今月頭のアナリスト向け事業説明会で「年内に規格競争は決着がつく」と言い放ったソニーの井原副社長。ソニーが次世代DVD規格の早期決着を予想する背景を探ってます。「ハイビジョンの映像コンテンツ提供→高精細の大画面薄型テレビ普及→映像の高精細記録ニーズの顕在化」というサイクルで、核となるテレビ市場が動けば自ずと次世代DVD市場の歯車が回り出すって事のようです。
米国での低価格再生専用機の投入、世界で550万台を出荷しているPS3のBlu-ray再生機としての存在と値下げの可能性をもってして、「年内に一気にBD陣営に傾く気配もある」としていました。ただし、規格争いが泥沼化すれば、Samsungが開発しているBD/HD DVDのハイブリッド機へのニーズが高まると予想されることから、井原社長の発言はそれら第三勢力への警戒感の裏返しといえるだろうとまとめていました。
東芝、新HD DVDレコーダを発表。国内シェア7割へ-実売15万円から。「BDに勝ったとは言わないが、圧勝」
タイミング良く、東芝からHD DVDレコーダーの新製品が発表されましたが、製品そのものよりも藤井美英社長の鼻息の荒いコメントに注目。「BDの勝利宣言を聞いたが、もしBDプレーヤーが4倍売れていれば、映画タイトルは4倍出ていてもいいのではないでしょうか?」とのこと。
日本では再生専用機よりも録再機(レコーダー)が売れているようですが、米国では映画鑑賞には民生用のプレーヤーを使う人が多いんですね~。個人的にはすでにPS3ユーザーでもあることですし、なによりソニーファンという手前、Blu-rayに決まってくれるとうれしいのですが…実際のところはまだまだ様子見というか、正直どっちに決まっても良いかなあなんて。BDにしてもまだ映画タイトルを2枚しか買ってないし…。東芝の安い方が15万円前後でしょ。これが10万を切るぐらいになってきたら面白くなりそうですね。とはいえ、日本はコピーワンスの問題もあるし、今慌てて買ってもねえ~、ってな思いもあったりするのでありまする。
テレビ絡みではこんなニュースも。各社がVOD対応の新型テレビを夏以降に一斉発売するとか。次世代DVD市場への影響も少なからずあるのではないでしょうか。セルソフトにしたってそんなにしょっちゅう観るものでもないですからね…>ソニー・松下など家電大手5社、薄型TVに動画配信
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