クリクラ時代のつぶやきの音楽ネタが好きでしたというメールを頂くことが多かったので、こちらでも取り上げていきたいと思います。
ミュージックマガジンが月一で発行しているレコード・コレクターズの2月号が「ジェフ・ベック特集」だったので購入してみました。ちょうどEPICの音源が紙ジャケで再発されており、ソニーレコードにとってもタイムリーな企画ではないでしょうか。
それにしても、54ページというのは読み応えありますね。AORファンには著名な金澤さん(lightmellow.com主宰)も9ページほど執筆なさっており、第2期ジェフ・ベック・グループから「Blow by Blow」や「Wired」などのインストアルバム系に至る、「クロスオーバー・サウンド成立の過程」は大変興味深く読ませていただきました。個人的にとても大好きなマックス・ミドルトン(kbd)が結構キーマンになっていたことがわかり、妙に納得するものがありました。
「Blow by Blow」などは、歳をとってからミドルトンの奏でるフェンダー・ローズの音が好きになって、ギターサウンドばかりに注目していた昔とは違った発見があってとても新鮮なんですよ…。ミドルトンはクリス・レアの「On The Beach」にも参加していて、ロックアーティストのアルバムににジャズエッセンスを追加してくれる優れたサウンドメーカーだと思ってます。
金澤氏の関連アルバム紹介によれば、そんなミドルトンが在籍した「Hammingbird」なるバンドのアルバムがあるそうではないですか。さらにこのバンドの解散後にミドルトンとロバート・アーウイのコンビによるアルバムまで出ていたのだとか。どちらも70年代後半でCD化はされていない様子。うう、聞きたいよう…。
また、中シゲヲさんという方の奏法解説はギタリストなら必読。「ベックのギターの魅力は、スピード、タイミング、そしてハズシのアイデアがすべて」という表現はなんと的確なんだろうとうなずいてしまいました。