07年ハイビジョンムーブメント爆発(下)進化・深化・真価をみせた3製品
麻倉怜士氏が選んだ07年AVニュースの栄えある第1位は有機ELテレビの商品化。同氏の見立てでは有機ELテレビは今後5年以内にブレイクするだろうとのこと。ターゲットはアナログ停波の2011年で、液晶と覇権をめぐり戦争状態に入ると読んでいるとか。
また、「デバイス開発だけでなく、テレビとして商品化に成功したのはソニーのものづくりが一定程度前進した証拠であり、ソニーに大きな自信を与え、業界的にもELというリスキーなデバイスに対し、やればできるという自信を持たせ、参入を誘う契機になろう」とまとめておられました。
いたるところで有機ELマンセーの声を掲げる麻倉氏はまさに有機ELテレビの伝道師ですね。とかいいつつ、自分も人のこと言えないです。XEL-1のせいで今まであまり取り上げなかったテレビ関連のエントリーが異常に増えちゃいましたから。ホント興味ない人には申し訳ないです。
こちらはITmedia +D LifeStyle、本田雅一さんのコラム。来年期待されるテレビの新技術を取り上げておられますが、有機ELに関しては皆が期待する大型化には壁がまだまだ多いとして、当面の目標は20インチ程度でないかと予想されています。有機ELの大型化で壁になっているのは歩留まりでなく消費電力なんだそうです。ただ、「技術的なブレークスルーは、ある日突然、われわれの目の前に現れるもの」であり可能性はゼロではないと締めくくっておられました。
仮に大型化の目処が付いたとして、消費者にとっての一番の壁はおそらく価格。XEL-1が11インチ20万だから単純計算で20インチが40万弱。XEL-1を買った自分が言うのもなんですが、それだけの金額を支払う価値があるとソニーが消費者に納得させられるかどうかにかかっているのでしょうね。
【追記】その後、ASCII.jpにXEL-1のレビューが掲載されていました。「語る前に眺めて感じろ」という見出しがうまい!>【レビュー】世界初有機ELテレビ「XEL-1」は、ひとりじめ感が最大の特徴
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