[WSJ] MSは“Xboxの教訓”を音楽ビジネスに活かせるか?
Microsoftの音楽ビジネスへの取り組みに関するコラム。Xbox部門責任者を音楽事業の幹部に就けることで、Xboxから学んだ教訓でAppleへの巻き返しを図るのだそうです。ハード、ソフト、サービスを1社で提供するAppleと対照的な戦略を採ってきた同社ですが、PS3絡みの久多良木氏へのインタビューでも登場した「エコシステム」戦略はPCの世界では見事に機能したものの、音楽においては同社の技術を業界標準にできず、同社パートナーたちが多数のブランド・製品を提供したにもかかわらず、サービスが乱立するなどしてコンシューマーを混乱させているとか。
今後については、「特定のハードメーカーとより密接に協力して、より優れたデバイスを開発する手助けをする」動きもあるとする情報筋もいるようですが、同社はあくまでエコシステムのアプローチでAppleに勝つと強調していて、そのためには携帯電話が重要な手段になると考えているようです。その理由として、「Windows Mobile 5.0」がHDDをサポートしている点や、Windows Media技術をNokiaにライセンスしていることなどをあげていました。
ソニーも色々な事情を抱えているけど、今年に入って少しずつだけど国内のウォークマンビジネスに関しては追い風が吹き始めているので、これを好機と考えてソニーらしいアプローチを積極的にしかけて欲しいところです。
ただ、日本でいくら好調でもiPod旋風吹き荒れる北米で勝てないことにはビッグビジネスにはなりえないわけで…。北米ではYahoo!やMSNといった大手がどんどんサブスクリプションサービス導入に積極的になっているので、Connectも相当思い切ったことやらないといけないのでしょうね。まあ、8月のiTMSオープンすら不透明な日本は相変わらず蚊帳の外ですけど…。
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※エンタープライズ指向になったと思っていたZDNetですが、なぜかレビューコーナーだけ妙にゆるいノリですね~。WindowsMedia絡みの広告企画だからなんでしょうが、製品紹介にソニーもAppleの名前も出てきません。
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