音楽CDマーケットを支える30-40代~一方で業界の食い物にされている気も…

音楽CDマーケットを支えるのは働き盛りの30~40代?

日本レコード協会、日本音楽著作権協会、日本芸能実演家団体協議会・実演家著作隣接権センターの3団体による「2004年度 音楽メディアユーザー実態調査」の結果発表に関するニュース。音楽CDの購入率は54%と前途と比較して減少傾向とか。また、CDの推定マーケットシェア指数を過去7年間で比較したところ、若年層シェアが減少している一方で、30代~40代のシェアが増加傾向にあるそうです。

過去半年間にネット経由の音楽配信サービスを利用したことがある人は8.2%で、2003年度に比べ約1.6倍も増加したとか。ポータブルオーディオプレーヤーについては、利用経験がない人の3割以上が「是非利用してみたい/興味はある」と回答し、特に若年層で高い利用意向が見られたとか。また、オーディオプレーヤーを所有する人が利用する音楽ソースは、62.9%が「購入したCD」とする一方で、49.7%が「レンタルしたCD」と回答しているとの記述も。


読み進めていてわかるのは、30~40代の男性層は店頭以外にネット上でのCD購入比率も高く、現在の市場を支えていることがわかります。反対に若年層は着うたや着メロの利用率が高く、その結果が先述の数値に結果として表れているのでしょうね。自分ももろに30~40代ですが、若い頃はレコードを買う金もなく、ひたすらラジオにかじりついてエアチェックの日々でしたから、その反動もあってか抵抗無くばんばんCD買っちゃいますから。

ちなみに、今回の結果で個人的に一番気になったのはレンタルCDの利用率です。ここ数日ニュースになっている「私的録音補償金」問題にしてもレンタルCDの存在が大きく関わっているはず。若い頃は貸しレコード屋に本当にお世話になった口ですからあまり批判したくはないのですが、CD以降のデジタル時代と昔では大幅に事情も違います。ポータブルオーディオにしても購買層の中心は30~40代で市場を牽引していると思うんですけど、そういう人たちからさらに金をむしり取ろうとするってのもいかがなものかと。音楽を聴かない、CDも買わないって人も、PCにHDDが入っているだけで保証金をふんだくられちゃうんですよね。このままいくと、今後はフラッシュタイプのプレイヤーやメモステなどのメモリーカード自体も音楽ファイルをコピーできると言うだけで補償金の対象になっちゃいそうな予感も。ああ、なんて世知辛い世の中なんでしょう…。

【関連ニュース】
RIAJ、「音楽メディアユーザー実態調査」を発表-CD購入枚数減少。音楽DVDの適正価格は2,749円
「iPodからも金を取れ」――私的録音補償金で権利者団体が意見書
私的録音録画補償金制度は“縮小・廃止”で検討する―経済産業省・政策企画官の藤原 豊 氏に聞く(下)