ソニーに求められるものは顕在的なユーザーニーズから生まれてくるものではない

ソニーはフツーの家電メーカーになるのか
CNET Japan、久々の森祐治さんのコラム。

ソニーにとっては、次なる成長の扉を開けるような製品やサービスと、それによって変わる世界のビジョンを示すことこそが求められているに違いない。ただ、それは多分にユーザーコンシャスではあっても、顕在的なユーザーニーズから生まれてくるものではないという気がするのだが。

深いなあ…。ソニーには良い意味でユーザーを裏切るようなサプライズを期待したいもんなあ…。
なんとなくですが、僕らが口にする「ソニーらしさ」って、実は外の人が勝手に作り上げた幻想なんじゃないかという気になってきました。この際、若い人たちが中心になって、全く新しい「ソニーらしさ」を生み出してくれればそれでいいのではないでしょうか…。(若い人たちの間では「今さらウォークマンかよ」って人も多いんじゃないのかなあ…)

「QUALIA」の総括
こちらはITmedia、麻倉怜士さんの「デジタル閻魔帳」。

問題は1996年以降、トップAVカンパニーから脱してITカンパニーに変わろうとしたことです。ITカンパニーになるためには垂直統合ではダメで水平分業体制を築かなければならない。1995年以前は、自然な意味で無理をせずにハイエンド製品ができてきたし、それがトレンドを作ってきました。そして人々にも支持されていました。それが1996年以降、インターネットやバイオなどIT傾斜が進み、それまで自然に身についていたハイエンド製品を生み出すソニーらしさが薄れ、IT的な要素を取り入れたことによって画一的な製品が多くなった。それに対するリアクションとして、自然ではなく人為的に作ったのが、QUALIAなのです。

多めに引用させていただきましたが、先だって自分が書いたエントリーとニュアンスが近かったので少しうれしくなってしまいました。


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