・ソニー、聖域にようやくメス 異例の人事で“ポスト・久多良木”新体制へ
半導体事業にメスを入れるには、巨額投資をPS3という“モンスターマシン”で回収するハイリスクなビジョンを掲げてきた久多良木氏の影響力を抑えることが不可欠だ。今回の一連の人事は、ソニーの経営陣がPS3発売を機に遂に重い腰を上げ、懸案事項であるゲーム事業と半導体事業の課題を解決する抜本策に向けて、一歩踏み出したことを意味している
12/1に突然発表されたSCEの経営者人事の意味を探るコラム。社長兼COOに就任する平井氏と副会長に就任する佐藤氏の存在が今後のSCEの経営で大きな意味を持ってくるそうです。また、今回の人事の背後には、「ソニー本体が抱える根深い問題もある。実はソニー本体が実施した人事が、その深刻さを物語っている」として、ソニー中川氏の副社長と半導体事業本部長の兼務という、半導体事業への経営陣の関与が強化されたことに注目しています。投資回収できないCellビジネスはソニーにとって重荷でしかなく、PS3が思うように売れないのなら、デジタル家電にCell搭載する可能性も考えられるとしていますが、井原副社長は、「PS3用の半導体をデジタル家電に組み込んで投資回収の穴埋めをするというのは考えにくい」とコメントしたとか。
記事掲載のタイミングの問題もあるようですが、中鉢社長自らがCell搭載家電を来年末に出すと明言していますので、投資回収の穴埋めは動き出しているように見えますが、果たしてその真意は…>ソニー、「セル」搭載の家電07年末にも発売
・欧州がソニー「PS3」を救う ユーロ、ポンドに対する円安が追い風
PS3の消費電力はPS2の8倍で、それに対応するため、台湾のデルタ電子が特別な装置を作った。同じように、PS3のCPU(中央処理装置)が生み出す大変な熱を放散するため、古河電工が独特のヒートパイプ・システムを開発している
重要市場とされながら、PS3の発売が延期された欧州ですが、円に対する記録的なユーロ高とポンド高がPS3を救い、4年連続の赤字と目されているソニーのゲーム事業を引き上げるかもしれないとの見方もあるようです。ただ、部品調達コストの問題から、「早期に製造コストを削減するのは無理ではないか」との声も上がっているとか。単に高性能な部品だけでなく、PS3向けに特化した部品の存在が大きいようです。
ところで、ひろさんからXbox360についてこんなご意見をいただきました。(感謝です)
XBox360 ですが、私の意見としては日本では受け入れられないと思います。理由は
- ACアダプタが外付けかつ巨大でさらに熱をだす
ため、それようのスペースが必要
- ファンの音がうるさすぎる
- メニュー等の日本語ローカライズが不十分上記はリビングが広いアメリカでは問題にならないのかもしれませんが、日本では難しいでしょうね。アメリカ人というのは、自分達の国で受け入れられているものなら世界すべての国で受け入れられると考える人達なのすよ。
こちらのエントリーで書いた事への反応ですよね。自分はXbox360は持っていませんし、ひろさんがPS3をお持ちなのかわかりませんが、PS3はACアダプタこそ外付じゃないですけど、それなりに熱くなるし音も気になりますですよ。デスクトップPCなのだと思えば不思議と気にならなくなりますけどね。また、リビングの広さと静音性だけで考えたら日本人にはWiiがベストみたいな話になっちゃいそうですね。そういう表面的なことよりも、やはり一番重要なのは、“現段階では”ソフトなんじゃないですかね。まあ、そのソフトもグローバルを視野に開発しないとペイしなくなってきているそうですから…。そんな中、日本人好みのタイトルを揃えてきたXbox360に対して、日本のPS3ローンチでは欧米産をローカライズして投入してきました。自分も「レジスタンス」というソフトを買いましたが、日本語のローカライズには違和感を感じる部分が多かったですよ…。Xbox360も来年以降、日本向けのタイトルを強化するのかどうかよくわかりませんけど、日本市場よりも欧米市場に軸足を置いていることには変わりなく、PS3も同様のアプローチをとるとの見方が多くなってきています。プラットフォーム関係なく、私たち日本人好みのゲームソフトが少なくなっていくことの方がある意味心配なSPAでございますです…。
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