ソニーがリチウムイオン蓄電モジュールを量産化~10年以上の長寿命


オリビン型リン酸鉄を用いたリチウムイオン二次電池で 1.2kWh蓄電モジュールの量産出荷を開始~10年以上の長寿命で、バックアップ電源や電力ピーク時の負荷平準化など幅広い用途に対応~(Sony Japan)

ソニーは、オリビン型リン酸鉄リチウムを正極材料に用い、10年以上の長寿命、高い安全性能、急速充電性能、そして高い拡張性という特長を持つオリビン型リン酸鉄リチウムイオン二次電池の蓄電モジュールを量産し、4月下旬に出荷を開始すると発表。システムインテグレーターや、業務用の電源装置を設置する業者などの顧客を想定。需要が高まる蓄電ビジネスをリチウムイオン二次電池ビジネスの新たな柱と位置付け初年度30,000台の販売を目指すとか。

1.2kWhの容量を持つ蓄電モジュールの多直多並列接続により、高電圧・高容量化への拡張が容易となり、制御機器を併用することで、データサーバー用や携帯電話の無線基地局用のバックアップ電源、また住宅用蓄電システムなどの各種定置型電源用途として、多様なシーンでの使用が可能に。また、内部に搭載されるオリビン型リン酸鉄リチウムイオン二次電池の技術により本製品への急速充電や高出力対応が可能となり、電気自動車用の充電ステーションなどの用途にも対応が可能とか。

10年以上の長寿命と1時間で90%以上という急速充電性能がなんとも頼もしい。今回の大震災を契機に様々なシーンでの電源確保が課題になってることもあり、発表のタイミングとしてはベストなのでは。ソニーの今後のためにもビッグビジネスになって欲しいところ…。ついでに、電気絡みで興味深いニュースがあったのでクリッピング。

Google、世界最大の太陽熱発電施設に1億6,800万ドル出資Google が世界最大級の風力発電所に約1億ドル出資、住友と伊藤忠も
世界最大規模の発電施設の建設プロジェクトにGoogleが立て続けに巨額の出資。今後はどうぞ蓄電技術への投資も増やしてください。
データセンターの稼働が止まれば……日本経済に深刻な打撃も
電力使用抑制は膨大な数のサーバーを365日24時間動かし続けなければならないデータセンターにとって深刻な問題。自家発電でまかなおうにも燃料費が打撃に。震災後、事業依頼が増えているという現状も追い打ち。
太陽エネルギーで世界一周飛行を目指す、夢のソーラーインパルス・プロジェクト(前編)
12,000個のソーラーパネルで吸収したエネルギーを4つのモーターに最大10馬力の電力として供給。昼間の飛行で400キロのリチウムポリマー電池に蓄電、その電力で夜間でもフライトが可能とか。すげー!
「復興需要」で期待される日本経済の回復、そして東京電力の「解体」
独自にサマータイムを実施するなどして25%削減を実行に移すソニーに続く企業が出ることを期待したいとの記述。

【関連ニュース】
ソニー、リチウムイオン蓄電モジュールを量産化 容量1.2キロワット時
ソニー、オリビン型リン酸鉄リチウムイオン2次電池モジュールの量産を開始