ソニースピリットはよみがえるか 第19回~経営体制刷新の前、安藤国威社長がnikkeibp.jpだけに語った
「ソニースピリットはよみがえるか」の第19回で、nikkeibp.jpによって2004年11月末に行われたというソニー安藤社長へのインタビューが掲載されています。
いまソニーの問題点は何かと聞かれたら、答えは「優等生ばかりになってしまい、なんと生意気な社員ばかりが増えてしまったか」ということになる。ソニーというブランドの上にあぐらをかいて、実績もないのにでかい顔をしている社員がいる
安藤氏の言う社員が比較的偉い人たちのことを指しているのかどうかはわかりませんが、自分が数日前に書いた「経営トップ刷新だけでソニーは本当に生まれ変われるのか」という駄文もあながちはずれではなかったということでしょうか。
また、「ソニーらしい製品が欠けているのでは」という問いに対する安藤氏のコメントにも注目。
世界戦略で見ると決してそうではないのに、日本市場を見ると厳しい状況にあること。メディアが日本市場の状況ばかり取り上げるがゆえの誤解がある
大きな流れをドライブしているメーカーと、その流れの中の一部で勝つメーカーとは本質的に異なる
日本国内での評価にジレンマを隠しきれない様子。日本の売上げ比率が世界のたった5%であることも強調してますね。さらに、AVとITとの融合や、通信との融合という大きなテーマに取り組んできたソニーからしてみれば、一部のカテゴリー製品の評価ごときで判断してくれるなということなんでしょうか。それでも結果的に自らが経営の第一線から退くことになってしまったわけで…。
同氏自らが臆面もなく言ってのけた「実績もないのにでかい顔をしている社員」が跋扈する会社を束ねていくことはさぞや大変なことだっただろうと思える反面、本社の掲げる壮大だけれども漠としたテーマについていけない社員達の悲痛な叫びもあったように思えてなりません。
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