森祐治さんのコラム。読んでいて、うんうんとうなずいてしまうことばかり。「中途半端に、ものつくりに傾倒しすぎたエレクトロニクス事業の再生などに注力してはダメ」という発言も驚きましたが、
最も重要なのは、いったんはじめたアクションを早急には終わらせはしないこと。最後まで「やり遂げる」チカラこそ、今のソニーにとってもっとも欠けていることのように思うから
というメッセージには本当に共感します。ソニーって、昔も、不振が叫ばれる今でも、先見性は持ってるし、様々な分野で新しいことに果敢にチャレンジしていると思うんですよ。ただ最近感じるのは、何か一つの製品なりサービスなりを突き詰めていないのではないのかということ。次第に盛り上がっていく花火大会でたとえれば、その真逆をいっているのがソニー。最初の花火は派手に打ち上げるけど、どんどん地味になっていき、いつも最後は線香花火になってる気がします。
森さんの言う「最後」の意味は色んな解釈があって良いと思いますが、自分は製品にしてもサービスにしても、細かいところをチューニングするとか幅を広げていくとか、練り上げていく、突き詰めていくことが大事だと思うんですよね。なので、そういった製品やサービスを熟成させていくことが自分が思う「最後」になるのですが、そういったものも今のソニーに欠けているのではないかと思っています。何もない荒野にレールを敷く人が多いソニーですが、後ろを振り返ると敷いたレールはいつもサビだらけみたいな感じとでも言いましょうか。色んな人がレールをひいているのにそれぞれが交差することもなく、みな単線ばかり。気がつけば単線のどれもが赤字に苦しんで廃線にみたいな感じ。
最後まで「やり遂げる」チカラとか根気みたいなものって、ソニーのフロンティア精神とかイノベーションとはおもいっきり相反するものだけど、これからのソニーにはやっぱり必要なのだと思います。クリエのように、多くのユーザーに愛されていた製品が簡単に消えて無くならないように、ソニーには最後まで「やり遂げる」チカラを獲得して欲しいと思います。
#そんな、クリエの生産も今日で終了、ってこの土日に生産が行われた訳じゃないですが2005年7月で生産完了って事なので実際はもう終わっているのでしょう。なんだかんだいってもやっぱり悲しいよなあ…。
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