ソニーは武田の騎馬軍団

ソニーと任天堂を隔てるもの

日経BPの経営者倶楽部、アイキットソリューションズ代表の生島大嗣氏のコラムにまたもやソニーネタが。ソニーと任天堂のゲーム機ビジネスへの取り組みの違いを考察。人間の脳の特性を引き合いに出しつつ、過去の成功体験が足をひっぱるのだ!的なことをおっしゃってます。ちなみに、ソニーが武田の騎馬軍団に例えられてます。

生島氏はよほどソニー(ネタ)がお好きなんですね…。ご自分のブログで「ソニーネタ強し」なんて書かれているぐらいですから、アクセスも多いのでしょう。それはさておき、文中に

「ゲーム機の売り上げを伸ばしたい」→「そのためには、性能で他を圧しなければならない」→「高性能のチップを開発する」

という思いこみの三段論法がソニー(SCE)に起こったとありますけど、最初はそうでもなかったんじゃないかと思うんですよね。全ては新しいゲーム表現のためだったんではなかろうかと。その表現を実現するのために必要なパワーを持つCPUやらGPUを開発したってことなんじゃないんですかね。PS2ぐらいからは、DVD市場の牽引的な役目を背負うことになってしまい、ニュアンスが変わってきてしまいましたけど…。

この辺のことは、ソニーが専業メーカーじゃないということが大きく影響しているのではないかと思いますです。過去には「ソニー vs 松下」という図式がなじみ深かったですが、今では、「ソニー vs アップル」、「ソニー vs 任天堂」という図式で語られることの方が多いですよね。それほど、ソニーが扱うエレクトロニクス製品のカテゴリーが多いわけで。昔は建前だったかもしれないけど、全社的に考えれば横の連携もとっていかなくちゃいかんし…。ってなことで、ビジネスの広がりが求められるんでしょうね。ゲーム機だけで完結してしまっては困るんです。

成功体験にしても、ソニーの中では様々なバリエーションがあって、三段論法で言い表せるほど単純なものでもないとも思えます。成功の影には数え切れないほどの失敗もあったでしょうし…。なんにしても、ソニーはイノベーション無くしては存続できない会社です。また、ここ数年の改革で中身も相当変わったのではないかと思います。

PS3にしても、ゲームビジネス的には今はダメダメかもしれないけど、スペックそのものはかなり先を見据えたものですから、真のパフォーマンスを発揮するのはこれから。Wii的なアプローチにしてもシステムのアップデートや新たな周辺機器の投入によって可能でしょう。今後の課題はむしろPSPなのかもしれません。

って、相変わらず話が脱線しまくりですが、とにかくソニーには頑張って欲しいと、それだけ言いたいのです…。


【関連ニュース】
ソニー、深刻なゲームの壁任天堂に死角はないのか–想定される株価5万円へのシナリオ
「団塊発、世界へ」。2007年、DSは再加速する
ソニー CSR監査取引条件 世界4000社に義務付け