どうなる、モバイルビデオプレイヤーのトレンド

携帯ゲーム機が火をつける、“モバイル”ビデオプレーヤー

最近、更新頻度が高い神尾寿さんの時事日想。録画したTV番組をPSP向け動画に書き出せる新PSXの登場で、ゲーム機に続いて携帯電話で動画再生という流れが加速するだろうというコラムを読んで感じたことをつらつらと…。

携帯電話で動画という試みはすでに進んでいるわけで、今後は母艦がパソコンなのかハイブリッドレコーダーなのかというところと、携帯で動画を見るためのメディアがどう進化していくかというところがポイントになるような気がしています。個人的には端末がどんなものであれ、メモリーカードをいちいち取り出して運用するのは面倒くさいので、それを回避できるような手法を取り入れて欲しいっす。携帯にHDD搭載みたいな話もまもなく現実になるようですから、データの転送方法も変化してくるのでしょうけど…。

そういう意味では、PSP向けのUMD VideoはMDっぽく扱える点でお手軽であることは確かですね。さらに、確実に権利者側に利益が還元される仕組みだし、諸処の権利関係を解決できる優良な手法だということはわかるんですけど、やはりその価格が内容の割にあまりにも高いという点で、今の段階では支持できないでいます。リライタブルUMDが出てくれば話もまた違うんですが…。


ふと考えてしまうのは、クリエがビデオ系の機能をもう一歩踏み込んでブラッシュアップしてくれていたらということ。新PSXのような製品がもう少し早く出ていれば、クリエがもしかしたらモバイルビデオプレイヤーの主流となって市場をにぎわせていたかもしれないのになあ…。まあ、言ったところでどうなるものでもないわけですが…。

でも、音楽再生に関わる現状と同様に、著作側の権利(裏返せば利権)の問題から、どんなモバイルデバイスであっても今後は様々な縛りを受けることになるのでしょうね…。それと、地デジケータイのようなリアルタイムでTV視聴みたいな流れが、それもユーザー不在の状態で加速していることに危惧を覚えますし、それ以前にTVというメディアそのもののあり方が問われる時代に突入しつつあるような気もしている今日この頃です。

【関連ニュース】
ゲーマーはデジタル音楽も積極利用――IDC調査
携帯ポルノの市場規模拡大、だが需要は限定的?
新PSXも――PIE2005でややひっそり展示されていたもの