SCEプレジデントが語るPS Vitaの魅力とその役割


SCEJプレジデント河野弘氏に聞いた「PS Vita」のソーシャルな要素

PS Vitaに関するSCEJ河野弘プレジデントへのインタビュー。注目コメントをピックアップ。

・PS Vitaは「究極のポータブルエンターテインメントシステム」。あえてゲーム機とは言わないが、軸としては“ゲーム機”であることが最重要。ゲーム機として妥協のない性能をしっかり持ち、そこにソーシャルやコミュニケーション要素、映像や音楽がどう絡むと面白いのかを考えよう、というのがPS Vita。
・家ではPS3、外ではPS Vita、というようにデータを共有しながら共存していこう、というのがゲーム機としてのコンセプト。
・ゲームを面白くするにはソーシャル要素は必要。ゲームユーザーのコミュニティーをサポートすることがPS Vitaのソーシャル要素。それによってゲームを遊ぶ人のパイを広げることが、PS Vitaの役割の一つ。
・三角形のトップコアにあるのがPS3。PS3とオーバーラップする形でPS Vitaがその下にあり、スマートフォンでゲームを遊んでいるようなカジュアルな層がその下。カジュアル層とのブリッジとなってゲームの門戸を広げていくマシンがPS Vita。
・スマートフォンは実用性が軸。PS Vitaはあくまでゲーム機に軸足があり、そこに便利なツールが乗り、カジュアルなゲームも楽しめる付加価値が付いたもの。多少はオーバーラップする部分もあるが、本質や立ち位置は全く違う。Xperia PLAYは電話が軸足。
・今までのPlayStationは、“PlayStationらしさ”を守ろうとしてきた。今は幅広いメーカーが参入しやすいオープンな体制。PS Vitaが3Gやネットワークを積むとなれば、ビジネスモデルも必然的に従来と変えていかなければならない。カジュアルゲーム方面にも門戸を広げているので、既存コンテンツのリソース活用も可能。その意味で、ビジネスモデルのパターンは格段に増えている
・PS Vitaはシステム的にも、コマースとの連動を今まで以上に強化。外部のSNSと密に連動することで「PlayStation Store」ビジネスをより広げる機会にもなると考えている。
・PS Vitaを持つ意味を高めるという点では、映画や映像などのゲーム以外のコンテンツや「torne」で録画したテレビ番組を持ち出して観られるハイクオリティーの有機ELモニターも魅力。PS Vitaを中心に、最終的には全てが“ゲーム”につながってくれる位置づけのマシンとして進化してほしい。それだけの能力はもう持たせてある。

もう、あのカタチとあのサイズに落ち着いた段階で、スマホだって言いはるのは無理だもん。ソーシャル強化は必然として、ターゲット層でFOMA定額使える人は限られてくるので、プリペイドの回線品質(下り128kbps/上り64kbps)で楽しめるゲームがどれだけ出てくるかによって評価も変わってくるんだろうなあ。あと、機能オープンしたプレコミュもソーシャル強化の流れなんだろうね。とにもかくにも、チャレンジしていこうという姿勢は感じ取れる。モンハンシリーズのようなキラータイトルがあれば、ローンチも華やかになったと思うけど、そこに頼らず成功できれば自信にも繋がるもんな。Androidに傾倒しすぎで本家ソニーのモバイル系製品が混沌としてきていることもあるので、独自色が強いSCEには色々な意味でがんばって欲しい。

ある中学生のゲーム事情 前編ある中学生のゲーム事情 後編

ちなみに、こちらはAll Aboutのゲーム業界ニュース。Vitaの当初のターゲットにならない中学生のゲーム事情がわかる貴重な記事。PSPがモンハンに支えられてるのがよく分かります。

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