大手IT系メディアによるウォークマンAレビュー登場

ユーザーとともに進化する新ウォークマン「NW-A1000/B」

まずはITmediaが先行。レビュー対象はソニスタ限定モデル「NW-A1000/B」。CONNECT Playerに関しては機能紹介にとどまり、問題になっている重さやトラブルについては一切触れてませんね。結論は、

“ウォークマンの復権”を掲げるソニーの意欲作として評価されるべき製品だろう。

とのこと。にしても、このタイミングで出したレビューだけに表現にはご苦労のあとが感じられます。

ちなみに、「アーティストリンクは確かにユーザーが使い込むほど興味深い動きをしてくれる」とありますが、「使い込む」という意味が楽曲を増やすことなのか、それとも一定の曲数でも使っていくうちに賢くなっていくのか、いまひとつよくわかりません。CONNECT Playerを立ち上げてA1000を繋いでおくだけで勝手にやりとりを始めるのは確認しているので裏で何か行われているのかもしれないけど、そういう振る舞いをするならするってはっきり明言してくれないと、不審に思っちゃう人も多いと思うんですよね…。Tech Onで件のCCD問題関連で「「ノウハウは非開示」のワナ(要登録)」というコラムがあがってますが、ソニーBMG問題もあることだし、ノウハウはどうでもいいから、こうこうこういう理由でデータベース更新のためにCDDBとやりとりしてますとか、半日繋ぎっぱなしにしておけばアーティストリンクが充実するとか、ユーザーにわかりやすく説明してくれないものですかね…。

ウォークマンA用ソフト「CONNECT Player」をテスト~ Losslessには対応せず。改良版に期待? ~

AV Watchは昨晩遅くにアップした模様。編集部名義のレビューの方が先かと思ったのですが、今回は藤本健さんの方が早かったようです。意図的にそうしたのかな?内容の方は藤本さんらしく製品そのものというよりもCONNECT Playerにスポットを当ててます。「CONNECT Playerの開発が難航しているという情報や噂がいろいろ飛び交っていた」、「ソニーに貸出機の依頼をかけても、なかなか借りることができなかった」などといった裏事情も知ることが出来ます。また、藤本さん個人のCONNECT Playerの使用感や疑問も実際に購入したユーザーには共感できるのではないでしょうか。藤本さんの結論は、

iPod独走というのはいかがなものかと思っているだけに、ぜひソニーにはがんばって欲しいのだが、現状のCONNECT Playerのデキを見る限り、かなり厳しいようだ。ATRAC3やATRAC3plusの音はAACよりいいという印象を持っているし、ウォークマンAの音はいいと思っているものの、このままではマズイ。ウォークマン復活のために、ぜひ早急にCONNECT Playerの改良版をリリースして欲しい。

とのこと。同感です。ただ、最後の一文ですが、ウォークマンが復活するというよりは、ソニー復権のための急先鋒という位置づけだったはずなんですよね。関係者が語った理想も、すべて台無しになってしまった感じがします。それ故、ソニーファンの落胆もはかりしれません。


コネクトカンパニー内部では信頼回復に向けすでに動き出しているとは思いますが、それとは別に次世代機の開発だって当然進んでいるでしょう。そういう意味で個人的に一番心配しているのは関係者のモチベーション。次世代機がどんなに素晴らしいモノであっても、CONNECT Playerと組み合わせて使わなくてはいけないということが色々な足かせになってしまうと思うのです。華やかだった過去の栄光との決別こそが真のソニーらしさなのではないでしょうか。もうウォークマンにこだわらなくても良いじゃないですか。若い開発者の皆さん自身が欲しいと思えるモノを作って、別ブランドで出せばいいじゃないですか。がんばれ、ソニーのニュータイプ達!

【追記】BCNランキングの売れ筋速報として「土日の初動、ソニー・松下は携帯オーディオ新製品でアップルを捉えたか?」というリポートが掲載されています。新製品発売直後2日間の集計値ながら、ソニーは9.7%から22.2%とシェア倍増とか。問題はむしろこれからですよね…。

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