Sony Dealer Convention 2007 視察レポート(12)~Rollyセミナー編

いよいよSDC2007でのセミナーレポートも最終回(やっと)。何かと話題の「Rollyicon」に関するセミナーで、しかも1回のみの開催ということで、過去の2つのセミナーと比べてもたくさんの人が参加してました。とにもかくにもまずは実際のRollyiconを見てもらいましょうということで、セミナーの前半は、先述のパーティーなどで行われたものとほぼ同じと思われる、デモンストレーションが行われました。

ティーザーやブログによる事前のプロモ、SDC開催直前の正式発表やパーティーなどでRollyiconがどんな商品であるかはある程度把握している人が参加しているようでしたし、コンベンション会場で実機のデモをご覧になっている人も多かったのでしょうね。あまり驚きの声はありませんでしたが、デモの間、写真を撮る人、動画を押さえる人、静かに見つめる人、など、この新しい提案型の商品に真剣に向き合っているようにも見えました。

かくいう自分も、パーティーとコンベンション会場で実機の動きは確認済みですし、詳細についてもWebにある程度の情報が掲載されていましたので、冒頭のデモに関してはスルー気味。ここでのデモに限らず、パーティーやショールームでの実機デモの様子が動画であちこちであがっているのでレポートとしても必要ないだろうと思いますので勝手ながら割愛されていただきます。

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ということで、以降は、個人的に最も興味深かった、開発者でオーディオ事業本部の大口伸彦氏ご本人によるプレゼンの様子をお届けします。で、そのプレゼンなんですが、スライドの出来がすさまじく良くてですね、ほとんどが説明してくださったこととイコールなんです。まさに、見るだけでRollyiconの設計思想やそこに詰め込まれた技術の数々がおわかりいただけると思います。なので、是非スライド1枚1枚をじっくり読み込んでみてください。(画像をクリックするとポップアップでVGAサイズの画像が表示されます)

また、後半に簡単な補足とパッケージへのこだわりについて少しだけ解説させていただいてますので、そちらもあわせてご覧ください。まあ、手抜きと取られてもいっこうに構いません。なお、Rollyの正式発表時に、IT ProのRolly開発者インタビューを紹介していますが、大口氏はそちらにも登場していますので後からでも良いので読んでみてください。


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これらのスライドが使われたプレゼン終了後に質疑応答の時間になりました。色々な質問や意見が飛び交いましたが、個人的に注目したところだけを箇条書きでピックアップ。

・安全性について。Rollyは常にモーションするわけではない。ダブルクリックでモーションは始まるが一曲で止まる。モーションも7分で終わる。モーションプログラムも最大40cmで警告が出る。(ちなみに、仕様的には1回のモーションで100m動くそうですよ)
・値付けは難しかった。なるべくたくさんの人に触って欲しいので、AIBOのようなプレミアム感があってもいけないだろうし1GBフラッシュメモリ搭載のオーディオプレイヤーと一緒でもいけないだろうということで非常に苦労した。
・製品のアイデアは3年前。
・10万台ぐらい売れたら嬉しい。(<思い切りましたね!)

また、周辺機器を含むパッケージについての解説もありました。見ていただければわかると思いますが、大きいものから小さいものまで整数倍で作られており、陳列やストックのしやすさがポイントになっているようです。

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一通りの質疑応答と、上のパッケージ説明が終わった後は、複数台のRollyを囲んでの大撮影大会になりましたが、その光景を見たからというわけではないのですが、ご挨拶がてら生意気にも大口氏に意見してみました。

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みんなで楽しむというのがコンセプトだし、せっかくBluetoothを搭載しているのだから、Rolly同士がコラボすると面白くなるのでは、みたいなことです。もちろん、その辺もアイデアとしてはあったのだけれども、難しいと思わせてもいけないということで、機能としては見送ったというような回答でした。まあ、Bluetoothにコミットし始めたソニーのことですから、考えてないということはないと思ったのですが、まずはシンプルに手軽に、家族のような単位で1台で楽しんでみてくださいってことなんでしょうね。

Rollyに関しては、賛否両論、諸説紛々、罵詈雑言、馬耳東風(?)、色々ありますが、理屈じゃない部分もあって難しいですよね。実際、休日のソニービルに行けば、デモをやるとものすごい人垣ができるぐらい注目されていますが、そこで受けたインパクトがどこまで維持され、実際に購買に結びつくのかは全くわかりません。スライドの冒頭にあるような、

“Rolly”は遊びごころをスパイスに ソニーで培われてきた技術を ソニーがずっと考えている音の世界に活かした 新しいリスニングスタイルの提案

を誰もが等しく感じ取って、実際に自分のライフスタイルに取り入れられるのかというと、そんなことはまず無理でしょう。そんなことはソニーもはなからわかっていると、そういうことなんでしょう。所詮はひとつの提案商品なんだから。個人的には、みんなで楽しむ云々はともかくとして、視覚表現で音楽を楽しんでもいいんじゃないの、という提案は素直に面白いと思うんですよね。なにしろ、音楽は目に見えないものですから。モーションのプログラムも、コアな人しかやらないかもしれないけど、それはそれでひとつの楽しみ方だし、プログラミング環境そのものを手軽にしかもできるだけ簡単にして提供しようという心意気は素晴らしいと思います。いずれにしても、こんな商品作るのはソニーぐらいなんじゃないでしょうか。しかも、これを商品化して世に送れるだけでもたいしたもんです。

iconicon気がついてみれば出荷はもう来週末なんですよね。自分も注文済みですから、29日の実機の到着を楽しみに待ちたいと思います。ということで、画像は一番多いけど、結果的に一番手抜きになってしまったRollyセミナーレポートでした。また、開発者の大口さんを始め、関係者の皆様にこの場を借りまして御礼申し上げます。

蛇足ですが、Rollyはひとまず日本だけで発売されるそうです。様子を見て他の地域をどうするか決めるみたいです。また、プロモに使われた一連の動画も日本で撮影されたそうです。あれだけ外人さんが出てくるので海外かと思ったんですが違いました。稲川素子事務所、総動員だったのか?ちなみに、これらはパーティーの席で関係者に聞いた話です。それとRollyの正式発表があった直後に色々とお便りをいただいておりましたが、Rolly以外のこともご意見をいただいていたので、最後の総括的なレポート(書けるのか?)の段階でご紹介したいと思っております。

なお、次回のレポートの内容についてはちょっと考え中ですが、ウォークマンSとヘッドホンあたりを考えてます。記憶が飛ばないうちになんとかしますってことで。って、12日からもうかれこれ一週間。いいかげん飽きましたかね・・・。