CESが閉幕。活気ある4日間だったようで、IT系メディアの報道も活発でした。中でも昨日エントリーで取り上げた「ホーム・ネットワーク」をめぐる各社の陣取り合戦は今年特に注目したい動きの一つです。関連報道も多く、Tivo、Viiv、Vodなど「V」のつくキーワードが多く見られるような気がします。やはり今年のトレンドはテレビやビデオを含むビジュアル寄りってことなのかもしれません。
ソニーCEOのサー・ハワード・ストリンガーは、最近のメディアとテクノロジーの緊張関係を次のように表現した。「コンテンツとテクノロジーは奇妙な親密関係にある。切っても切れない」エンターテインメントとテクノロジーのバランスを崩した場合の破滅的影響を同社より認識している企業はほとんどないだろう。
・拡張を続ける米国のデジタル放送サービス~ TiVo、XMの最新動向を探る ~(小寺さんの週刊「Electric Zooma!」)
Viivマシンでもそうだが、PC側のプラットフォームとなるTiVo Desltopというアプリケーションに、TiVoのユニークIDを入力しておく。そのPCを使ってポータブル機に転送すれば、ポータブル機側では再生時にIDなどを入力することなく再生が可能。基本的には、管理技術としてのDRMに頼るのではく、フェアユースという、言わば運用方法による解決方法として、今後日本でも参考になる部分は多い。
・「デジタル・ライフ」商戦に走り出した米家電業界――今年のCESを総括する【CES】
今年のCESでは、米国市場を狙う家電メーカー各社は、ここ数年は既存商品にホーム・サーバー機能を乗せながら、WMC/VIIVを中心とするホーム・サーバーの商機を待つ状況になっている。
・【麻倉怜士CES報告9】ソニーのロケーション・フリーがPSPに載って(要登録)
PSPの次は,携帯電話機がロケーション・フリーになる予定だ。今回のCESには間に合わなかったが,近々お目見えすると思われる。そしてソニー流に言えば「ウォークマン・テレビ」も,将来の出現は確実だ。
・「どこでもロケフリ」から「SonyReader」、「PSPとつながる家電」まで
また、このネットワークに参加していたVAIOにはXMB(クロスメディアバー)をインタフェースとして採用したDLNAクライアントソフトがインストールされていた。つまり、PSP/スゴ録/BRAVIA/VAIOのインタフェースがすべて統一されているわけで、こうした利用に際しての利便性は飛躍的に高まるだろう。
2005年秋,デジタル・テレビ放送のコンテンツは,DTCP-IPを使うのであれば,ホーム・ネットワーク内で再配信できるようになったのである。 デジタル・テレビで再生するコンテンツ(特にHDコンテンツ)の配信メディアは,インターネットだけではない。HD DVDやBlu-rayといったパッケージ・メディアも重要だが,それ以上に重要なのは,やはりデジタル・テレビ放送であろう。Viiv対応メディア・パソコン(Intel Mac機を含む)であれば,デジタル・テレビ放送のコンテンツを録画し,それをホーム・ネットワークに配信できる。これは大きなアドバンテージである。
デジタル放送ケーブルテレビ加入者のうち、VoD を実際に利用したことのある人たちは、それをデジタルケーブルサービスの中で最も価値ある機能だと高く評価している
Bluetooth などの近距離無線技術は、携帯電話機などへの応用に適している。それよりもデータ転送速度が100倍も高速な UWB は動画などに適しており、MPEG2 フォーマットの動画や高品位テレビ (HDTV) のストリームを無線でリアルタイムに転送できる。テレビゲームも、自動車内における UWB 利用として有望分野の1つだ。
・【コラム】IT資本論 第95回 e-戦略論(4) ゲーム理論的発想を活用する
デジタルコンテンツ自体の内容(付加価値)にも様々な差別化が考えられる。TV放送で言えば、ドラマはパッケージとして完成されたものを毎回視聴するサービス形式である。しかし、ネット上では、これに様々な付加価値をつけることができる。
米国と日本の温度差こそあれ、デジタルコンテンツとそれをを供給するネットワークサービス、さらにそれを動かすハードウェアの三位一体が新たなライフスタイルを生み出してくれることを期待したいです。色々な課題もあるようですが、据え置きもモバイルも関係なく、自分が見たい(聞きたい)コンテンツを時間や場所に縛られることなく楽しめるようになって欲しいものですね。