なくZ600と比べるとはっきりと差が聞き取れました。

これからエージングでどのように音に変化が現れてくるかは予想できませんが、個人的にはEX90SL同様に購入後たいして使っていなくても十分満足のいく音質だと思いました。

■サウンド・イン・ダイアフラムの効果は

ワンプッシュで周囲の音が聴けるという「サウンド・イン・ダイアフラム」ですが、それほど劇的な効果があるわけではありませんでした。そもそも、このヘッドホンは密閉型といっても外の音を完全に遮断しているわけではありません。よほどの大音量でなければそこそこ周囲の音は聞こえています。「サウンド・イン・ダイアフラム」はそれをもうあと一段階ぐらい聞こえるようにしてくれるという感じでした。ヘッドホンの下側に小さな開口があるので、ここを物理的に開け閉めしているのかなあ。原理というか詳細はよくわかりませんので、機会があったらソニービルや量販店の店頭で聞いてみます。

なお、音漏れはごくごく一般的なボリュームであればほとんどありませんでした。外出した時、電車で隣に座った同居人にもちゃんと確認してもらいました。もちろん、耳を覆ってしまうほど髪の毛が長かったりボリュームがある場合はそれなりに隙間ができるのでその限りではありませんが…。

■総論めいたこと

実際のところ、ヘッドホンで音楽を楽しむこと自体、ミュージシャンが意図した音をオリジナルに忠実に再生できているのかどうかわかりませんし、それを確認するすべも知りません。それがどんなに高価なモニターヘッドホンであってもです。それゆえに、ヘッドホンは人それぞれの好みも評価に大きく影響してくるものでしょう。慣れという要素も大きいですよね。自分の場合、手持ちの製品を比較対象にするしか評価のしようがありませんでしたが、結果的に十分満足できる製品だと思いました。

それにしても、高音質なヘッドホンをこんなに手軽に持ち歩けるような時代が来るとは…。ポータブルオーディオで楽曲をロスレスで持ち歩くような人にとっては非常に魅力ある製品なのではないかと思います。少々お高いですが、その価値は十分あると、少なくとも自分は感じましたです。一年中こいつをお伴にというわけにはいかないかもしれませんが、EX90SLなどとうまく使い分けていければなあと思ってます。いずれイヤーパッドの交換は必須でしょうが、10年ぐらいは使いたいものです。1年の利用料が約2,000円、1ヶ月なら約170円程度で良い音が楽しめると思えばおよそ2万円という価格も安いと感じられるから不思議です。

ということで、ソニーファンに限らず、全ての音楽ファンに愛されるような名機にD777SLがなってくれたら嬉しいです。

【追記】米ソニーでも同ヘッドホンの発売について発表されました。日本は「SOUND WALK」ですが米国では「Altus」というネーミングなんですね~>INTRODUCING ALTUS: SONY’S FIRST PORTABLE HEADPHONES WITH 80KHZ FREQUENCY RESPONSE

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