明日発売にもかかわらず、一足早く手元に届いたウォークマンA800シリーズですが、ひとしきり音楽再生を堪能したので、いよいよビデオ再生を試してみることに。
A800の基本的な動画再生能力については内蔵チップのパワーのおかげもあるのか実に快適。音楽再生同様、再生ボタンを押すと瞬時に動画を再生してくれます。iPod 5GはメディアがHDDということもあって再生までかなり待たされますが、A800はまさに瞬時。待たされるという間隔は一切ありません。早送りや巻き戻しも実に快適。それぞれ3段階のスピードが用意されており、左右のキーを1~3回連続で押すだけ。再生をポーズするとほどなくして電源が自動的に切れますが、その状態からでも再生ボタン一発で再び動画再生が始まります。これがまた恐ろしいぐらい速い。とにかく快適で気持ちよい。開発者インタビューにあったとおり、まさにこれこそがA800の神髄なんでしょうね。
再生可能なフォーマットについては、AVC Main ProfileがNGなので手持ちのスゴ録のお出かけ用データは使えませんでしたが、iPod 5G用に用意してあったAVCファイルやい~レコ2で作成したMPEG-4 SPファイルをイメコン3経由で転送したところ、なんの問題もなく再生できました。液晶も小さいのでMPEG-4 SPの動画でも動きが少ないものならほとんど気になりません。
ちなみに、A800シリーズはMacとのUSB接続も可能です。音楽ファイルの管理や転送はできませんが、ルートディレクトリにある「Video」フォルダに動画ファイルをFinderあるいはiTunesからD&D(コピー)してあげるとA800から認識、再生可能でした。この辺の仕様はPSP同様ってことで、Macユーザーならさほど苦労することなく使いこなせるのではないかと…。ということで、A800を動画再生メインに使いたいと考えているならMacユーザーでも手を出す価値はあるんじゃないかと思いますです。ただ、仕様の問題からか、Mac経由で拡張子が「.m4v」のファイルをコピーした場合に、お馴染みのゴミファイル(ピリオドが先頭に入るファイルです)が作成されてしまうようで、A800のライブラリ上にもそのファイルが表示されるのがちょっと気になりました。ちなみに、イメコン3からはこのファイルを消すことはできないので、Winマシンからはコンパネのフォルダオプションで隠しファイルを表示させる設定にしてから該当ファイルを削除しました。
また、PS3も他のネットワークウォークマン同様、USB接続が可能でした。PS3上にある著作権保護の無い動画ファイルならコピー、削除といったファイル管理も容易でした。ちなみに、PS3からはAVC Main ProfileのファイルでもA800に問題なく転送できてしまいます。ただ、A800側で再生できないので、PS3上に色々なファイルが混在している場合は、情報を確認してから転送することをオススメします。
このように、MacやPS3とも連携して使えることはわかったのですが、これらの経験からA800シリーズには動画用のファイルマネージャーが欲しいと感じました。ゴミファイルもそうですが、視聴後は動画データをすぐに消してしまいたいという場合もあると思うんですよね。もしもアップデートがあるなら、個人的には是非実現して欲しい機能です。
ということで、動画の作成や転送にはそこそこ手間がかかるもののビデオ再生機能は想像以上に優秀でした。液晶こそ小さいですが、iPod 5Gよりも動画再生能力は圧倒的に上。まだほんの少し使ってみただけですが、それでも十分満足。5つ星が満点なら4.5個はあげたい出来です。
いやー、今回のA800シリーズは素直に良いですってば。