Vita OSで本当にやりたいことを実現するためにAndroidに注力しPSSをしっかり立ち上げる


ソニーのモバイル戦略に“Vita OS”を組み込む理由 Android差別化でスマートモバイルへ前進

本田さんのAV Trend。Vita OSについてSCEのSVP松本吉生氏に、Vita OSを含めたソニー全体のクラウド戦略とAndroidを用いたモバイル端末の将来的なビジョン、Vita OSとの関係について、ソニー本社の副社長の鈴木國正氏にインタビューしてます。以下、注目コメント。

  • Vitaはあくまでもデジタルエンタメを提供するハードで、それを提供するためのOSとしてVita OSが存在。様々な切り口のエンターメを提供していくが、最初のターゲットとして最高のポータブルゲーム機を提供。
  • まずはゲーム機として優れた基本ソフトとすることに集中したアーキテクチャ作りをしているが、一方で多様な方向へと発展する余地も考慮している。
  • 拡張可能な作り方にはしているため、“ゲーム向けに十分に高い応答性”を実現した上でのスマートフォンやタブレットへの対応は可能か? と言えば、それは可能。
  • ソニーにとって独自OSに取り組む意味があるとするなら、それは収益性の高さよりも“自分たちが本当にやりたいこと。世の中に仕掛けたい、問いかけたいこと”を自由に盛り込んでいけること。
  • 独自の世界を作り上げていくためにも、今、我々がやらねばならないのは、β版であるPSSをきっちり立ち上げること
  • 我々が今、やらなければならないのはスマートモバイルの中で存在感を示すこと。独自OSの世界の可能性は模索すべきだが、将来のビジョンを実現させるためにも、“現在”の(Android)商品とサービスをより良いものにするべき
  • Androidの世界での存在感や積極的な取り組みは、将来的にソニーの資産となっていく。そこで魅力的な製品とサービスを展開し、その上でPSSを成功させるのが今、もっとも重要なこと。

今でこそやめてしまったけど、CPUも自社開発してきたSCEはソニーの中でも希有な存在。まだまだと感じるところはあるけど、日本を代表する企業として、独自OSの分野でもがんばって欲しいところ。金儲けより「“自分たちが本当にやりたいこと」を優先してきたのがかつてのソニーだもの。Android/PSSは正直あまり期待してないけど、うまく踏み台に出来るといいですね。がんばってください。

ソニーがこの10年に出した最大のヒットは錦織圭?! 業績不振からの脱却に向けて正視すべき「原点」

プロデビューから昨年11月までソニーが所属契約を結んだ錦織選手が全豪オープンで日本人プロとしては初となるベスト8進出の快挙。彼が日本から世界へと羽ばたくチャンスを与えたのもソニー。この10年間にソニーが直接・間接に投資した日本製の最大ヒット作が錦織選手とか。リスクをあえて取り「原石」に投資するような姿勢を取り戻すことが、ソニー再生の大きな一歩にもなるだろうとのまとめ。

PSSとVitaはまさにリスキーなビジネスかもしれません。再生の大きな一歩になるといいっすね。

日本の家電企業は「イノベーターのジレンマ」を克服せよ

最近よく耳にする「イノベーターのジレンマ」絡みのコラム。「よく分からない付加的な機能がついて商品に余分な費用を払うよりは、ベーシックな機能を備えた商品でも安い方がよい。これが世界の大半の人が求めるもの」だそう。よってもって、日本企業には、選択と集中の徹底、再編や分野の見直しが必要とのこと。

ソニーにとっては医療分野ですかね。くだんのオリンパスとの提携が大きな鍵になりそう…。

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