・「Rolly」発売はソニーらしい実験・次の展開に期待
・Rollyは、iPodの対抗製品ではない
津田大介さんのRolly評がいきなり二つ。前者は日経IT-PLUSで津田さんご本人のコラム。後者はASCII.jpの”津田大介に聞け!!”。前者はSDC2007に足を運んだというアラゴロクさんからお知らせいただきました(感謝です!)。
津田さんらしく、Rollyの位置づけが「音楽プレーヤー」であることに注目。ロボット的なギミックよりも、プレイヤーとしての実力を評価のポイントにしているところが違いますねー。値付けを含め中途半端といった評価ですが、「十分意欲的な商品であり、これを発売したことの意義は大きいと思っている」とのこと。
Rollyには「ここがこうだったらいいのに」「この機能が付いていれば」という惜しい部分が多く、個人的にはこれがさまざまな「種」なのではないかと感じている。どこかのメーカーがこうした「種」の詰まった商品を展開しなければ、新たな市場というのは創出されない。いろいろ否定的な反応を受けることも覚悟したうえで、こういう実験的な商品を発売できるのであれば、ソニーはまだ大丈夫なんじゃないか、という気もする。
という言葉は、実に津田さんらしいソニーへのエールの送り方ですね。ちなみに、このコラムのURLを教えてくれたアラゴロクさん曰く、
SDCのRolly会場で、説明員の「どうです、この無駄さ!」というコメントに、深くうなずいてしまいました。この無駄さ、無用さは好きなんですよね。どうしよう(笑)。
とのこと。29日を過ぎればユーザーからの感想もあがってくるでしょうし、様子見でという感じで良いんじゃないですかね~。それと、以下はやまけいさんから正式発表の翌日にいただいた(世間の)Rolly(というかソニーへの反応)に関するご意見です。SDCレポのまとめでご紹介しようと思ったんですが、ここでご紹介した方が良さそうなのでそうさせていただきますね。(遅くなりましたが感謝です!>やまけいさん)
Rollyリリースのニュースが某巨大SNSや某巨大掲示板に乗り、膨大な数のコメントが書き込まれているのですが、これが悲しい位否定的な物ばかりで誹謗中傷、罵詈雑言の嵐です。確かにガンダムのアレに似てる、だの、おもちゃだの、2、3回使ったら飽きるんじゃないか、どこがiPodキラーなんだのとエトセトラエトセトラ….
耳が痛いところもありますが、チャレンジスピリッツを讃えてあげてもいいんではないかなと思う涙目になってしまいます(泣)
実際iPodに敗北以後(あくまでも現時点、といいたい)のソニーに対する国民感情は、第二次世界大戦で敗戦した日本帰還兵に対する手の平返し、黒船来航後に日本文化を卑下した文化人にも似たものを感じます。(産まれてませんが)
世界一だって言ってたじゃないかと。最高峰だったじゃないかと。可愛さ余って憎さ百倍といった感じですが、逆に新製品にこれだけの反響(かなりネガティブですが)があるメーカーというのは、深層心理で「ソニーならやってくれる、驚きを与えてくれる」という期待をもたれている事の現れだと思いました。
ソニモバさんも書かれている様に、バラエティなラインナップが、なぜか迷走に映ってしまう現状はなかなかに厳しいものがありますが、ある意味日本人のアイデンティティーを保っている企業として応援していきたいと改めて思う今日この頃です。
iPodキラーなんてのは、どこぞのメディアがアクセス稼ぎで付けたタイトルですし、津田さんのような人がわざわざ説明する必要もないとも思うのですが・・・。まあとにかく、宣伝やらマーケやら、あらゆる側面について、あらゆる人(自分含む)から、ソニーはダメ出しされますからねー。もうこれからは、「ソニーに期待します!」なんて言わない方が良いのかもしれませんね。社員もその方が楽なんじゃないですか。ソニーは普通の会社です、なんて声はもう随分前から聞いてますし・・・。引き合いに出されるアップルにしても、90年代のダメっぷりはそれはもう言葉にできないほどでしたから。今後のソニーが不死鳥の如く復活したアップルのようになれるかどうかわかりませんけど、いろんな世界で起こる揺り戻しのようなものも期待しつつ、風向きが良い方向に変わることをひとりの日本人として祈るばかりです・・・って、結局期待してるじゃん。
(個人的には、ソニーもちまえの鈍感力が復活傾向にあって、面白くなってきたと思うんですが、どうでしょう?)
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