ソニーは、CeBIT開催前の記者会見で欧州向けの新製品を発表。PC用Blu-rayドライブ、スピーカーとCDプレーヤーが一体になったDMA(Digital Media Adaptor)、DiVXビデオの再生に対応したDVDプレーヤーなどが展示されたそうです。
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ソニー経営者刷新関連コラム&ニュースあれこれ
・久夛良木氏のポジションがCellにもたらす影響(後藤弘茂のWeekly海外ニュース)
・プレイステーションの世界に戻る久多良木氏,次なる夢は(要登録)
昨日発表されたソニー経営者の新人事で特に注目されたのが久多良木氏の今後。Cell開発で陣頭指揮をふるっていた同氏がゲーム事業に専念することになったことで同社の半導体事業並びにCellを取り巻く状況に今後どう影響がでるかを予測しています。
ハワード・ストリンガー次期会長兼グループCEOが、記者会見で日本の組織や業務について「大幅に効率化する余地がある」と語ったそうです。具体策として、米子会社で導入した人事や経理などグループ企業に分散する機能を集約する手法を日本で適用できるかを検討するほか、不振のエレキ事業については、「問題がある組織や製品に焦点を絞り、何が大事かを判断する」として、収益性などに基づく取捨選択の必要性を強調したそうです。
経営トップ刷新だけでソニーは本当に生まれ変われるのか
今回のソニーのトップ入れ替え人事ですが、記者発表に詰めかけた報道陣の多さが象徴するように、日本中のありとあらゆるメディアがニュースとして取り上げていましたね。IT系のメディアで、アップルとソニーネタがアクセスを稼げるなんて話もありますし、言葉は悪いですがやはり「腐ってもソニー」なんでしょうか。大手マスメディアの報道や株式市場でも概ね評価されているようです。
そんなまわりの評価とは裏腹に、自分の中では今回の人事程度で本当にソニーが復活できるのだろうかという想いがあります。現在の経営者の舵取りの失敗は、ヘッドクオーターがカンパニーを統率できなかったということであり、言葉を換えればカンパニーの暴走を防げなかったとも言えるのではないかと感じるのです。
ソニー、出井・安藤体制からストリンガー・中鉢体制へ
ソニー経営陣を刷新、出井、安藤氏退任・社長に中鉢氏(NIKKEI IT)
ソニーの経営陣が入れ替わるようです。現経営陣と社外取締役の双方が「世代交代は必要」と判断。出井会長兼グループCEOと安藤社長が退任、ストリンガー副会長が出井氏の後任に、中鉢副社長が社長に就任する案で最終調整に入っており、本日の取締役会で内定する見通しで、6月の株主総会後の取締役会で正式決定するそうです。また今回の人事は、「日本の大企業で、社外取締役のチェックを受ける新たな形の企業統治が機能し、経営体制が切り替わる事実上初のケース」とのことで、色々な意味で注目されているようです。
ついにメスが入りましたね。少し前なら社長は久多良木氏みたいな風潮もありましたが、そうはならなかったようで…。しかし、ストリンガー氏のCEO抜擢は驚きです。ついにソニーの頂点に日本人以外の外国人が就任するんですからね。そういう意味では、もともと米国企業と勘違いしている人が多い米国での受けは良くなるのかもしれません。
そのストリンガー氏ですが、「米国ではソニーはクールな存在ですが、東京では違います」というエントリーで取り上げたCNETの『ソニーはふたたび「クール」になれるか』という記事で、「引退したらブログを始めて、言いたかったことを全部ぶちまけたいと思うこともあります」と発言していましたが、引退するタイミングがかなり先になったばかりか、会社を建て直す重要な責任を負うことになってしまいました。
来年、2006年はソニー創業60周年。残すところすでに1年を切った状態で行われた今回の大改革。同社の「トランスフォーメーション60」の実現へ向け、舵取りを大きく変更したソニーからしばらくは目を離せません。
So-net blog、ディスク容量を20MBから50MBに増量
SCNのBlogサービス「So-net blog」は、3/3にハードウェアメンテナンスを行い、1ユーザーが利用可能なディスク容量が20MBから50MBに引き上げられたそうです。他のBlogサービスではギガバイト級の容量増加を実施している状況では見劣りがするのか、一部ユーザーから不満の声も上がっているとか。
【関連ニュース】
・ヒット中の「ブログ」、いかにお金を生むビジネスに結びつけるかが最大の課題
戦略とは何をすべきか、ではなく何をしなくていいか
昨日のエントリー「足りないんじゃなくて、無くなったのでは…」について読者のかわぐちさんからご連絡いただきました。
いつも楽しく読ませていただいています。「足りないんじゃなくて、無くなったのでは…について」ですが、正直どうなんでしょう?Cellがカギでは結局何も変わらないんじゃないかと思います。入れ物として新しいものにこだわった結果が、先の見えないPSPだったり、メモリスティックだったりするわけで…結局それは、スペックが凄いとか、そういうベクトルでしかないんですよね。利用する人間のライフスタイルまで含めたソリューションの創造が出来なければ、意味がないんだと思います。
また、書かれている通り、企業内の「バラバラなベクトル」を一つの方向にまとめる事、これがトップダウンによるアプローチなんです。PSX、スゴ録、CLIE、PSPなど、各部門各組織の利害ばかりが先行し、企業として伝えるべきメッセージがなくなってしまっているのでは?
ここで必要なのが、トップ自ら不要なものを切り捨てる英断です。「戦略とは何をすべきか、ではなく何をしなくていいか」という判断なんだと思います。
まぁ正直なところ、件の某氏のPSPは芸術品だと言わんばかりの発言で、自分の中でのソニー離れは決定的なものとなっていますが(苦笑)(※SPA注:一部改行を調整させていただきました)
ご意見、ありがとうございました>かわぐちさん。個人的に、Cellに関しては技術云々よりもそれがもたらす何か(新しい体験)に期待しているところがあり、どんな製品になるかが今の段階でわからないからこそ期待してしまうというところがあるのは事実です。
「戦略とは何をすべきか、ではなく何をしなくていいか」というのがトップダウンによるアプローチという点は示唆に富んでいて、なるほどと思いましたです。あとは、そのアプローチに「User Experience」という考え方がどれだけ反映されるのかが重要なのかもしれませんね。