昨日発表されたウォークマン新製品。ようやく製品の詳細な情報が確認できたので、この時点での個人的な感想をばしたためておきます。
AV WatchがXperia arcとの機能比較を表にしていましたが、3G通信機能を省いたAndroidスマホ(Xperia)であり、ソニー版のiPod touchと言っても過言でないっすね。成り立ちが亜流なのにフラッグシップとして出てきちゃいました。
S-Master MXなど独自の高音質化技術を盛り込みつつ、音楽の新たな楽しみ方を提供する独自の機能として、専用の「W.ボタン」やオリジナルの音楽再生アプリ「W.ミュージック」をバンドルすることで、Androidスマホとの差別化を強調。機器連携では標準機能となったBDレコーダーの「おでかけ転送」対応も差別化要因でしょう。
上質な音楽体験として掲げる「カバーアートビュー」「おまかせチャンネル」「ライブラリ」「ビジュアライザー」「歌詞ピタ」「ちょい聴きmora」は、大半が従来機で採用されているもので、新鮮味は無し。
楽しみが広がり進化し続けるマルチアプリケーションといっても、基本的にはAndroidマーケット頼み。ウォークマンのコンセプトに合致するアプリを「Select App」でソニー自らがちゃんと継続性を持って紹介していけるかに注目。iOS並にラジオやDJ、楽器アプリなどが充実してくると面白くなりそうなんだけど…。
対応の音声圧縮形式は、MP3/ATRAC/ATRAC Advanced lossless/AAC/HE-AAC/WMA/Linear PCM。同ビデオ圧縮形式はMPEG4/AVC(H.264 Baseline)/ WMV。Tegra2の1GHzでもMain Profileの動画再生できないのかなあ。対応してくれたらPSPと区別する必要が無いので、運用がラクになるんだけど…。
PCアプリは、Moraとの関係からなのか、「x-アプリ」のままなのが気になりますが、Media GoがATRACやPCMに対応してくれない以上、どうしようもないか…。v.3で使い勝手が向上してればいいけど、機能追加でその逆になってないことを祈るばかり。
Android搭載ってことで、従来機と違ってサポートに相当負担がかかることが予想されます。また、ウォークマンそのものはソニーの戦略商品であっても、将来的にAndroid搭載モデルがシリーズ化され続けるのかどうかもわかりません。
個人的には、かつてCLIEがPDAを始まりとして目指した「パーソナルエンターテインメントオーガナイザー」の流れを音楽プレイヤー側からアプローチした製品であると勝手に解釈。実際に使ってみることでソニーの新しいアプローチを評価してみたいと思ってます。
持ち歩くのが基本の商品なので、出先で通信が出来る出来ないで相当評価も変わってくるだろうなあ。ジョルテなどの優秀なPIMもGoogleのクラウドサービスと連携することで格段に使いやすくなるし…。Wi-Fiルーターの類と組み合わせて使うか、スタンドアローンでどこまで使えるか…。みたいなことを模索する行為自体を楽しめたらそれはそれで面白いのかも。
ま、実物見てまた評価は変わるかもしれないけど…。
ちなみに、ソニーストア限定モデル『NW-Z1070/W』はホワイトを基調にしたプレミアムデザインモデルだそうですが、発売が2月とかなり先なのが気になります。震災の影響で仕上げの工程がずれるとかそういうことなのかなあ…。
Zと同じく史上最高音質を歌う新Aシリーズ。従来の機能に加え、タッチパネルの直感操作とA820シリーズのみにとどまっていたBluetoothに対応。ワイヤレスでのファイル送受信にも対応するなど出来ることも増えています。
まあ、なんだ。要はXシリーズのWi-Fi(ネット接続機能)をBluetoothに変更して、X以後の機種に搭載された歌詞ピタやらカラオケ機能を盛り込んだのが新シリーズなんじゃないの。
系譜にするとXとAの進化の先に位置する純然たるウォークマンが今回のAシリーズと言えそう。