ドッグタグタイプの「ワイヤレスヘッドホンセット BIT-BSH18」を試す(2)

ドッグタグタイプのBluetoothワイヤレスヘッドホンセット「BIT-BSH18」レビューですが、第一弾から随分日が経ってしまいましたが、遅ればせながら第二弾をば。

■色々なBluetooth搭載機器で試す

BSH18は2台までのマルチペアリングに対応しており、A2DPとHFP/HSPを別々の機器で接続可能です。iPod/iPad/ウォークマン等で音楽を聴きながら、Bluetooth対応の携帯電話やiPhoneの待ち受けや通話等が可能です。

たとえば、ケータイに着信があった場合は、音楽を再生中のプレイヤーは即座に再生を停止し、呼び出し音を再生。BSH18の通話ボタンを押せばケータイの音声がイヤホンから再生され、自分の声はBSH18のマイクを通じてケータイに送信されます。また、通話終了後は自動的にプレイヤーの音楽再生が復帰するというのがこの手の機器の一般的な機能になります。

それとBSH18には若干気になる仕様がありまして、通信開始時のみボリュームが徐々に上がるフェードイン再生になります。停止、もしくは一時停止後の再開時もフェードイン再生になります。再生をしばらくストップしたままだと、どの機器でもいったん接続が切れるみたいです。これは他のレシーバーには無い機能なんですが、最初は耳に優しくて良いと思ったんですが、だんだん煩わしく思えてきました。次世代機があるのならこれは解除して欲しいかも…。

というような前置きをした上で他の機器との連携具合を以下にメモしておきます。

<au携帯電話>
Bluetooth搭載のau携帯電話(URBANO BARONE)で音楽(LISMOプレイヤー)再生時、曲間に必ずブツッというノイズが発生するのと、全曲フェードインで始まるのがものすごく気になります。音楽再生時に1曲ごとにA2DPの接続をし直しているのが原因っぽいです。前置きに書いたように、再接続時にフェードイン再生する仕様なので1曲ごとにフェードイン再生してしまうことになるわけです。これはかなり煩わしい。au側のポリシーなのかどうかよくわかりませんが、できることならずっと繋ぎっぱなしにしておいて欲しいものです。ちなみに、下のウォークマン同様、BARONE本体からBSH18のボリュームのコントロールが可能でした。

<iPhone 3G・iPod touch(Bluetooth内蔵モデル)>
曲送りと曲戻しには非対応です。iOS4にアップデート後も変わり無し。個人的に気になるのが音質の悪さ。ジャズドラムでよく使われるブラシロールの音を再生させると一発。他のレシーバーでも試しましたが症状は同じなので、これはiPhone側の問題でしょう。もしかしてBluetooth1.2だったりするのかな?よくわからないけど…。

ちなみに、iPod専用のBluetoothトランスミッター(ドングル)をかませた場合はその限りではありません。AVRCPで曲送り・戻しが出来ます。なお、iPhone側で出力ボリュームの調節は可能ですが、iPhone側からのAVRCPによるBSH18のボリュームコントロールはできません。

それと、Bluetoothを内蔵するiPod touchとの組合せもiPhone 3G/3GSと同じ機能を実現しているのではないかと思われます。なお、音質に関しては実機を所有していないのでわかりません。

<iPhone 4>
先の3Gと違って内蔵Bluetoothがかなり高音質化しているようです。3Gの時とシンバルの響きが全然違います。なお、3G同様、iOS4になっても曲送りや戻しはできません。AVRCP対応のBluetoothトランスミッター(ドングル)をかませた場合は当然曲送りや戻しが出来ます。また、3G同様、iPhone側で出力ボリュームの調節は可能ですが、iPhone側からのAVRCPによるBSH18のボリュームコントロールはできません。

<iPod>
Bluetooth非搭載のiPodをBSH18と繋ぐにはiPod対応Bluetoothトランスミッター(ドングル)が必要になります。当サイトでもいくつかレビューしてますが、最近はいろんな企業が参入しているので選択肢がかなり豊富になりました>iPod対応Bluetoothトランスミッター(Amazon)

ちなみに、手持ちのソニー、PCI、シグマ製で問題なくペアリングできてます。曲送り・戻しももちろん可能ですが、iPod側からのAVRCPによるBSH18のボリュームコントロールはできません。

<iPad>
内蔵Bluetoothの場合は早送り・戻しだけでなく、再生も停止もできません。iOS3だからでしょうか。確かiPhone 3Gもアップデート前は再生も停止もできなかったように記憶しています。iPod同様に、AVRCPに対応するBluetoothトランスミッター(ドングル)をかませた場合は曲送り・戻しが可能。なお、AVRCPによるBSH18のボリュームコントロールはできません。

<ウォークマン>
Bluetoothトランスミッター機能内蔵のA820シリーズとは直接接続可能。それ以外のWM-PORT搭載機とはウオークマン専用トランスミッター「NWB1」が必要です。いずれも、AVRCPによる曲送り・戻しに加え、ウォークマン側からBSH18のボリュームのリモートコントロールが可能です。

ちなみに、再生機器側からBSH18のボリュームコントロールができたのは手持ちの機器ではウォークマンとauのBARONEだけでした。ウォークマンは動画と音楽で音量レベルが異なるので、動画を見る際に手元でボリュームを調整できるのは意外に便利です。

<PSP go>
曲送り・戻し等の基本操作は全く問題ないですが、ペアリング絡みで若干癖があるようです。まずマルチペアリングがダメ。PSP go側でコンテンツ再生しているとケータイとの接続が程なくして切れます。Bluetooth機器設定>機器管理で使用するプロファイルをA2DP固定に設定してもダメ。接続時にも結構な確立でエラーが出たりします。相性が良くないのかなあ…。

あとPSP本体側のボリュームをある程度あげておかないと、音量が小さくなるので注意。なお、PSP go側からAVRCPによるBSH18のボリュームコントロールはできません。

■総論・改善希望等

繋ぐ機器によっては挙動が怪しくなるケースもありますが、とにもかくにもこれほど小型軽量で安価(税込3,900円!)なBlueotoothレシーバーはなかなか見かけません。バッテリーもそこそこ保つし、ミニUSBで手軽に充電できる点も評価高いです。また、ネックストラップやチェーンを自分好みに変えたりもできます。

改善内容については、先のフェードインボリューム以外に、細かいところではむき出しのミニUSB端子の保護、簡易で良いので防水対応、女性受けするカラバリ展開、有機ELパネル搭載による各種情報曲名表示、FMラジオチューナー、クリップ対応などの検討もお願いしたいところ。

ということで、次世代機にも大いに期待してます>リテールコムさん。