今回は、ベースステーション「LF-PK1(以下PK1)」と同時に発売された「LFA-PC2(以下PC2)」の後継バージョンにあたるWindows PC用のロケフリプレイヤー「LFA-PC20(以下PC20)」を試してみることにします。
PC20は店頭でパッケージとして販売されているほか、ソニースタイルでもダウンロード版の販売が行われています。前者はPC2同様、CD-ROMとシリアルキーが印刷してある紙がトールケースに入っているだけのシンプルなもので、後者は購入後にシリアルキーがメールで送られてくるようになっています。どちらも価格は税込1,980円。ダウンロード版の価格はもう少し安くしてくれても良いと思うし、PC2ユーザーへの優待販売や、複数購入割引があっても良いような気もしますけど…。
なお、ロケフリのオフィシャルサイトにはお試し版が公開されており、すでにお使いのPCに導入している場合は、先述のパッケージまたはダウンロード購入した際に取得したシリアルキーを登録すれば製品版として使えるようです。
PC20の売り
なんと言っても動画圧縮方式でMPEG4 AVCに対応したことですかね。さらに、受信レートも細かく設定できるようになっています。これにより、PCを使い場所の通信環境に合わせた細かな運用が可能になりました。ちなみに、PC2はMPEG-4オンリーで受信レートも限定的でした。また、外部入力機器のスクリーンモードに16:9を選択できるようになりました。これにより、DVDやハイビジョンなど、画角がワイドの作品をPCの画面上でもワイドのまま楽しめるようになりました。このほか、AVマウスの反応速度の改善もされているとのこと。なお、AVCに対応したベースステーションは現在は「LF-PK20」のみとなっています。PK1との違いについては、こちらをご参照のこと>LF-PK1と比べて異なる点は何ですか?
使ってみよう
PCへのインストールですが、CD-ROMもダウンロード版もインストーラーの指示に従うだけなのでここでは省略します。なお、Windows PCで「PC2」を使っている場合はコンパネからプログラムを削除する必要があります。残念ながら同時使用はできないようです。正直もったいないですね…。
インストール後、Windowsのプログラムからロケーションフリープレイヤー(PC20)を選択。初回は「ユーザー情報」が表示されるのでユーザ名、所属、シリアルキーを入力します。それが終わると自動的に初期設定モードに突入します(画像1)。このあとの作業は、PC20をインストールしたWindows PCが家庭内LANに接続されていること、ベースステーションはアンテナ線や外部機器の配線を終え電源が入っている必要がありますので注意が必要です(画像2)。以後は手順に従い各種設定を進めます。
初期設定では最初にPC側のセキュリティーソフトとの干渉の有無をチェックします(画像3)。これは、ノートン先生などのセキュリティーソフトによってベースステーションへの通信が妨げられるかどうかを確認するもので、ノートン先生が警告を出した場合は通信を許可してもらう設定をする必要があります。ここをクリアするといよいよベースステーションへの登録へと進みます。なお、後々のリモコン設定などを考えると、ベースステーションの近くで設定をした方がよいようです(画像4)。リビングから離れたデスクトップPCなどで使う場合は行ったり来たりは大変なので家人に協力してもらうと良いかもしれません。
登録も実に簡単。ベースステーションのSETUP MODEボタンを押し、PC側で画面の「登録」をクリックするだけ(画像5)。自動的にネットワーク上にあるSETUP MODEに入ったベースステーションを探し出し、登録までしてくれます。なお、「インターネット経由で機器登録」もできますが、ここでは自宅の家庭内LANを前提に進めているので割愛します。登録後は、ベースステーション内蔵のアナログテレビのチャンネル設定をします(画像6)。ここではお住まいの都道府県と地域を指定して完了。
続いて、外部機器(ビデオ入力1と2)のリモコン設定を行いますが、すでにベースステーションを他のPCにインストールしてあるPC20で使っている場合は、リモコン設定情報をベースステーション側から受け取ることができるようです(画像7)。PC20のライセンスを複数所有している場合などは便利に使えそうですが、ここでは一応手順通りに進めてみることにします。
ここからはPK20とPK1で違った動作になるようなのですが、PK20の場合は外部機器のリモコンの信号をベースステーションの受光部で読み取らせるだけで、接続した機器をある程度の範囲までは特定できるようです。お借りしているスゴ録の場合は、画像のように候補が7つ表示されました(画像8)。ここから任意の機器を指定して次の画面で電源の入/切ができるかを確認します(画像9)。うまく動かない場合は前の画面に戻り、別な機器を指定して同じ事を繰り返します。ちなみに、スゴ録は「HD対応HDD+DVD(3)」で操作可能です。同様の手順でビデオ入力2のリモコンも設定します(画像10)。
最後は、自宅からではなく、外出先から接続するための設定が正しくできているかを事前にテストしてくれる「自動NetAVテスト」(画像11)。自宅のリビング環境を出先からも楽しみたいという場合は、この設定が正しく行われている必要がありますが、これは契約しているプロバイダーやお使いのルーター機器の仕様によってできる場合とできない場合があり、できる場合でもルーター側にある程度の設定が必要な場合があります。詳細についてはオフィシャルサイトの以下の項目などをご覧ください。
・ロケーションフリー ベースステーション(LF-PK20)の購入を検討していますが、購入前に何が必要ですか?
・UPnP対応のルーターはすべて使えますか?
・LF-PK20 UPnP動作確認済み機器一覧
ちなみに、我が家のルーターは若干癖はあるようなのですが、UPnPにも対応しており、PK1を使い始めた頃から出先からNetAV機能が使えました。その辺の事については昨年のブログのこの辺をご参照ください。と、結果がどうあれ、NetAVテストが終われば設定は全て完了(画像12)。
以降は、他のモニター機器同様にWindows PC上でリビングのAV環境が楽しめるようになりました。初期設定ではレートが「自動」、ベースステーションがPK20の場合はAVCのモードも有効になり、非常になめらかできめ細かな映像が表示されます。自分もPK1のMPEG4映像に慣れきっていたので初めて見たときは感動ものでした。
ということで、またまた長くなりそうなので細かい話は次回に。